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最終更新日:2025/5/27
【寸評】前回大会はドミニカを破って1次ラウンドを全勝で突破しながら、準々決勝でアメリカに惜敗したベネズエラ。それでもアクーニャJr.らのスター選手に加えてプロスペクトも次々育ってきており、悲願の初優勝に必要な戦力は整っている。
前回はアメリカを破って優勝を果たした日本代表だが、2026年大会の組合せでは、準々決勝の時点でベネズエラorドミニカ共和国のどちらかと当たる可能性が高い。しかも前回と違って東京ドームではなくローンデポ・パークでの開催となっており、中南米系ファンの大声援が日本を完全アウェーへと追いやるだろう。
▼目次 – ベネズエラ代表選手一覧 |
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【先発】 【リリーバー】 【捕手】 【内野手/ユーティリティ】 【外野手】 【監督/主なコーチ/GM】 【不参加、選考漏れ】 ―――――――――――――――――――――――― 【参考1:過去の名選手】 【参考2:日本に来た助っ人外国人】 |
◇先発 |
パブロ・ロペス (ミネソタ・ツインズ) 29歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投左打 1996年3月7日生/出身地:ベネズエラ スリア州カビマス オールスターx1 WBC2023 |
シンカー気味に落ちるチェンジアップと優れた制球力が光る先発右腕。2023年にツインズに移籍後はメジャー平均レベルだったファストボールの威力が増し、先発陣の柱へと成長した。 開業医の父と病理学者の母を持ち、自身も高校を飛び級で卒業後に医学部で学んだ秀才として知られている。 Embed from Getty Images |
マーティン・ペレス (シカゴ・ホワイトソックス) 34歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 左投左打 1991年4月4日生/出身地:ベネズエラ ポルトゥゲサ州グアナレ オールスターx1 WBC2017 WBC2023 |
カットボールとシンカーを駆使し、内野ゴロを量産するグラウンドボーラーの代表格。若手~中堅の頃は4~5番手レベルのスターターという評価で、先発ローテの頭数要員としてオファーが来る投手だったが、今では安定した活躍が見込める優良物件になった。 |
ヘルマン・マルケス (コロラド・ロッキーズ) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打 1995年2月22日生/出身地:ベネズエラ ボリバル州サン・フェリックス オールスターx1 シルバースラッガーx1 WBC2023 |
”投手の墓場” クアーズフィールドでずっと投げているロッキーズの孤高のエース。2017~22年まで規定投球回を超え、文字通り先発ローテを支え続けてきた。 2023年のシーズン中にトミー・ジョン手術を受け、今季は再びフル稼働を目指すシーズン。4月にはロッキーズの投手初の通算1000奪三振を記録しており、この勢いで完全復活を印象付けたい。 Embed from Getty Images |
エデュアルド・ロドリゲス (アリゾナ・Dバックス) 32歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 左投左打 1993年4月7日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州バレンシア WBC2023 |
キャリアの前半はレッドソックスで投げていた先発左腕。2022年オフにデトロイト・タイガースへとFA移籍。5年7700万ドルの大型契約だったが、最初のシーズンは途中で謎の失踪をし、半分ほどしか試合に出られず期待を裏切った。 2024年からはDバックスの先発ローテで投げている。 Embed from Getty Images |
レンジャー・スアレス (フィラデルフィア・フィリーズ) 30歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、リリーフ 左投左打 1995年8月26日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州ピエス・デ・クエスタ オールスターx1 |
「ミスター安定感」という称号がふさわしい先発左腕。2021年に規定投球回には満たなかったが防御率1.36を記録し、ポストシーズンでは即席クローザーとしても大活躍。翌年以降は優れたコントロールを活かし、凡打の山を築くスタイルで活躍している。ただし、短期間の故障離脱を毎シーズン繰り返しており、規定投球回を達成できればさらに価値は上がる。 レンジャーは珍しい名前で、メジャーリーガー第1号。マイナー時代には、その名前にちなんで「パワーレンジャーのレッド」と呼ばれていた。 Embed from Getty Images |
