Paul Sewald (フルネーム/Paul Stanton Sewald)Embed from Getty Images1990-05-26生|191cm93kg|リリーフ 右投右打出身地/アメリカ合衆国 ネバダ州ラスベガスドラフト/2012年NYM10巡目(全体320位)指名メジャーデビュー/2017-4-8 |
■選手紹介シアトルに来た途端大活躍したリリーフ右腕。メッツでの4年間は1勝14敗・防御率5.50・bWAR-1.2だったのが、マリナーズで投げた2021年は10勝3敗・防御率3.06・bWAR1.6。ラスベガス生まれで、少年野球では年下のブライス・ハーパーとプレーした。両親は会計士。プロ入り前のシーウォルドは地元の高校を卒業後、ラスベガスを離れてサンディエゴ大学へ進学。最初の2年は防御率9.14、10.29と戦力にならなかったが、ジュニア(3年生)時代にリリーフ兼スターターで67イニングに登板。シニア(4年生)ではスターターとしてAll West Coast Conferenceの1stチームに選ばれた。両親の影響で会計学を専攻して卒業している。ドラフト10巡目入団のメッツではリリーフとして育てられ、2017年にメジャー昇格。57試合・0勝6敗・防御率4.55を記録した。しだいに登板機会が減り、2020年には5試合の登板にとどまり防御率13.50。同年オフにFAとなった。2021年はシアトル・マリナーズに拾われ、開幕はAAAで迎えたが序盤にメジャー昇格。1点差の場面でよく使われ、ケンドール・グレイブマンが放出されてからはセーブシチュエーションでも起用された。最終的にリリーフのみで10勝(3敗)を挙げ、64回2/3・被安打42・与四球24・奪三振104の好成績を残した。奪三振率14.5はアロルディス・チャップマンに次いでリーグで2番目に高かった。フォーシームはリーグ平均に満たない90~92マイルの球速ながら、上位10%に入る高回転数を誇る。大きくブレーキがかかるスライダーの2ピッチで勝負する。メッツ時代は時折チェンジアップを使っていたが、マリナーズに来てからはコーチの助言もあり投げなくなった。コントロールが非常によく、四球で崩れる場面はほとんどない。2021年に大谷翔平に食らった43号2ランも決して失投ではなかった。ちなみにシーウォルドはメッツ時代にナ・リーグ記録を更新している。必ずしもリリーバーが勝利投手になる必要は無いが、メッツ時代になかなか勝ちが付かず、2019年にキャリア初勝利を挙げるまでに14敗したのがナ・リーグ史上最多となっている。メジャー記録は1980年頃に投げていたテリー・フェルトンの16連敗。ルーキーだった1980年に0勝3敗、1982年には48試合・117イニングを投げながら0勝13敗を喫し、ついに1勝も挙げられなかった。寄稿日:2022-05-28 最終更新日:2022-05-28 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼大谷にストライクからボールになるスライダーを掬われお手上げのシーウォルド |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2017 NYM 57 0 6 0 4.55 65.1 58 33 8 21 3 69 1.21 3.292018 NYM 46 0 7 2 6.07 56.1 62 38 8 23 1 58 1.51 2.522019 NYM 17 1 1 1 4.58 19.2 18 10 3 3 1 22 1.07 7.332020 NYM 5 0 0 0 13.50 6.0 12 9 1 4 1 2 2.67 0.502021 SEA 62 10 3 11 3.06 64.2 42 22 10 24 0 104 1.02 4.33 |
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ロビー・レイ
Robbie Ray (フルネーム/Robert Glenn Ray)Embed from Getty Images1991-10-01生|188cm98kg|先発 左投左打出身地/アメリカ合衆国 テネシー州ブレントウッドドラフト/2010年WSH12巡目(全体356位)指名メジャーデビュー/2014-5-6 |
