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ニック・バーディ


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Nick Burdi (フルネーム/Nicholas Edward Burdi)

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1993-01-19生|191cm102kg|リリーフ 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 イリノイ州ヒンスデール

ドラフト/2014年MIN2巡目(全体46位)指名

メジャーデビュー/2018-9-11
■選手紹介

100マイルを投げるが腕やヒジの怪我ばかりしているリリーフ右腕。特に右バッターは速球とスライダーの組み合わせに手を焼き、健康ならクローザーが務まる実力はありそうなだけにもったいない。

大学では強豪ルイビル大でクローザーとして常勝チームを支えた。3年間でルイビル大最多の34セーブを稼ぎ、3年次にはゴールデン・スパイク賞のファイナリストに名前が挙がった。また、フットボールでもQBとして活躍した。

2016年、招待選手としてツインズの春季キャンプでメジャーリーガーに混じってプレーしたところまでは良かったが、レギュラーシーズンをAAで迎えた4月に利き腕の上腕骨を痛めてシーズンを棒に振る。2017年はヒジを痛めてトミー・ジョン手術を受ける。全快をアピールしたい2019年はメジャー昇格するも公式戦で速球を投げた瞬間に上腕二頭筋とヒジを負傷。1年近いリハビリを経て復帰した2020年は8月にヒジを痛めて再びトミー・ジョン手術を受けることになった。

2歳下の弟ザック・バーディも似たようなタイプの右投げリリーフ投手。弟もルイビル大に入学し、2014年は一緒にプレーした。どちらも最速100マイル超えの速球が魅力のハードボーラーという評価で、2017年は2人とも右ヒジを故障しトミー・ジョン手術を受けている。

寄稿日:2021-09-02 最終更新日:2021-09-02
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼97マイルの速球に腕が耐え切れず負傷降板するニック・バーディ

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2018 PIT  2 0 0 0 20.25  1.1  3  3  1  2 0  2 3.75 1.00

2019 PIT 11 2 1 0  9.35  8.2 11  9  1  3 0 17 1.62 5.67

2020 PIT  3 0 1 1  3.86  2.1  2  1  0  2 0  4 1.71 2.00


セドリック・ムリンズ


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Cedric Mullins (フルネーム/Boyce Cedric Mullins)

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1994-10-01生|173cm79kg|中堅手 左投左打

出身地/アメリカ合衆国 ノースカロライナ州グリーンズボロ

ドラフト/2015年BAL13巡目(全体403位)指名

メジャーデビュー/2018-8-10
■選手紹介

2021年の大ブレイクを果たしたオリオールズの期待の星。以前は左ピッチャーに弱いスイッチヒッターの印象だったが、左打席に専念した2021年は対左でもOPS8割台を維持しており、苦手を完全に克服した。

高校卒業後は2年制大学でプレーしたがメジャーリーガーになるためにキャンベル大に転学。そこでオリオールズからドラフト指名され入団した。スピードは当初から評価されていたが身体の小ささを敬遠され、指名順位は13巡目・403番。大成しても第4の外野手止まりだろうというのが大方の予想だった。2019年にメジャー昇格しても有望株リストの上位には挙がらず、2020年のレギュラー獲得時もそこまで注目される存在ではなかった。

2021年に入ると評価が一変する。リードオフマンとしてオールスター前までで打率.314・OPS.921と打撃開眼。スーパーキャッチ連発のセンターの守備と快足を飛ばして三塁打を決めるシーンもファンやメディアに嵌まり、一気に全国区になった。初めて選ばれたオールスターではマイク・トラウトが故障で辞退したためスタメンで出場することになり、2打席目に安打を放った。

対左ピッチャーに弱かった頃も広角に打つ技術は習得済み。メジャーに上がっても安打・凡打問わずあらゆる角度に打球を飛ばしてきたが、ホームランだけは通算で1本しかレフト方向へ打っていない。