ホセ・スアレス (ブレーブス傘下AAA) 28歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 左投左打 1998年1月3日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州ナグアナグア |
愛嬌のある笑顔と体格のサウスポー。大谷がエンゼルスで活躍中に主力投手だったため、日本人の知名度は高い。 抑える年と打たれる年の差が激しく、近年は先発ローテから外されることが増えた。2025年からスターター同士の交換トレードでブレーブスへ移籍。 |
ヘスス・ルザード (フィラデルフィア・フィリーズ) 28歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 左投左打 1997年9月30日生/出身地:ペルー リマ WBC2023 |
メジャーでは珍しいペルー生まれの先発左腕。ベネズエラ人の両親の元ペルーで生まれ、1歳の時にマイアミ近郊の町に移住した。本人は”ベネズエラにルーツを持つアメリカ人”だと認識している。 アスレチックスの表ローテを担うと期待されたトッププロスペクトだったが、ビデオゲームをしている最中に利き手小指を骨折する失態を犯し、復帰後も低調なパフォーマンスだったためトレードに出された。移籍先のマーリンズでは、2023年に初の2ケタ勝利(10勝10敗)・防御率3.58をマークした。 2025年はフィリーズに移籍。キャリアハイの成績を残しそうな活躍をしている。 |
アントニオ・センゼテラ (コロラド・ロッキーズ) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打 1995年1月21日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州バレンシア |
同じベネズエラ代表候補のマルケスとともにロッキーズを支える生え抜き投手。通算成績は平凡だが、投手の墓場でよく投げている。 今季は大谷翔平に第5号の特大HRを被弾。そのときの映像が繰り返し放送されたことで、立ち投げの投球フォームがちょっとした話題となった。 |
アルバート・スアレス (ボルティモア・オリオールズ) 36歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打 1989年10月8日生/出身地:ベネズエラ ボリバル州サン・フェリックス |
ヤクルトスワローズに3年間在籍した速球派先発投手。スワローズ退団後は韓国でプレーした。 アメリカに戻ったあと、2024年にオリオールズでメジャー復帰。先発ローテ入りを勝ち取り、9勝7敗・防御率3.70・イニング数も133回2/3を投げ、かなりの回り道をしたが立派に返り咲いた。 ⇒東京ヤクルトスワローズ(2000年以降)参照 |
ルイス・ガルシア (ヒューストン・アストロズ) 29歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打 1996年12月13日生/出身地: WBC2023 |
ピッチクロック導入前は、独特な「ゆりかご投法」で賛否を呼んだ先発投手。マイナー時代はトッププロスペクトではなかったが着実に実績を残し、アストロズの先発ローテーションに定着した。 カットボール、チェンジアップ、緩いカーブといった多彩な変化球を持ち、それぞれのコントロールにも優れている。2025年は前年に受けたトミー・ジョン手術からの復帰のシーズンになる。 Embed from Getty Images |
カルロス・カラスコ (ヤンキース傘下AAA) 38歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打 1987年3月21日生/出身地:ベネズエラ ララ州バルキシメト ロベルト・クレメンテ賞 |
メジャー16年目を迎えている大ベテラン投手。10年前は99マイルを計時したファストボールもさすがに衰えたが、高い制球力は今なお健在。 2019年に白血病にかかっていることが判明するも、シーズン中に戦列復帰。カムバック賞のほか、かねてから慈善活動に熱心なことが評価されてロベルト・クレメンテ賞を受賞している。 Embed from Getty Images |
その他の選手 アンソニー・モリーナ |
◇リリーバー |
ロベルト・スアレス (サンディエゴ・パドレス) 35歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1991年3月1日生/出身地:ベネズエラ ボリバル オールスターx1 WBC2017 |
元ヤクルトでベネズエラ代表候補のアルバート・スアレスの弟。自身はソフトバンクをクビになった後、阪神タイガースのクローザーに成長し、メジャーリーグの有能リリーバーへと大躍進を遂げた。 ⇒阪神タイガース(2000年以降)参照 Embed from Getty Images |