■選手紹介MLB屈指の荒れ球投手として認識されていたが、FAイヤーにサイ・ヤング賞に輝いた大物先発左腕。2021年オフにシアトル・マリナーズと5年$115Mで契約した。サイ・ヤング賞受賞以前はDバックス時代の2017年以外は平均以下の実績しか残しておらず、リスクが大きい契約だと考えられている。雑音を撥ね退け、フェリックス・ヘルナンデス以来不在となっている"真のエース"になることを期待されている。ナッシュビル都市圏のテネシー州ブレントウッドで生まれた。ムーキー・ベッツとは少年野球で同じチームでプレーすることがあった。また、レイはブレントウッド高校に、ベッツは10km程度しか離れていないジョン・オーバートン高校に通い、良きライバルとして互いに活躍していた。ブレントウッド高校でレイは7勝1敗・防御率0.50・95奪三振・13与四球と圧倒。まだノーコン投手の片鱗を見せていなかった。トニー・ケンプがいるセンテニアル高校相手の完全試合を含め、3回ものノーヒッターを達成している。アーカンソー大学への進学を考えていたが、ワシントン・ナショナルズから12巡目指名ではあるが4巡目相当の契約金を積まれ、ドラフトの契約期限最終日に正式契約して入団を決めた。マイナーでは高校時代からは想像できないくらい制球に苦しむようになった。トレードで移籍したデトロイト・タイガースでメジャーデビュー後、ダイヤモンドバックスで先発投手としてメジャーに定着。2017年にピッチャーライナーが頭に当たり1ヶ月近く離脱したことがあったが、無事に復帰している。同年は自身初の完封勝利を記録し、出場機会は無かったがオールスターに選ばれている。2020年シーズン途中までローテーションで投げ続けたが、2020年は7試合に先発して防御率7.84と絶不調。シーズン中にトロント・ブルージェイズに放出された。2021年は、前年の絶不調がウソのような大活躍。13勝7敗・防御率2.84・奪三振248の好成績に加え、与四球率は2.4個とメジャー平均を上回る良さだった。サイ・ヤング賞投票では30票のうち29票の1位票を集める準満票だった。ピッチングスタイルは、92~95マイルのフォーシームと80マイル中盤のスライダーで三振を量産する。試合展開ではチェンジアップとカーブも織り交ぜる。肩とヒジに大きな故障歴が無いのも強みのひとつだ。メジャーでの打撃成績は振るわないが、もしアーカンソー大に進学していたら二刀流としてプレーすることになっていた。寄稿日:2023-05-23 最終更新日:2023-05-23 |
オールスター:1回(17)主な表彰:ALL-MLB 1st1回(21), サイ・ヤング賞1回(21), タイトル:最優秀防御率1回(21), 最多奪三振1回(21), ▼キャリア最初で最後になりそうなホームランを放つロビー・レイ▼サイ・ヤング賞を獲得したロビー・レイの2021年シーズンハイライト(MLB公式) |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2014 DET 9 1 4 0 8.16 28.2 43 26 5 11 0 19 1.88 1.732015 ARI 23 5 12 0 3.52 127.2 121 50 9 49 8 119 1.33 2.432016 ARI 32 8 15 0 4.90 174.1 185 95 24 71 6 218 1.47 3.072017 ARI 28 15 5 0 2.89 162.0 116 52 23 71 5 218 1.15 3.072018 ARI 24 6 2 0 3.93 123.2 97 54 19 70 5 165 1.35 2.362019 ARI 33 12 8 0 4.34 174.1 150 84 30 84 5 235 1.34 2.802020 ARI 7 1 4 0 7.84 31.0 31 27 9 31 1 43 2.00 1.392020 TOR 5 1 1 0 4.79 20.2 22 11 4 14 0 25 1.74 1.792021 TOR 32 13 7 0 2.84 193.1 150 61 33 52 4 248 1.04 4.77 |
チェイス・シルセス
Chase Silseth (フルネーム/Chase Robert Silseth)Embed from Getty Images2000-05-18生|183cm98kg|先発 右投右打出身地/アメリカ合衆国 ニューメキシコ州ファーミントンドラフト/2021年LAA11巡目(全体321位)指名メジャーデビュー/メジャー経験なし |
■選手紹介エンゼルスに突如現れた右の先発ローテーション候補。球団のプロスペクトランクでは上位に入っていなかったが、AAでの支配的なピッチングが認められて飛び級でメジャー昇格した。2021年ドラフト指名選手の中でメジャーデビュー1番乗りとなった。ニューメキシコ州ファーミントンにあるピエドラ・ビスタ高校に通っていたシルセスは、ジュニア(3年生)シーズンに8勝2敗・防御率0.56・奪三振116と圧倒的な成績を残した。ピエドラ・ビスタ高校のOBでドラフトにかかった選手(大学経由を含む)は10人いたが、メジャーまでたどり着いた選手は皆無だった。卒業後にテネシー大学でリリーバーとしてプレーしたが、先発機会を求めて短大の南ネバダ大学へ転入。6試合・30回1/3を投げて被安打13・奪三振55と圧倒的なピッチングをする。