寄稿日:2021-08-24 最終更新日:2021-08-24
オールスター:1回(21)

主な表彰:シルバースラッガー賞1回(21),

タイトル:なし

▼スタントンのホームラン性の当たりをもぎ取るムリンズ

▼ネット記事で取り上げられたムリンズのスリーベースヒット

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2018 BAL 45 170  40  9 0  4 11 17 2 37  2 .235 .312 .359

2019 BAL 22  64  6  0 2  0  4  4 3 14  1 .094 .181 .156

2020 BAL 48 140  38  4 3  3 12  8 1 37  7 .271 .315 .407

2021 BAL 159 602 175 37 5 30 59 59 8 125 30 .291 .360 .518


アンソニー・サンタンダー


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Anthony Santander (フルネーム/Anthony Roger Santander)

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1994-10-19生|188cm107kg|左翼手 右投両打

出身地/ベネズエラ 新エスパルタ州マルガリータ島

プロ入り/2011年7月CLE契約

メジャーデビュー/2017-8-18
■選手紹介

暗黒期真っ只中のオリオールズにおいて数少ない希望の星。2016年オフにルールファイブドラフトにてオリオールズに指名され、2019年にレギュラーを獲得した。ルール5ドラフトの成功例としてよく取り上げられる。

広角に長打が打てるのがサンタンダーの大きな魅力だ。スイッチヒッターだが、右打ちは後から挑戦したかのような若干怪しいスイングに見え、左打席の方が打力が高い。球種別にはシンカーに対して特に強い。

脚と守備力は残念なレベル。メジャー昇格後しばらくは守備で好プレーをたびたび見せ、前評判より守備がうまい印象を受けた。センターのレギュラーを務めた時期もあったが、2020年以降は急激に守備範囲を狭め、メジャーのレフトの中でもかなり狭い部類になってしまった。ファーストでも出場できる準備をしていたが、チームに鈍足パワーヒッティング系の選手が多いため守備機会はあまりなさそう。

MLB公式や他の専門サイトに載っている出身地はベネズエラのマルガリータ島で統一されているが、同国本土のアグアブランカで育った。サンタンダーは故郷に敬意を表し、プレーヤーズウィークエンドでは"アグアブランカ"のニックネームでプレーした。

寄稿日:2021-08-24 最終更新日:2021-08-24
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2017 BAL 13  30  8  3 0  0  2  0 0  8  0 .267 .258 .367

2018 BAL 33 101  20  5 1  1  6  6 1 21  1 .198 .250 .297

2019 BAL 93 380  99 20 1 20 59 19 2 86  1 .261 .297 .476

2020 BAL 37 153  40 13 1 11 32 10 2 25  0 .261 .315 .575

2021 BAL 110 406  98 24 0 18 50 23 4 101  1 .241 .286 .433


ジョン・ミーンズ


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John Means (フルネーム/John Alan Means)

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1993-04-24生|191cm107kg|先発 左投左打

出身地/アメリカ合衆国 カンザス州オレイサ

ドラフト/2014年BAL11巡目(全体331位)指名

メジャーデビュー/2018-9-26
■選手紹介

シーズン100敗クラブのオリオールズで唯一メジャーレベルの先発投手。2021年5月にマリナーズ相手にノーヒッターを達成。限りなく完全試合に近いノーヒッターで、与四死球と味方のエラーはゼロ。振り逃げで出したランナーも盗塁阻止したため27人すべて仕留めた史上初のケースだった。ミーンズの登板予定の日は本拠地の観客動員数が少しだけ多い。2019年に結婚した妻は元女子プロサッカー選手。

