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東京オリンピック2021で注目すべきメキシコ代表選手


ドミニカ共和国戦で最終回に辛うじて逆転勝ちした侍ジャパン。次に当たるのはメキシコ代表。レベルの高い国内リーグを擁していて、最近では国を挙げて国際大会に力を入れてきており、侮れない相手だ。MLB名鑑.comでは今大会の注目すべき選手をピックアップしてみた。

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◆マニー・バニュエロス(先発)
10年以上前にヤンキースの有望株だったサウスポー。かつてMLB公式の有望株ランキング全体13位に入ったほど期待されていた。2012年のトミー・ジョン手術以降は輝きが失われてしまった。2019年に4年ぶりのメジャー復帰を果たしたが、ある試合では先頭から8人打ち取った後10打席連続被安打を浴びるなど、戦力になることはなかった。2020年に台湾リーグ入りしたが今オリンピックに出る目的でメキシカンリーグに移籍した。

◆テディ・スタンキビッチ(先発)
レッドソックスに2巡目指名で入団し有望株扱いされたが一度もメジャー昇格できず。2020年は台湾に活躍の場を求めた。統一ライオンズで登録名『泰迪』としてプレー。台湾2年目の今季は7先発・6勝1敗・防御率1.07と無双していたが、バニュエロスと同様に東京オリンピックに出るためにシーズン途中で台湾を離れた。プロに入るまで、生まれつき右の胸筋が無いことに気付かなかった。

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◆ オリバー・ペレス(リリーフ)
メジャー歴19年の大ベテラン。メジャーデビューは2002年で初めて投げた相手打者はイチローだった。キャリアの前半は荒れ球系スターターとして3度の2桁勝利。後半はリリーフに転身して7年連続50試合以上登板を果たしている。今年も4月下旬にDFAとなるまでメジャーで投げていた。全盛期よりだいぶ球速は落ちたがスライダーの威力は健在。国際試合の経験も豊富でWBCには全大会に出場している。第3回大会(2013年)のメキシコ対カナダ戦では大乱闘の当事者として退場処分を受けた。

◆アリ・ソリス(捕手)
ここ数年カリビアンシリーズに毎年出場している守備型捕手。メキシコ代表はソリスと若手アレクシス・ウィルソンの2人体制でソリスがスタメンマスクをかぶる模様。20代後半になってから送球が安定しだし、マイナー時代の盗塁阻止率は33%、それ以外の海外リーグでは45%。今年もメキシカンリーグで44%と肩に衰えは見られない。メジャーリーグには2012・14年に昇格しているが通算10打数無安打6三振。

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◆エイドリアン・ゴンザレス(指名打者/一塁手)
東京オリンピック全選手のなかで最大のレジェンド。打撃タイトルは打点王1回のみだが、オールスター5回出場・シルバースラッガー賞2度・ゴールドグラブ賞4度受賞の輝かしい実績を残している。2018年に引退したがオリンピックにあわせて3年ぶりに現役復帰。打高投低なメキシカンリーグではあるが打率3割・OPS9割以上を記録している。兄のエドガーは元巨人。

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◆エフレン・ナバーロ(一塁手/外野手)
阪神タイガースで2018年途中から1年半プレーした一塁手。阪神では外国人枠の兼ね合いもあり不本意な結果に終わったが、打撃と一塁守備の実力は確かだ。外野両翼も平均レベルに守れる。対左投手相手の方が打率が高いが対右相手は長打が出る傾向にある。

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◆ダニー・エスピノーザ(内野手)
ショートが本職の守備力がうまい内野手。セカンドも◎。東京オリンピックではショートのスタメンと予想される。メジャーで24本塁打を放ったシーズンがあるなどパワー面は問題ないが、フリースインガーで外角の変化球が弱点なのは一向に改善されない。カリフォルニア生まれだが親がメキシコにルーツがあり、国際大会にはメキシコ代表としてプレーしたいと語っている。

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◆ジョーイ・メネセス(外野手/一塁手)
2019年にオリックス・バファローズに入団するが、ドーピングが発覚して退団してしまった。ただし実力の面では問題なく、薬物違反がなければ好成績を残していたかもしれない。2021年はレッドソックス傘下のAAに所属している。守れるポジションは両翼と一塁手。

上記のほかにもメジャー通算496試合登板のリリーフ右腕フェルナンド・サラス、ブランドン・レアードの辞退で代替選出された好守好打のライアン・ゴインズなどの実力者や、元メジャー経験者で独立リーグ・茨城アストロプラネッツのセサール・バルガス、元広島カープのラミロ・ペーニャといった日本に馴染みがある選手がいる。