短大卒業後に強豪のアリゾナ大学へ編入し、防御率は5.55と振るわなかったが打高投低のパシフィック12・カンファレンスで8勝1敗と先発投手として奮闘した。ドラフトの翌年2022年にAA(サザン・リーグ)で5先発し26イニング・被安打15・与四球7・奪三振37と打者を圧倒。4月のサザン・リーグの月間最優秀投手に選出された。5月にはメジャー40人枠に入れられ、AAAを飛び越えて即メジャーデビューとなった。持ち球はフォーシーム、落ちるスライダーとカーブ、スプリッターを使い分ける。フォーシームはデビュー戦で99マイルに迫るスピードを出していたが、マイナーでは92-96マイルほどの球速帯である。85マイルのVスライダーとさらに数マイル遅いカーブは、低めにコントロールできているときは奪三振マシーンになる。また、スプリッターの握りで投げるチェンジアップはプロ入り後にグレードアップさせ、試合で使えるようになった。平均以上のファストボールを持つ一方で183cmの小柄な体格から、チームメイトのオリバー・オルテガのようにミドルリリーバーに転向する可能性を指摘されていた。ただ、オルテガと違ってファストボール以外の精度が高く、さらにレベルアップすればスターターとして生き残ることが出来るだろう。寄稿日:2022-05-23 最終更新日:2022-05-23 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼6回無失点の素晴らしいメジャーリーグ初登板を飾るシルセス |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB(~2021年メジャー経験なし) |
マット・ダフィー
Matt Duffy (フルネーム/Matthew Michael Duffy)Embed from Getty Images1991-01-15生|188cm86kg|三塁手、二塁手 右投右打出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロングビーチドラフト/2012年SF18巡目(全体568位)指名メジャーデビュー/2014-5-22 |
■選手紹介2022年は地元エンゼルスでプレーすることになったカリフォルニア州ロングビーチ出身の内野手。ジャイアンツ時代のルーキーイヤーにナ・リーグ新人王投票で2位にランクインした。右投げ右打ちだが日常生活では左利き。大学も地元のカリフォルニア州立大ロングビーチ校でプレーしていたダフィーは、2012年にサンフランシスコ・ジャイアンツから18巡目(全体568位)の低順位指名でプロ入り。メジャーデビューまでは短く、2014年8月にメジャーに昇格すると同年のプレーオフにベンチ入りし、ジャイアンツの世界一を経験した。翌2015年は3番・サードでスタメン出場するようになった。2016年にトレードでレイズへ移籍した。しかし2017年以降は足の故障に悩まされ、2019年オフにレイズからDFAされた。2021年にカブスでメジャーで奮闘したがオフにFAとなり、2022年からエンゼルスと1年契約を交わした。バッティングは長打力に欠けるもののコンタクト力と出塁能力に長けている。2021年までの通算打率.283のハイアベレージをマーク。出塁率も.300を割った年が無い。また、内野守備には定評があり、サードとセカンドではメジャー平均以上の守備力がある。本職はサードだが、今後のキャリアはセカンドでの出場が多くなりそうだ。5にまつわる背番号にこだわりがあるのか、ジャイアンツでのデビュー時は50番を、2年目に5番に変更して以来、移籍先でもずっと5番を着け続けている。また、実際にメジャーで初出場したのは2014年8月1日だが、5月22日の試合が雨のため9月1日に順延し、この試合に出場したため、メジャー公式のデビュー日が5月22日になっている。寄稿日:2022-05-19 最終更新日:2022-05-19 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼満塁ホームランを放つカブス時代のマット・ダフィー |
▼レギュラーシーズン個人成績2014 SF 34 60 16 2 0 0 8 1 2 14 0 .267 .302 .3002015 SF 149 573 169 28 6 12 77 30 5 96 12 .295 .334 .4282016 SF 70 257 65 11 2 4 21 20 4 40 8 .253 .313 .3582016 TB 21 76 21 3 0 1 7 3 0 13 0 .276 .300 .3552018 TB 132 503 148 22 1 4 44 47 7 93 12 .294 .361 .3662019 TB 46 147 37 8 0 1 12 19 2 29 0 .252 .343 .3272021 CHC 97 289 83 12 0 5 30 25 7 63 8 .287 .357 .381 |