2018年シーズン終盤にメジャーデビューし、同年は1試合だけ登板。翌2019年はロングリリーフとして開幕ロースター入りを果たすと1ヶ月と経たないうちに先発登板の機会をゲット。そのままローテーションを守り12勝11敗・防御率3.60を記録。新人ながらオールスターに選ばれ、新人王投票ではヨーダン・アルバレスに次いで2位にランクインした。2020年はなかなか始まらないシーズンの日程にうまく対応できず、内定していた開幕投手までに調整できなかった。シーズンでは10試合に先発して2勝4敗・防御率4.53。防御率は悪化したが奪三振率(7.03→8.66)と与四球率(2.21→1.44)をメジャーでも上位レベルに改善させた。

目下、最も大きな課題は一発病の克服だ。2020年は登板した10試合中9試合で被弾し、200イニング換算で55本打たれる計算だった(2001年以降の最多記録はブロンソン・アローヨの46本)。本拠地を含めア・リーグ東地区はホームランファクターが高い球場が多いことも災いしている。全投球の8割を占めるフォーシームとチェンジアップがどちらもフライになりやすい。フォーシームの平均球速はほぼメジャー平均とほぼ同じ93マイル弱で、メジャーデビュー時より3マイル近く速くなった。チェンジアップのほかにカーブとスライダーを持っていて4球種とも同じ投球フォームで投げることができる。

プロ入りする前はまったく無名な存在だった。カンザス州の地元ガードナー・エドガートン高校に通い、在学中にドラフト指名されたが46巡目の低評価だったため大学へ進学。その後転学を経て11巡目でプロ入りした。一方、高校の同級生にスーパースターのババ・スターリングがいた。スターリングは全米が注目するドラフトの目玉で、地元ロイヤルズから全体5位指名を受け三顧の礼で迎え入れられた。それが今や期待外れのドラフト上位指名選手の代表格として名前が挙がるようになってしまった。アスレチックスのビリー・ビーン球団社長が頑なに大学生の指名にこだわったように、高校生を上位指名する難しさがわかる事例となった。

寄稿日:2021-08-23 最終更新日:2021-08-23
オールスター:1回(19)

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼与四球なしのノーヒッターを達成するジョン・ミーンズ

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2018 BAL  1 0 0 0 13.50  3.1  6  5  1  0 0  4 1.80  ∞

2019 BAL 31 12 11 0  3.60 155.0 138 62 23 38 5 121 1.14 3.18

2020 BAL 10 2 4 0  4.53 43.2 36 22 12  7 4 42 0.98 6.00

2021 BAL 26 6 9 0  3.62 146.2 125 59 30 26 4 134 1.03 5.15


ババ・スターリング


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Bubba Starling (フルネーム/Derek Starling)

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1992-08-03生|193cm100kg|外野手 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 カンザス州ガードナー

ドラフト/2011年KC1巡目(全体5位)指名

メジャーデビュー/2019-7-12
■選手紹介

かつて高校生No.1として注目を浴びた元・超有望株。まだ現役だがメジャー昇格することなく消える可能性がある。プロに入る前は野球とアメフト両方で全米に名を轟かせ、バスケットボールでも州代表に選ばれるほどのアスリートだった。

2011年のドラフトの前評判は凄まじかった。スピードと肩とそれを活かした守備力、パワーヒッティング…マネーボールに描かれているビリー・ビーンと同じような評価をされていた(投手としても95マイルを投げられるオマケも付いていた)。高校生の上位指名が避けられる傾向にあり、全体1位でゲリット・コールを皮切りに1~3位に大学生が指名された。全体5位の指名権を持つ地元ロイヤルズがスターリングを指名。高校生としてはMLB史上最高額の契約金750万ドルで合意した。この2年前のドラフトで話題をさらったスティーブン・ストラスバーグが750万ドルだったことから期待の高さが窺える。

翌2012年にルーキーリーグからスタート。2016年に初めてAAAに昇格。決して遅いペースではなかったが、どの階級でも図抜けた成績は残せないうちに1階級ずつ昇格を繰り返してのAAA到達だった。AAAではこれまで目立たなかった打撃でのアプローチの悪さを露呈。打率.181に終わり、このあたりから明らかに将来性を疑問視されるようになっていった。それと同時に相次ぐ故障に見舞われ、2017年は80試合、2018年は20試合にしか出場できなかった。2018年シーズン終了後にFAとなってマイナー契約でロイヤルズに残留するとようやくAAAで結果が出るようになり、72試合で打率.310・7本塁打・9盗塁・OPS.806を記録。遅すぎたメジャー初昇格を果たした。

