ホゼ・アルトゥーベ


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Jose Altuve (フルネーム/Jose Carlos Altuve)

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1990-05-06生|168cm75kg|二塁手 右投右打

出身地/ベネズエラ カラボボ州プエルトカベジョ

プロ入り/2007年3月HOU契約

メジャーデビュー/2011-7-20
■選手紹介

背が高くないスポーツ選手の代表格という扱いを受けている小兵二塁手。2017年にMVPに輝いたが、後にアストロズがサイン盗みをしていたことが発覚し激しいバッシングを受けた。一方で根強い人気も健在で、2020年のユニフォームの売上ランキングは全チームで18位だった(前年は7位)。公表は5フィート6インチ(168cm)だが実際はもっと小さいと思われている。2012年には歴代メジャーリーガー最高身長のジョン・ラウシュ(211cm)と対戦する機会があり、"真剣勝負の打席"としてはメジャー史上最大の身長差だと考えられている。

アルトゥーベが16歳のとき、ベネズエラの地元マラカイでアストロズがトライアウトキャンプを開催した。参加したアルトゥーベのプレーはスカウトの眼に止まったが、同時に身長が低すぎて年齢をサバ読んでいると疑われて家に帰された。翌日、アルトゥーベは出生証明書を持ってキャンプに戻ると、スカウトはアルトゥーベをアストロズ入りさせようと奔走し、2007年3月に正式契約に至った。ちなみに、サルバドール・ペレスは地元が近くて7歳の頃から知り合いである。2011年、初めてAAに昇格したで打率.361を残すとAAAを飛び越えてメジャーに呼ばれ、最初の21試合で打率.346を記録した。最終的には.276に落ち着いたが、8月にメジャー初ホームランをRHR(ランニングホームラン)で記録した。また同年はフューチャーズ・ゲーム(マイナーリーグのオールスター)に選出されている。翌年の2012年には早くも正二塁手としてレギュラーに就き、今度はメジャーの舞台でオールスターに選出された。

2014年は首位打者(.341)と盗塁(56盗塁)を獲得する大活躍でキャリアで初めてシルバースラッガー賞を受賞。最多安打も記録し、この3部門でトップに立ったのは2001年のイチロー以来13年ぶりとなった。盗塁数はオールスター前だけで40個に達しており、6月には97年ぶりとなる4試合連続複数盗塁を記録した。同年オールスターに選ばれたが、アストロズは2013年にア・リーグへ引っ越ししていたので、MLB史上唯一の同一チームにいながら両リーグのオールスターに出場した選手となった。レギュラーシーズン終了後、日米野球のメンバーに追加召集されたことで来日している。また、オフには最高のパフォーマンスを発揮したベネズエラ人に贈られるルイス・アパリシオ賞を授与された。

2015年シーズンに備えて前年の秋季リーグで打撃フォームを改造。右脚の蹴りを入れる動作を組み込んだ。レギュラーシーズンで初めて2桁となる15本塁打を放ち、最終戦で200本目の安打を記録した。守備でも初めてのゴールドグラブ賞に輝いた。翌2016年は6月に月間MVPを受賞、通年では2年ぶりの首位打者に輝いただけでなく24ホーマー。四球率も劇的に上昇しOPSを9割台に乗せ、MVP投票で3位につけた。

2017年はWBC第4回大会に出場。レギュラーシーズンではキャリアハイの成績を残す。7月に5試合連続3安打以上を記録するなど、前年に続いて2度目の月間MVPを受賞。153試合で打率.346・24本塁打・81打点・OPS.957。4年連続200本安打で2年連続3回目となる首位打者を獲得。プレーオフではディビジョンシリーズ初戦で1試合3本塁打の猛打を見せた。シーズン終了後の表彰でシルバースラッガー賞、ハンク・アーロン賞のほか数々の表彰を受け、そしてア・リーグMVPを受賞した。チャンピオンリングも獲得し、これ以上ない最高のシーズンになるはずだった。

2018シーズン開幕前にアストロズと2020~24年をカバーする5年1億5100万ドルで契約延長をした。レギュラーシーズンは前半は好調で5月に10打席連続安打を記録。オールスターゲームにはファン投票で全選手中最多となる484万票を集め、5年連続で選出された。しかし7月に右膝を痛めてキャリア初のDL入りを経験する。連続シーズン200本安打の記録は途切れ、ALCS敗退直後に右膝の手術を受けたが、5年連続でシルバースラッガー賞を受賞した。2019年は31本塁打・OPS.903を記録したが、シルバースラッガー賞はこの年からヤンキースへ下山してきたD.J.ルメイヒューにさらわれた。シーズンオフの間に2017年から18年途中までの間にアストロズの選手・コーチらによるサイン盗みを告発され、とりわけ2017年にMVPを獲得したアルトゥーベは激しいバッシングにさらされた。

チームメイトからはアルトゥーベはゴミ箱を使ったサイン盗みに関わっていなかったとの証言もあったが、サヨナラHRを放った際にユニフォームを破らないようジェスチャーしたシーンがあったことで、身体に取り付けたブザーで球種を伝達されていた疑惑が浮上した。破らないよう言った理由が鎖骨付近に彫ったばかりのタトゥーを見られたくなかったからだと説明したが、翌年アルトゥーベの上半身が映った映像ではタトゥーが分かりにくく、釈然としないまま現在に至っている。2020シーズンでは打撃不振とポストシーズンでの送球エラー連発で不本意なシーズンとなった。

アストロズのサイン盗み騒動はアルトゥーベには大きな痛手となった。しかし2010年代後半のアストロズは強豪で、アルトゥーベはチームの主砲であったことは紛れもない事実。身長168cmから放つ長打とハイレベルな守備で、3年連続地区優勝や2017年のワールドシリーズ制覇に多大な貢献をした。2021年時点でリーグ優勝決定シリーズ進出を5年連続に伸ばしたアストロズをこれからも支え続けるだろう。

寄稿日:2021-10-19 最終更新日:2021-10-19
オールスター:6回(12,14,15,16,17,18)

主な表彰:ALL-MLB 2nd1回(19), MVP1回(17), ゴールドグラブ賞1回(15), シルバースラッガー賞5回(14,15,16,17,18), ハンク・アーロン賞1回(17), ア・リーグチ

タイトル:首位打者3回(14,16,17)

▼日米野球で攻守に躍動するアルトゥーベ

▼2021年のALCSで2ランホームランを放つアルトゥーベ

▼三塁打を狙うも途中で転倒するアルトゥーベ

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2011 HOU 57 221  61 10 1  2 12  5 2 29  7 .276 .297 .357

2012 HOU 147 576 167 34 4  7 37 40 6 74 33 .290 .340 .399

2013 HOU 152 626 177 31 2  5 52 32 2 85 35 .283 .316 .363

2014 HOU 158 660 225 47 3  7 59 36 5 53 56 .341 .377 .453

2015 HOU 154 638 200 40 4 15 66 33 9 67 38 .313 .353 .459

2016 HOU 161 640 216 42 5 24 96 60 7 70 30 .338 .396 .531

2017 HOU 153 590 204 39 4 24 81 58 9 84 32 .346 .410 .547

2018 HOU 137 534 169 29 2 13 61 55 6 79 17 .316 .386 .451

2019 HOU 124 500 149 27 3 31 74 41 3 82  6 .298 .353 .550

2020 HOU 48 192  42  9 0  5 18 17 1 39  2 .219 .286 .344