ホセ・アルバラード (フィラデルフィア・フィリーズ) 30歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 左投左打 1995年5月21日生/出身地:ベネズエラ マラカイボ WBC2023 |
100マイル超の高速シンカーが代名詞の豪腕リリーフ左腕。デビュー以来、球は速いがノーコンと言われ続けてきたが、2022年のシーズン中にロブ・トムソン監督代行へと交代後、リリーフ陣の起用法が明瞭になり、球威をそのままに制球力が改善。メジャー6年目にして初めてセットアップマンを任され、一流リリーバーの仲間入りを果たした。 ただし、今季5月にドーピング検査でテストステロンの陽性反応が出てしまい、80試合の出場停止処分が下され、チームに迷惑をかけた。 Embed from Getty Images |
ホセ・ルイーズ (フィラデルフィア・フィリーズ) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1994年10月21日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州グアカラ WBC2023 |
メジャー9年目のパワータイプのリリーバー。平均球速97マイル(155km/h)、最速100マイル超のファストボールで押す。そろそろ勝ちパターンで使われるピッチャーへとステップアップしたい。 |
ホセ・ブットー (ニューヨーク・メッツ) 27歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1998年3月19日生/出身地:ベネズエラ スクレ州クマナ |
2022年にニューヨーク・メッツでメジャーデビュー。先発としてプロキャリアをスタートしたが、近年はリリーフに本格転向。以降は年々登板数を伸ばしている。 |
ホセ・キハダ (エンゼルス傘下AAA) 30歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 左投左打 1995年11月9日生/出身地:ベネズエラ モナガス州カリピト WBC2023 |
エンゼルス時代に大谷と同僚だった熱血型サウスポー。ファストボールは150km/h台前半だが、90%近くをフォーシームで押す強気なピッチングをする。打ち取った時の雄たけびもすごい。 前回WBCでも気迫のピッチングを見せていたが、その後のレギュラーシーズンはヒジの故障などで満足に出場できていない。 |
ヘスス・ティノコ (マイアミ・マーリンズ) 30歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1995年4月30日生/出身地:ベネズエラ モナガス州サン・アントニオ・デ・マトゥリン |
2023年に西武ライオンズに在籍し、まあまあな成績を残した元NPB戦士。193cm/117kgの恵まれた体格の印象なのか、速球の威力があると評価されている。ファストボールは高速シンカー主体で常時150km/h前半~中盤を計時する。 日本帰りの2024年はメジャー3球団でプレーし、キャリアハイとなる32試合・40回2/3を投げた。本人曰く「日本での経験が活きている」とのこと。 |
アドバード・アルゾレイ (メッツ傘下AAA) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1995年3月1日生/出身地:ベネズエラ ボリバル州サン・フェリックス |
もともとシカゴ・カブスの有望株先発投手で、2021年に125イニングに登板も5勝13敗・防御率4.58。その後リリーフに転向すると、2023年はクローザーとして活躍、26セーブを記録して存在感を放った。 ファストボールは150km/h台前半と決して剛速球タイプではないが、石のように?重そうな球を投げる。スライダーやツーシームのキレが良く、対右打者には特に強い。 2024年にトミー・ジョン手術を受け、カブスから放出されてしまった。2026年は開幕ロースター入りを争う立場になるはずで、WBC参加どころではないかもしれない。 Embed from Getty Images |
ブラスダー・グラテロル (ロサンゼルス・ドジャース) 27歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打 1998年8月26日生/出身地:ベネズエラ グアリコ州カラボソ |
マエケンとのトレードでドジャースに在籍している剛腕リリーバー。102マイルの高速シンカーでゴリゴリ押す投球スタイルをしている。 もともとツインズの超有望株で引き合いが多く、ドジャースより前にレッドソックス移籍が決まりかけたことがあったが、ヒジに問題を抱えており流れたことがあった。また、2023年のWBCでは出場に意欲を示していたが、クレイトン・カーショウが出場不可になって話題になったのと同様、保険の問題で出場できず。次回大会も出られない可能性が・・・ Embed from Getty Images |