昇格後の2年間に250打席以上チャンスをもらったがメジャーレベルの球に対応できず、83三振を喫し打率.204・OPS.544。振り遅れてライト線ギリギリに落ちた2ベースが1本あるだけで、他の長打はすべてレフト方向にしか打てなかった。特に最後の23打席は連続して凡退。通算WAR-1.8と残念な成績だけが残っている。打撃での選球眼とアプローチの悪さが弱点になっていったのも現役時代のビーンGMのようだった。2020年オフに再びノンテンダーとなり、ロイヤルズとマイナー契約を結び直してメジャーを目指すことになった。

東京オリンピックではアメリカ代表に選ばれ、3試合に出場。オープニングラウンドの2試合で2本の左前打を放つまでは良かったが、日本とのノックアウトステージではセンターの守備で記録に残らないミスを連発。途中交代して以降、大会で出場機会が与えられなかった。打球処理の際に軽く足を痛めたのが原因かもしれないが、得意なはずの守備で心証を悪くしたのは残り少ないキャリアに悪影響を及ぼすだろう。

寄稿日:2021-08-23 最終更新日:2021-08-23
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2019 KC  56 186  40  7 0  4 12  9 1 56  2 .215 .255 .317

2020 KC  35  59  10  1 0  1  5  4 0 27  0 .169 .219 .237


カル・クアントリル


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Cal Quantrill (フルネーム/Cal Paul Quantrill)

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1995-02-10生|191cm88kg|先発 右投左打

出身地/カナダ オンタリオ州ポートホープ

ドラフト/2016年SD1巡目(全体8位)指名

メジャーデビュー/2019-5-1
■選手紹介

パドレスにドラフト1巡目指名され、マイク・クレベンジャーとのトレードでインディアンスにやってきた2世選手。財政の厳しいインディアンスの先発ローテーション定着を大いに期待されている。スタンフォード大学出身。

ピッチングスタイルは平均95マイル弱のフォーシームとツーシームの2種類の速球を投げ、カッター、スライダー、チェンジアップで強気に押す。スライダー、チェンジアップはどちらも85~86マイルの球速帯で変化する。カットボールは2021年からスライダーの割合を減らして投げるようになった新球で、ベースの手前で鋭く落ちるなかなか使えるボールだ。コントロールはアバウトで、今のところ上手に散らせているが先発1~2番手になるには今後の制球力アップは不可欠。

父親は主にリリーフ投手として841試合に登板したポール・クアントリル。1990~2000年代にブルージェイズやドジャースなどでセットアップマンとして長く活躍。イチローと対戦実績があり、晩年のヤンキース時代には松井秀喜とチームメイトだった。なお、ポールはプロ入り後もカナダに自宅を構えていたので、1995年はフィリーズ所属だったがカルも父と同様カナダで産まれている。

寄稿日:2021-08-20 最終更新日:2021-08-20
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2019 SD  23 6 8 0  5.16 103.0 106 59 15 28 3 89 1.30 3.18

2020 SD  10 2 0 1  2.60 17.1 17  5  2  6 2 18 1.33 3.00

2020 CLE  8 0 0 0  1.84 14.2 14  3  2  2 1 13 1.09 6.50

2021 CLE 40 8 3 0  2.89 149.2 129 48 16 47 9 121 1.18 2.57


サム・ヘンジェス


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Sam Hentges (フルネーム/Samuel David Hentges)

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1996-07-18生|198cm111kg|先発 左投左打