カート・スズキ
Kurt Suzuki (フルネーム/Kurt Kiyoshi Suzuki)Embed from Getty Images1983-10-04生|180cm95kg|捕手 右投右打出身地/アメリカ合衆国 ハワイ州ワイルクドラフト/2004年OAK2巡目(全体67位)指名メジャーデビュー/2007-6-12 |
■選手紹介日系人かつ大谷翔平の同僚のため日本でも知名度抜群のベテラン捕手。もともとキャッチングに問題があり、近年の年齢による守備の衰えは投手陣に大きな負荷をかけている。2022年はエンゼルスと再契約してもらえたが、これがメジャー契約のラストチャンスとなるかもしれない。地元ハワイの高校を卒業したスズキは、ハワイを離れて名門カリフォルニア州立大フラートン校で活躍。ジョニー・ベンチ賞(最も優れたキャッチャーに贈られる賞)に3年連続で選ばれた。ジュニア(3年生)ではカレッジワールドシリーズの決勝戦で、スズキの勝ち越しタイムリーヒットによって全米制覇を成し遂げた。個人としても同年から制定されたブルックス・ウォレス賞に選ばれ、初代受賞者として球史に名前が残った。2004年にドラフト2巡目でオークランド・アスレチックスに入団。2007年にメジャーデビューを果たすと、翌年途中から正捕手に定着。2012年以後はワシントン・ナショナルズ(2度)、ミネソタ・ツインズ、アトランタ・ブレーブスを渡り歩いた。2019年にプレーしたナショナルズでは初めてチャンピオンリングを手にした。キャッチャーの中では比較的バッティングが良く、インサイドワークも悪くなかった。ベテランになっても経験を買われ、丁度良いバックアップ捕手として買い手に恵まれていた。さすがに40歳近くに差し掛かると攻守両面に衰えを隠せず、特にフレーミングの酷さはメジャー最低レベルで、「フレーミングをする気がまったく無い」捕球の動画が話題になることもあった。また、2021年は大谷の登板日にスズキも先発出場することが多く、日本人ファンの間で不満の声が上がっていた。スズキは母方の祖母が名古屋市出身の日系3世。腕のタトゥーは漢字で"鈴木"と彫ってある。2007年には同じハワイ出身のシェーン・コミネとバッテリーを組んだが、ハワイアンバッテリーは意外にもメジャー史上初だった。慈善活動にも積極的で2012年にカートスズキファミリー財団を設立した。2018年にはロベルト・クレメンテ賞のファイナリストに選ばれている。寄稿日:2022-05-19 最終更新日:2022-05-19 |
オールスター:1回(14)主な表彰:なしタイトル:なし |
▼レギュラーシーズン個人成績2007 OAK 68 213 53 13 0 7 39 24 3 39 0 .249 .327 .4082008 OAK 148 530 148 25 1 7 42 44 11 69 2 .279 .346 .3702009 OAK 147 570 156 37 1 15 88 28 8 59 8 .274 .313 .4212010 OAK 131 495 120 18 2 13 71 33 12 49 3 .242 .303 .3662011 OAK 134 460 109 26 0 14 44 38 7 64 2 .237 .301 .3852012 OAK 75 262 57 15 0 1 18 9 3 53 1 .218 .250 .2862012 WSH 43 146 39 5 0 5 25 11 2 20 1 .267 .321 .4042013 WSH 79 252 56 11 1 3 25 20 3 32 2 .222 .283 .3102013 OAK 15 33 10 2 0 2 7 2 0 3 0 .303 .343 .5452014 MIN 131 452 130 34 0 3 61 34 9 46 0 .288 .345 .3832015 MIN 131 433 104 17 0 5 50 29 7 59 0 .240 .296 .3142016 MIN 106 345 89 24 1 8 49 18 5 48 0 .258 .301 .4032017 ATL 81 276 78 13 0 19 50 17 13 39 0 .283 .351 .5362018 ATL 105 347 94 24 0 12 50 22 13 43 0 .271 .332 .4442019 WSH 85 280 74 11 0 17 63 20 6 36 0 .264 .324 .4862020 WSH 33 111 30 8 0 2 17 11 4 19 1 .270 .349 .3962021 LAA 72 219 49 8 0 6 16 12 11 44 0 .224 .294 .342 |