その他の選手 カルロス・ヘルナンデス、アンヘル・セルパ、ルアバート・アリアス、エデュアード・バザルド、ルイス・コントレラス、アンドレス・マチャド、ダーウィンゾン・ヘルナンデス |
◇捕手 |
ガブリエル・モレノ (アリゾナ・Dバックス) 26歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投右打 2000年2月14日生/出身地:ベネズエラ ララ州バルキシメト ゴールドグラブx1 |
堅実な守備とコンタクト能力の高さで、2020年代のMLBにおける「打てて守れる」数少ない若手捕手の一人。ブルージェイズでプロキャリアをスタートし、アレック・マノーアらと若手ルーキーの一角として注目を集めた。 2022年オフにダイヤモンドバックスへ移籍。2023年はいきなりゴールドグラブ受賞に、ポストシーズンでも打ちまくってワールドシリーズ進出の立役者に。まだ20代前半ながら、すでに「大舞台に強い捕手」という評価を勝ち取っている。 バットコントロールは非常に優れており、三振が少なく選球眼も良好。どんな球にもバットを当てられる。守ってはフレーミング技術とスローイングが高水準で、リード面でもすでに信頼を勝ち取っている。メジャー経験こそ浅いが、WBCのような短期決戦でも実力を発揮しそうだ。 Embed from Getty Images |
ウィリアム・コントレラス (ミルウォーキー・ブリュワーズ) 28歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投右打 1997年12月24日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州プエルト・カベヨ オールスターx2 シルバースラッガーx2 |
ウィルソンの弟として知られるが、いまや兄より評価される存在に成長。プロ入りはブレーブスで、2022年オフに球宴捕手ショーン・マーフィーを巡る三角トレードに巻き込まれ、ブリュワーズへ移籍。以降、正捕手の座を勝ち取り、攻守に渡ってチームを支えている。 打撃は兄譲りで高水準を維持しつつ、守備面では特にフレーミングやプレート周りの技術が急成長。ファースト転向を命じられた兄とは対照的に、「打てて守れるキャッチャー」へと進化を遂げている。 Embed from Getty Images |
ウィルソン・コントレラス (セントルイス・カージナルス) 33歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手、一塁手 右投右打 1992年5月13日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州プエルト・カベヨ オールスターx3 |
2016年のカブス世界一メンバーとして名を刻んだ、打撃型キャッチャーの代表格。長年にわたり「打てる捕手」としてカブスの正捕手を務め、メジャーでもトップクラスの存在感を見せてきた。 2023年からヤディア・モリーナ引退後のカージナルスへ移籍。しかし、緻密さを重視するチーム文化とそりが合わず、守備面の課題も影響して一時はファーストへのコンバートを余儀なくされた。 Embed from Getty Images |
サルバドール・ペレス (カンザスシティ・ロイヤルズ) 35歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投右打 1990年5月10日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州バレンシア ロベルト・クレメンテ賞 オールスターx9 ゴールドグラブx5 シルバースラッガーx5 ホームラン王x1 打点王x1 WBC2013 WBC2017 WBC2023 |
2021年に大谷翔平を退けてホームラン王になったベネズエラ産キャッチャー。フリースインガーであることと守備面ではフレーミングに難があること以外はハイレベル。 Embed from Getty Images |
オマー・ナルバエス 34歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投左打 1992年2月10日生/出身地:ベネズエラ マラカイボ オールスターx1 WBC2023 |
もとは打撃が良くて守備が悪かったが、キャリアの途中で評価が逆転したキャッチャー。2019年に22本塁打を放った打撃は、2020年代に入ってから鳴りを潜めた。一方で守備は大きく改善し、フレーミングをはじめ守備指標ではメジャー平均を上回った。 2021年にオールスター初選出。一流キャッチャーの仲間入りをしたが、ここ最近は極度の打撃不振が続き、メジャーの座を追われている。 |
その他の選手 フランシスコ・アルバレス、ペドロ・パヘス、フレディ・ファーミン、キーバート・ルイーズ、モイゼス・バレステロス、ルイス・トーレンス |
◇内野手/ユーティリティ |