一方で大会直前の20日にヘクター・ベラスケスサミー・ソリスの2投手が新型コロナ感染により辞退することに。2投手とも比較的若いうえにメジャーで実績があり、来日していれば主力になるはずだっただけに残念だ。

7/31(土)に侍ジャパンと対戦する前に7/30にドミニカ共和国対メキシコ戦が行われる。それぞれバニュエロスかスタンキビッチのどちらかが先発登板し、早めの継投で強力リリーフ陣を注ぎ込んで来るだろう。初めてのメダル獲得を目指すメキシコ代表を返り討ちにできるか注目したい。

ベースボーラー <MLB名鑑.com専属コラムニスト>


東京オリンピック2021で活躍しそうな米国代表選手


大谷翔平のフィーバーに隠れてしまっているが、いよいよ東京オリンピック2021の開幕が近づいてきた。野球の参加国は6チームしかないうえ、メジャーのロースター入りしている選手は派遣されないなど、少々寂しい大会となりそうだ。それでも実績充分な元メジャーリーガーや、将来大物になりそうな有望株が多く出場予定である。MLB名鑑.comでは今大会の注目すべき選手をピックアップしてみた。

◆シメオン・ウッズ・リチャードソン(先発投手)
高卒でプロ入りしてから毎年評価を上げ、今年はメジャー公式サイトの有望株TOP100に選出された。メッツから2018年に指名されて入団したが翌年マーカス・ストローマンの交換要員としてブルージェイズに移籍した。背中のユニフォームに”WOODS RICHARDSON”の15文字が刺繍されれば、ジャロッド・サルタラマッキア(Saltalamacchia)を抜いてメジャー史上最長となる。

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◆スコット・カズミアー(先発投手)
デビルレイズがお荷物球団だった時代にチームを支えた元エース。「マネー・ボール」の舞台となった2002年ドラフトの1巡目・全体15位指名でプロ入りしており、作品に名前が登場している。若手の頃はフォーシームで押すパワーピッチャーだったが技巧派に転身して現役を続けている。2度も独立リーグで投げた時期がある苦労人で、2021年はジャイアンツ傘下のAAAにいるが、5月に5年ぶりのメジャー復帰を果たした。

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◆マーク・ゼプチンスキー(中継ぎ投手)
メジャー7球団で通算506試合に登板実績のある、かつての左殺しのスペシャリスト。MLBでは2020年から投手交代のルール変更があり、左のワンポイントリリーフが使いづらくなったことでゼプチンスキーのメジャー復帰はかなり難しい状況だ。オリンピックでも左の中軸相手に登板機会があるだろう。実績よりもどう発音すればいいかわからない名前(Rzepczynski)のおかげで知名度が高い。

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◆アンソニー・ゴーズ(中継ぎ投手)
外野手として3年ほどメジャーでプレーした後ピッチャーに転向し、5年かけてメジャー再昇格目前のところまで来た左投げ投手。恐ろしく身体能力が高く、高校生ですでに97マイル(156km/h)を投げていた。現在も今年で31歳とは思えないほど身体が若い。

◆トリストン・カサス(一塁手)
レッドソックス傘下のマイナーに所属する左の長距離砲。2018年のドラフト1巡目指名。空振りが多いが逆方向に強い打球を飛ばす能力がある。ファーストの守備はうまいものの、たまに守るサードの動きが悪く、オリンピックでもサードを守る場面があると穴になるかもしれない。

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◆マット・ケンプ(外野手)
今大会のメンバーで最も実績があるベテラン外野手。ドジャースを中心に長年活躍してホームラン287本・1031打点・184盗塁を残している。2021年はどの球団とも契約していない。2014年オフにパドレスにトレードに出された経験があるが、奇しくも一緒に移籍したティム・フェデロウィッツも今回アメリカ代表に選ばれている。

オリンピック最終予選では出場していた有望株で、マシュー・リバトーレジャレン・デュランは所属球団の意向で選出見送りとなった。また、正捕手候補だったベテランのマット・ウィータースは選ばれなかった。

一方でNPBからはタイラー・オースティン(DeNA)、スコット・マクガフ(ヤクルト)、ニック・マルティネス(ソフトバンク)が、オリックスで8年半プレーしたブランドン・ディクソン、2014年日ハム所属のアンソニー・カーターも選ばれており日本球界と縁のある選手が多く代表入りしている。日本戦でどんな活躍を見せるのか注目したい。