ジャック・メイフィールド
Jack Mayfield (フルネーム/David Jack Mayfield)Embed from Getty Images1990-09-30生|180cm86kg|三塁手、遊撃手 右投右打出身地/アメリカ合衆国 テキサス州デルリオプロ入り/2013年6月HOU契約メジャーデビュー/2019-5-27 |
■選手紹介ドラフト外でプロ入りしてビッグリーグまで辿り着いたユーティリティ。メジャーリーガーとして崖っぷちにいた2021年、球宴後だけで10本塁打を放ち、メジャー定着へ活路を見い出している。妻と2人の息子の4人家族で、ジャックの妻の名前はジャッキー、長男はジャクソン。テキサス州デル・リオ出身のメイフィールドは、メキシコとの国境から6kmしか離れていない町で生まれた。母はヒスパニック系。地元のデル・リオ高校で野球をやり、通算打率.400超を記録し、地区代表に3年連続で選ばれた。その後オクラホマ大学に進学して卒業までプレーした。2年間は二刀流で、投手として65回2/3・防御率2.88を記録しているが、ヒジの手術でボルトを入れた影響から内野手専任になった。大学在学中のドラフトでは、なぜかどこからも指名されず、最終的にヒューストン・アストロズにドラフト外で契約した。有望株の扱いは受けなかったが、徐々に階級を上がっていく。AA時代に頬骨の骨折で入院する出来事があったが、2019年にメジャーデビューを果たした。プロ入り時のアストロズはシーズン100敗を繰り返すメジャー最弱球団だったが、メイフィールドがマイナーにいる間に強豪へと成長。鉄壁の内野陣が形成されて出場機会を得られず、2020年オフにDFAとなった。2021年はエンゼルスが獲得→DFA→マリナーズが獲得→DFAとなったところを再びエンゼルスが拾うと、7月以降は三塁手の準レギュラーとして活躍。後半戦に限ると大谷に次ぐ10本塁打を放った。2022年をメジャー契約で迎えることができたが、エンゼルスはタイラー・ウェイドやアンドリュー・ベラスケス、マット・ダフィーら内野手を補強。生え抜きのルイス・レンヒフォも含めたポジション争いに勝たなければならないが、前年に引き続きバッティングでアピールすれば大いにチャンスはあるだろう。寄稿日:2022-05-19 最終更新日:2022-05-19 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼ライトフライで飛び出した一塁ランナーからフォースアウトを奪うメイフィールド |
▼レギュラーシーズン個人成績2019 HOU 26 64 10 5 0 2 5 1 0 16 0 .156 .169 .3282020 HOU 21 42 8 1 0 0 3 2 1 14 0 .190 .239 .2142021 LAA 75 232 52 14 0 10 36 16 3 58 5 .224 .282 .4142021 SEA 12 34 6 1 0 0 3 1 0 10 0 .176 .200 .206 |
アンドリュー・ベラスケス
Andrew Velazquez (フルネーム/Andrew Velazquez)Embed from Getty Images1994-07-14生|175cm77kg|遊撃手、二塁手 右投両打出身地/アメリカ合衆国 ニューヨーク州ブロンクスドラフト/2012年ARI7巡目(全体243位)指名メジャーデビュー/2018-9-2 |
■選手紹介地味だが堅い守備が魅力のミドルインフィールダーで、ニューヨークのブロンクス出身。スイッチヒッター。課題はメジャーレベルだととにかく打てないバッティングに尽きる。ブロンクスで生まれ育ったベラスケスは、地元のフォーダム高校に通い、センターとショートを守った。最終学年ではニューヨーク・ポスト紙に"オールブロンクス・オブ・ザ・イヤー"に選出された。また、短距離走と高跳びの選手としても大会に出場していた。バージニア工科大へ進学予定だったが、2012年ドラフトでダイヤモンドバックスの指名を受け入れて入団。2018年にレイズでメジャーデビューした後、インディアンス、オリオールズを経てヤンキースに移籍。地元のメディアから"ブロンクス・キッド"として紹介され、ヤンキースでは珍しい守備の達人っぷりがファンの心を掴んだ。2021年8月にはヤンキースタジアムでキャリア初ホームランを放ち、感動を呼んだ。2022年からはエンゼルスとマイナー契約。スプリングトレーニングに猛打を見せ開幕メジャーロースター入りを勝ち取った。新天地では2022年5月現在、出塁率・長打率ともに.300を割る厳しい打撃成績でレギュラーポジションが遠のいている。ただ、シングルAにいた2014年に74試合連続出塁のマイナーリーグ記録を打ち立てている。パワーも無いわけではなく、果たしてメジャーへ適応できる時が来るだろうか?寄稿日:2022-05-19 最終更新日:2022-05-19 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼シンダーガードもビックリの守備力を誇るベラスケス▼家族が涙したブロンクス産ベラスケスのキャリア初HR |