ホセ・アルトゥーベ (ヒューストン・アストロズ) 35歳 ※WBC開幕時点 本職:二塁手、外野手 右投右打 1990年5月6日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州プエルト・カベヨ MVPx1 オールスターx9 ゴールドグラブx1 シルバースラッガーx7 首位打者x3 盗塁王x2 WBC2017 WBC2023 |
現在のアストロズ黄金期を語るうえで欠かせない小柄なスター。2010年代初頭、100敗が当たり前だったアストロズで正二塁手の座をつかみ、抜群の打撃センスで頭角を現した。サイン盗み騒動の影響もあり評価は割れるが、MVP受賞やオールスター選出9回と、実績は文句なし。 近年は守備の衰えが見られ、特に送球エラーが目立っていた。2025年からは外野へのコンバートも始まった。 Embed from Getty Images |
エウヘニオ・スアレス (アリゾナ・Dバックス) 34歳 ※WBC開幕時点 本職:三塁手 右投右打 1991年7月18日生/出身地:ベネズエラ ボリバル州プエルト・オルダス オールスターx1 WBC2023 |
「ジーノ」の愛称で親しまれるスラッガー。WBC開幕時にはメジャー通算300本塁打に到達しているとみられる。低打率だが打力が魅力で、2019年にはナ・リーグ最多の49本塁打を放ち、以降も30本塁打超えを複数回記録している。 本職はサードだが、2021年にはレッズのチーム事情でショートを守ることになり、慣れない守備でリズムを崩して打撃も低迷。攻守ともに厳しいシーズンを送った過去がある。 Embed from Getty Images |
ミゲル・ロハス (ロサンゼルス・ドジャース) 37歳 ※WBC開幕時点 本職:遊撃手、三塁手 右投右打 1989年2月24日生/出身地:ベネズエラ ミランダ州ロス・テケス |
ドジャースでメジャーデビュー後にマイアミ・マーリンズで成長し、2023年に古巣に戻ってきた内野手。天性のリーダーの資質を持ち、マーリンズではキャプテンを務めた。 前回WBCの年は、ドジャースは正ショートに期待のギャビン・ラックスを就かせ、ロハスはセカンドに回る予定だったがラックスが春季トレーニング中に前十字靭帯断裂でシーズン終了に。ロハスは熟考の末、ショートとしての調整を優先するためWBC代表を辞退した。 2026年はぜひ出場してベネズエラ代表をまとめ上げてほしい。 |
グレイバー・トーレス (デトロイト・タイガース) 29歳 ※WBC開幕時点 本職:二塁手 右投右打 1996年12月13日生/出身地:ベネズエラ カラカス オールスターx2 WBC2023 |
ヤンキースのマイナー時代から将来を嘱望された内野手で、「ジーターの後継者」とまで期待された逸材。2019年には38本塁打を放ったが、しだいにショートの守備が怪しくなり、セカンドに転向。ポジション変更によって守備負担が減ると、打撃も復調した。 2024年シーズンからはデトロイト・タイガースに移籍。再び輝きを放ちつつあり、キャリア後半戦に向けての巻き返しが期待されている。 Embed from Getty Images |
ルイス・アラエス (サンディエゴ・パドレス) 28歳 ※WBC開幕時点 本職:二塁手、一塁手 右投左打 1997年4月9日生/出身地:ベネズエラ ヤラクイ州サン・フェリペ オールスターx3 シルバースラッガーx2 首位打者x3 WBC2023 |
現役打者で最も安定感のあるヒットメーカー。メジャーデビュー以来、2021年(.294)を除いて常に打率3割以上を記録し、2021〜2023年の3年連続で首位打者を獲得。バットコントロールと対応力に優れ、フィールド全体にヒットを打ち分ける技術は群を抜いている。 2022年オフには、同じベネズエラ出身の投手パブロ・ロペスとのトレードでナ・リーグへ移籍。それでも変わらぬ打撃を見せつけ、“ラ・レガデラ(スプリンクラー)”の愛称どおり、ヒットを四方八方に「まき散らす」ようなスタイルでファンを魅了している。 Embed from Getty Images |
ウィルマー・フローレス (サンフランシスコ・ジャイアンツ) 34歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手 右投右打 1991年8月6日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州バレンシア |
2015年、メッツ生え抜きの若手だった頃、試合中にトレード成立の報を聞かされ、守備に就きながら涙を流した──あの感動的なワンシーンは、今でも鮮明に覚えているファンもいるだろう。 あれから10年、所属球団は変わり、初々しかった彼もすっかりベテランの域に。いまではリーダーシップと勝負強さで頼られる存在となっている。 |
エゼキエル・トバー (コロラド・ロッキーズ) 24歳 ※WBC開幕時点 本職:遊撃手 右投右打 2001年8月1日生/出身地:ベネズエラ マラカイボ ゴールドグラブx1 |