出身地/アメリカ合衆国 ミネソタ州メープルウッド

ドラフト/2014年CLE4巡目(全体128位)指名

メジャーデビュー/2021-4-20
■選手紹介

ビッグリーグで生き残るには課題が多い先発左腕。インディアンスの生え抜きだが産まれも育ちもミネソタのツインズファンで、好きな選手はトリー・ハンターだった。

2021年4月にメジャー初昇格、先発投手としてローテ入りする。ただ、この年のインディアンスは先発投手陣に故障が相次ぎ、健康体のトリストン・マッケンジーは開幕からピリッとせずAAAに降格。無名の先発投手を複数メジャーデビューさせざるを得ず、そのうちの1人であるヘンジェスはAAAでも結果を出しておらず、当然メジャーでも防御率7~8点台で推移する苦戦ぶり。一方で昇格が早すぎただけとの肯定的な評価もあり、課題はいくつもあるが大柄な体格とメジャー平均より速いフォーシームなどアドバンテージを活かしたい。

球種は93~96マイルのフォーシームにカーブ、カッター、チェンジアップを投げる。フォーシームが一番の武器だが、スピンレートはほぼ平均で、球威は中の下。コントロールがいまいちなので甘いコースに投げミスしてしまい痛打される場面が目立つ。カーブは曲がりの大きいスライダーのような球種で、コースを間違えなければ打たれないが狙ったところに投げられない。カッターはプロ入り後に覚えた球種でまだまだ発展途上。チェンジアップの向上は最大の課題で、対左バッターに対して逃げる球種がこれしかないので使っているがAAA以上ではまったく通用していない。

なお、発音はヘンジェスもしくはヘンジスが正しいが、注目度の低い選手ということもあって日本では表記が定まっていない。2021/8月現在ウィキペディアに載っている「ヘンゲス」は誤りで、他にもヘンチズやヘントゲスなどと書いている媒体もあり、読者の皆さんは気を付けてほしい。

寄稿日:2021-08-16 最終更新日:2021-08-16
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼高めに外した誘い球を豪快にHRにする大谷翔平(投手はヘンジェス)

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2021 CLE 30 1 4 0  6.68 68.2 90 51 10 32 0 68 1.78 2.13


デーン・ダニング


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Dane Dunning (フルネーム/Dane Anthony Dunning)

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1994-12-20生|193cm102kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 フロリダ州オレンジパーク

ドラフト/2016年WSH1巡目追補(全体29位)指名

メジャーデビュー/2020-8-19
■選手紹介

大谷翔平を無安打に抑えてちょっとだけ有名になったドラフト1巡目右腕。2021年8月の試合で大谷を2打席ノーヒットに抑え、レンジャースの公式Twitterから「sho stopper.」と褒められた。通算でもこの試合までで8打数1安打と打ち取っている。兄のジェイク・ダニングは2013?14年にメジャーで30試合に登板している。母親が韓国人なのでWBCの韓国代表に選ばれる権利がある。

2016年にナショナルズからドラフト1巡目追補指名され入団。ルーキーリーグとA-で8試合しか投げていないが同年オフにトレードの駒となりホワイトソックスに移籍した。ナショナルズはアダム・イートンを獲得するためにルーカス・ジオリートとレイナルド・ロペス、ダニングの3人を差し出し、対価が大き過ぎると疑問視する向きもあるトレードだった。2019年はトミー・ジョン手術のためリハビリに費やした。

2020年8月19日に先発投手としてメジャーデビューを果たし、4回1/3を3失点・7奪三振の結果だった。対戦相手の先発ケイシー・マイズもメジャー初登板。MLB史上3組目のドラフト1巡目同士のメジャーデビュー対決となったが、そのうえマイズも4回1/3を3失点・7奪三振と同じ投球内容で降板する奇跡を引き起こした。

寄稿日:2021-08-16 最終更新日:2021-08-16
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼8月の試合で大谷を凡打に打ち取るダニング