▼レギュラーシーズン個人成績2018 TB 13 10 3 1 0 0 0 1 1 3 1 .300 .417 .4002019 TB 10 12 1 1 0 0 0 0 0 6 0 .083 .083 .1672019 CLE 5 11 1 1 0 0 0 1 0 7 1 .091 .167 .1822020 BAL 40 63 10 1 1 0 3 10 0 23 4 .159 .274 .2062021 NYY 28 67 15 4 1 1 6 1 0 23 4 .224 .235 .358 |
タイラー・ウェイド
Tyler Wade (フルネーム/Tyler Dean Wade)Embed from Getty Images1994-11-23生|185cm85kg|遊撃手、二塁手、三塁手 右投左打出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州マリエータドラフト/2013年NYY4巡目(全体134位)指名メジャーデビュー/2017-6-27 |
■選手紹介2022年からエンゼルスでプレーすることになった俊足内野手。盗塁の技術が高い。パワー以外はレギュラークラスで選球眼にも優れている。新天地ではユーティリティとしての役割が期待されるが、チーム状況次第ではレギュラー確保もありうる。エンゼル・スタジアムから車で1時間ほどにあるマリエータ・バレー高校で活躍。2013年の最終学年では打率.524をたたき出している。サンディエゴ州立大からコミットされていたが、ドラフト4巡目指名を受けたヤンキースに入団した。2017年に初めてAAAへ昇格し、85試合・打率.310・26盗塁・OPS.842の好成績を残し、6月に初めてメジャー昇格を果たした。マイナーオプションを有する3年間はメジャーとAAAを繰り返し往復したが、2020年は短縮シーズンではあったがフルシーズンをメジャーで過ごした。翌2021年には自己最多の103試合に出場。打率.268・出塁率.354・17盗塁を記録。守備でも内外野6ポジションでスタメン起用され、貴重なユーティリティ・プレーヤーとしての地位を築いたが、ルール5ドラフトの有望株流出対策に伴いDFAとなった。2022年は開幕からアクティブ・ロースター入りを果たし、アンドリュー・ベラスケスやマット・ダフィー、ジャック・メイフィールドら似たタイプの内野手とポジションを争うが頭一つ抜き出ている。また、5月にはデービット・フレッチャーが故障離脱しており、ヤンキースでは成しえなかったショートでのレギュラー確保も不可能ではない。なお、ロサンゼルスのチームに移籍したウェイドだが、ロサンゼルス近郊育ちなのにニューヨーク・ヤンキースのファンである。子供時代に旧ヤンキースタジアムを訪れたことがきっかけで宗旨替えした。寄稿日:2022-05-19 最終更新日:2022-05-19 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし |
▼レギュラーシーズン個人成績2017 NYY 30 58 9 4 0 0 2 5 0 19 1 .155 .222 .2242018 NYY 36 66 11 4 0 1 5 4 0 23 1 .167 .214 .2732019 NYY 43 94 23 3 1 2 11 11 1 28 7 .245 .330 .3622020 NYY 52 88 15 3 0 3 10 12 3 22 4 .170 .288 .3072021 NYY 103 127 34 5 1 0 5 16 1 37 17 .268 .354 .323 |
グレン・オットー
Glenn Otto (フルネーム/Glenn David Otto)Embed from Getty Images1996-03-11生|191cm109kg|先発 右投右打出身地/アメリカ合衆国 テキサス州スプリングドラフト/2017年NYY5巡目(全体152位)指名メジャーデビュー/2021-8-27 |