2024年にナ・リーグのゴールドグラブ賞を受賞した若手ショート。プレースタイルは控えめだが、堅実で滑らかな守備が高く評価された。ロッキーズ期待の守備職人である。 2022年終盤にメジャーデビューし、当時21歳1ヶ月は球団最年少。初球ヒットという鮮烈な第一歩を踏み出した。2023年オフには7年6350万ドルで契約延長し、チームの将来を託された選手の1人となった。 それにしてもブレンダン・ロジャース、ライアン・マクマーン、ブレントン・ドイル、トバーといった若くて抜群に守備がうまい選手が揃っているのに、なぜロッキーズはこんなに勝てないのか…?ファンの疑問は尽きない。 Embed from Getty Images2024年のGG受賞を称えられるトバー(左) |
ルイス・レンヒフォ (ロサンゼルス・エンゼルス) 29歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手、外野手 右投両打 1997年2月26日生/出身地:ベネズエラ カラボボ州ナグアナグア WBC2023 |
大谷翔平とともにエンゼルスでプレーした内野手。以前は「第5の内野手」として空きポジションを埋める役割だったが、気づけば上位打線を任されるほどに打撃も成長。いつの間にか主力格にのし上がった。 たまに怪しいプレーをする場面もあるが、基本的に守備は安定しており、ショートもこなせる器用さが売り。とはいえ、代表レベルでは選手層の厚さもあり、2023年大会同様に次回WBCでもバックアップ要員と見られている。 |
アンドレス・ヒメネス (トロント・ブルージェイズ) 27歳 ※WBC開幕時点 本職:二塁手、遊撃手 右投左打 1998年9月4日生/出身地:ベネズエラ ララ州バルキシメト オールスターx1 ゴールドグラブx3 プラチナゴールドグラブx1 WBC2023 |
野球通を唸らせるハイレベルな守備力と野球IQを持つ、玄人好みの内野手。メインポジションはセカンドだが、ショートもまったく違和感なくこなす。2023年にはメジャー全体で最も守備がうまかった選手に贈られる「プラチナ・ゴールドグラブ賞」を受賞した。 フランシスコ・リンドーアとの大型トレードでメッツからガーディアンズに移籍したが、その年にヒメネスがキャリアハイのシーズンを送ったことで、成績を落としていたリンドーアとの差が話題に。ネット上ではリンドーアがいじられがちな要因の一つにもなってしまった。 Embed from Getty Images |
オズワルド・カブレラ (ニューヨーク・ヤンキース) 27歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手、外野手 右投両打 1999年3月1日生/出身地:ベネズエラ ミランダ州グアレナス |
ヤンキースに所属する万能ユーティリティ。マイナー時代、ヤンキースではポスト・ジーター候補に有望株が控えており、アンソニー・ボルピーが大本命、次点がオズワルド・ペラザだった。「オズワルド被り」の影響もあり、有望株ランキングtop100選外のカブレラは影が薄い存在だった。 しかし、ペラザは打撃で苦戦が続き、ショートのレギュラーこそボルピーに譲ったものの、カブレラは内外野どこでもOKな能力はチームにフィットをゲット。貴重な戦力になった。 特にペラザが打撃で苦しむ中、カブレラはサブ的存在から脱却し、今や欠かせない戦力に成長。…だったが、2025年5月、走塁中に転倒して左足首を骨折。映像では足が変な方向に曲がっており、正直かなり心配。WBCには間に合うかもしれないが、今はまずしっかり治してほしい。 |
ルイサンヘル・アクーニャ (ニューヨーク・メッツ) 23歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手 右投右打 2002年3月12日生/出身地:ベネズエラ カラカス |
MLBを代表するスーパースター、ロナルド・アクーニャJr.を兄に持つ俊足巧打のショート。高い身体能力を活かしたアグレッシブなプレーが魅力で、盗塁と広い守備範囲が光る。 打撃では兄とはタイプが全然違う。ラインドライブの打球が多く、将来的には首位打者を狙うぐらいの成長を期待される。 |
ルイス・ギヨーメイ (アストロズ傘下AAA) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手 右投左打 1994年9月27日生/出身地:ベネズエラ カラカス |
WBCではスペイン代表資格を持ち、予選に出場したことがある器用な内野手。長打力は無いが選球眼が良く、守備もハンドリングが抜群にうまい。 2023年にブレーブスをノンテンダーとなって以降、メジャーロースター入りを争う立場を強いられている。もう一度活躍する姿が見たい。 |
その他の選手 マイケル・ガルシア、オズワルド・ペラザ、アンドリュー・モナステリオ、ガブリエル・アリアス、レオ・リバス、ヨービット・ビバス、タイロ・エストラーダ、オーランド・アルシア、ブライアン・ロキオ、イルデマーロ・バルガス、オスレービス・バサベ |