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2020 CWS  7 2 0 0  3.97 34.0 25 15  4 13 2 35 1.12 2.69

2021 TEX 27 5 10 0  4.51 117.2 126 59 13 43 7 114 1.44 2.65


ルイス・ヒール


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Luis Gil (フルネーム/Luis Angel Gil)

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1998-06-03生|188cm84kg|先発 右投右打

出身地/ドミニカ共和国 アスア州アスア

プロ入り/2015年2月MIN契約

メジャーデビュー/2021-8-3
■選手紹介

ヤンキース傘下のマイナーにはパワー系右投げ投手が多いが、その中でも1番ファストボールの評価が高い有望株。2022~23年あたりにメジャー昇格する予想されていたが2021年に先発としてメジャー昇格を果たしている。

ドミニカ出身のヒールは2015年2月にツインズと契約。2016年は肩の故障で全く投げず、翌年オフにジェイク・ケイブとのトレードでヤンキースに移籍する。ツインズ時代に1イニングに1個以上出していたフォアボール率は4~5個/9イニング程度まで改善し、ヤンキースの有望株ランキング上位に位置するようになる。昨年までA+が最上位だったが2021年はAAからスタートすると7月にメジャーで先発登板を果たし、2試合連続で5イニング以上を無失点に抑える快挙を達成している。

評価が高いフォーシームは95~98マイルを誇り、最速101マイルを計時したこともある。平均スピンレートがメジャー平均よりかなり高い2500rpm以上。スライダーの評価も高く、80マイル後半のスピードで浮き上がりながら鋭く横滑りする。チェンジアップはブレーキが効いているが安定感がなくメジャーレベルで投げるには心許ない。ヒジの大きな故障はまだないが、2016年にまったく投げられなかった年がある肩に故障歴が懸念されている。制球力もマイナー時代から大きな課題で、これらの明確な弱点をクリアしなければ先発として投げ続けるのは難しいと見られている。

ところで、ラストネームはGilと綴って「ヒール」と読むのでぜひ覚えてほしい。

寄稿日:2021-08-13 最終更新日:2021-08-13
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2021 NYY  6 1 1 0  3.07 29.1 20 10  4 19 1 38 1.33 2.00


アレック・マノーア


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Alek Manoah (フルネーム/Alek Isaac Manoah)

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1998-01-09生|198cm118kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 フロリダ州ホームステッド

ドラフト/2019年TOR1巡目(全体11位)指名

メジャーデビュー/2021-5-27
■選手紹介

2019年ドラフト1巡目指名の先発右腕。118kgの巨漢(2021年現在)。メジャー初登板の試合はヤンキース相手に6回2安打無失点7奪三振で勝利を挙げ、以降マイナーに落ちることなく先発ローテーションを守っている。

地元の高校で投打に活躍していたがドラフトでは指名されず、ウエストバージニア大学に進学する。大学では投手に専念し、3年次にコントロールが見違えるようによくなりドラフト直前に大きく評価が上がった。事前予想では全体10位以内指名の声もあり、最終的に11番目のブルージェイズによって指名された。プロ入り後はマイナーでも大きく制球を乱すことはなく、周囲の予想を上回すスピード出世を果たした。

スピンレートが高い95~98マイルのフォーシームと85マイル超のスライダーが武器。他にチェンジアップとカットボールを持っている。スライダーはクリス・セールのスライダーとデリン・ベタンセスのカットボールの握りを研究してアレンジしたマネーピッチである。先述のとおり大学3年次に身につけた制球力はプロ入り後も狂っていない。

2歳上の兄エリックJr.は現在マイナーリーガー。アレックと同じ高校を卒業後すぐにプロ入りしているがA+より上に昇格したことがない。また、身長は同じ188cmだがエリックJr.の体重は86kgしかない。

寄稿日:2021-08-10 最終更新日:2021-08-10
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2021 TOR 20 9 2 0  3.22 111.2 77 40 12 40 16 127 1.05 3.18