■選手紹介ヤンキースに入団後、ジョーイ・ギャロの見返りでレンジャース入りした先発ローテーション候補。ライス大学在学中はリリーバーだったが、プロ入り後はスターターとして起用されている。オットーはテキサス州の地元コンコルディア・ルーテラン高校に通った。1学年下にキブライアン・ヘイズ、3学年下にシェーン・バズが在籍していた。高校ではドラフトにかからず、ライス大に進学した。ソフモア(2年生)の2016年に日米大学野球の代表として来日した。1試合だけリリーフ登板して京田陽太にタイムリーを浴びている。2017年にヤンキース入団し、肩の故障の影響でしばらくルーキーリーグで足踏みしていたが、2021年にAAAに昇格。同年7月にギャロとジョエリー・ロドリゲスとの2対5のトレードでレンジャースに移籍すると、手薄な先発陣のおかげでメジャーで投げる機会を掴んだ。デビュー戦は5回無失点・被安打2・奪三振7・与四球0の好スタートを切ったが、その後はスライダーを見極められて防御率9.26に終わった。投球スタイルは、92~94マイルのフォーシームとスライダーが中心。クロスステップ気味に投げるスライダーはデビューイヤーはほぼ2種類のみで勝負していたが、2022年からはシンカーとカーブ、チェンジアップも織り交ぜるようになった。コントロールとコマンドのレベルアップと、スライダー以外の球種の質を上げないとメジャーでは厳しいかもしれない。2022年までにヒジの故障歴はないが、シングルA時代に右肩の血栓を取り除く手術を受け、長期離脱した経験がある。寄稿日:2022-05-18 最終更新日:2022-05-18 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼メジャー初登板を5回無失点に抑えるグレン・オットー |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2021 TEX 6 0 3 0 9.26 23.1 32 24 2 8 2 28 1.71 3.50 |
テイラー・ハーン
Taylor Hearn (フルネーム/Taylor Lynn Hearn)Embed from Getty Images1994-08-30生|198cm104kg|先発、リリーフ 左投左打出身地/アメリカ合衆国 テキサス州ロイスシティドラフト/2015年WSH5巡目(全体164位)指名メジャーデビュー/2019-4-25 |
■選手紹介4年連続でドラフト指名されるという変わった経歴を持つサウスポー。球種と制球力の点でリリーフ向きと評されることがあるが、希望の先発投手として生き残れるだろうか?2021年後半からテキサス・レンジャースの先発陣の一角としてまずまずのピッチングをしている。昼間の試合に強い。テキサス州のど田舎で育ち、4歳から野球を始めた。地元の高校在籍時の2012年にドラフト22巡目指名されたが大学で野球をやるため進学。2013・14年にもドラフト指名されていずれも拒否。2年課程終了後、編入先のオクラホマ・バプテスト大学で1年を過ごし、2015年にワシントン・ナショナルズにドラフト5巡目指名で入団した。入団から1年たたないうちにトレードの駒となり、ピッツバーグ・パイレーツに移籍。2018年には地元であるレンジャースへトレードされた。レンジャースではAA・AAAで多くの登板機会に恵まれ、翌年6月にメジャー初登板が決まった。わずか1アウトしか奪えない間に5失点(自責点4)を喫するホロ苦いデビューとなったが、次の日に左ヒジを検査すると疲労骨折していたことがわかった。2021年にメジャーで42試合・104イニングに登板。7月半ばから先発として起用され、先発投手としては4勝4敗・防御率は5点台だったが課題の与四球率は2.65と安定したピッチングを見せた。ピッチングは92~95マイルのノビのあるフォーシームが最大の武器。調子が良いときは99マイルを計時することもある。変化球はスライダーとチェンジアップがあり、2021年からはツーシームも投げ始めた。フォーシーム以外の球種はまだまだで、苦しい場面でフォーシームに頼りがちになるのが課題。特にツーシームは、これまで歩の悪かった右打者を抑えるカギになりそうだ。地元のロイスシティでは英雄扱いされている。2017年2月23日に式典が行われ、母校ロイスシティ高校での背番号21が永久欠番となると同時に、"テイラー・ハーンの日"が制定された。また、2022年は本拠地での開幕戦に先発登板することになり、ロイスシティの住民たちは大いに喜んだ。寄稿日:2022-05-16 最終更新日:2022-05-16 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼エンゼルス相手にキャリア最長7イニングスを投げるテイラー・ハーン |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2019 TEX 1 0 1 0 108.00 0.1 3 4 0 4 0 0 21.00 0.002020 TEX 14 0 0 0 3.63 17.1 13 7 2 11 1 23 1.38 2.092021 TEX 42 6 6 0 4.66 104.1 96 54 17 42 3 92 1.32 2.19 |