◇外野手 |
ロナルド・アクーニャJr. (アトランタ・ブレーブス) 28歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打 1997年12月18日生/出身地:ベネズエラ ラ・グアイラ MVPx1 新人王 オールスターx4 シルバースラッガーx3 盗塁王x2 WBC2023 |
圧倒的な存在感を放つ、MLBを代表するスター選手。長打力、俊足、強肩、そして優れた守備と、あらゆる面で最高レベルの能力を持つ。2023年に40本塁打70盗塁というMLB史上初の偉業を達成し、ナショナルリーグMVPを獲得した。 一方で、これまでに前十字靭帯の断裂を2度経験。2024年は復帰戦の初球を特大アーチで飾り、スターの貫禄を見せつけたが、両ヒザへの手術により、今後はプレースタイルの変化を余儀なくされる可能性もある。 また、かつての同僚フレディ・フリーマンとの不仲説や、“俺様”タイプの気質も取り沙汰されており、その才能と同じくらい素行面も際立っている。 Embed from Getty Images |
ウィリヤー・アブレイユ (ボストン・レッドソックス) 26歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 左投左打 1999年6月24日生/出身地:ベネズエラ マラカイボ ゴールドグラブx1 |
2023年にメジャーデビューを果たし、翌2024年には左翼手としてゴールドグラブ賞を受賞した若手外野手。アストロズからレッドソックスへトレード移籍後、打撃面で大きく開花。守備ではマイナー時代からセンターを含めた外野3ポジションをそつなくこなしており、レッドソックスではジャレン・デュランやセダン・ラファエラらとの兼ね合いから主に両翼を守っている。 なお、2000年代以降のレッドソックスではムーキー・ベッツ、ベニンテンディ、ブラッドリーJr.といった小柄だが見どころが多い外野手を次々と輩出している。アブレイユもその系譜に連なる存在といえるかもしれない。 Embed from Getty Images |
アンソニー・サンタンダー (トロント・ブルージェイズ) 31歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投両打 1994年10月19日生/出身地:ベネズエラ マルガリータ島 オールスターx1 シルバースラッガーx1 WBC2023 |
ルール5ドラフトでオリオールズに移籍し、そこからレギュラーの座を勝ち取った強打の外野手。2022年には初めてフルシーズンをケガなく過ごし、152試合で33本塁打を記録。2024年にはオールスター初選出、さらに44本塁打を放ってシルバースラッガー賞も受賞し、その長打力を存分に発揮した。オフにブルージェイズと5年9250万ドルの大型契約を結んだ。 一方で、ベテランの域に差し掛かっても空振りの多さは相変わらずで、守備もあまり得意ではない(主に両翼だが、センターにも時折入る)。打撃が冷え込むと途端に起用法が難しくなるタイプだ。 なお、日本語表記は「サンタンダー」と「サンタンデール」が混在しているが、近年はサンタンデール派が優勢か。 Embed from Getty Images |
ジャクソン・チョーリオ (ミルウォーキー・ブリュワーズ) 21歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打 2004年3月11日生/出身地:ベネズエラ マラカイボ |
次世代のスター候補。マイナー時代からトッププロスペクトとして期待され、メジャーデビュー前に8年8000万ドルの長期契約を結ぶほど。20歳を迎えたばかりの2024年開幕をレギュラーに抜擢された。 昨季はゴールドグラブこそ縁がなかったが、広い守備範囲と強肩の評価は高い。打撃面では平凡な成績に終わったがあくまでも1年目。伸びしろは大きく、オールスター常連になれるだけのポテンシャルを秘めている。 Embed from Getty Images |
ルイス・マトス (サンフランシスコ・ジャイアンツ) 24歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打 2002年1月28日生/出身地:ベネズエラ トルヒーヨ州バレラ |
2023年にジャイアンツでメジャーデビューした若手外野手。コンタクト能力が高く、堅実な守備と走塁も評価されている。 名前がかつてオリオールズにいた外野手(2000~06年在籍)と同姓同名だが、プエルトリコ出身のそのルイス・マトスとは赤の他人。「ルイス・マトスといえばこの選手」と言われるような活躍を期待したい。 |
エバーソン・ペレイラ (ヤンキース傘下AAA) 24歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打 2001年4月10日生/出身地:ベネズエラ ララ州カブダレ |
ヤンキース傘下の元トッププロスペクトで、2023年にメジャーデビュー済み。ここ2年は有望株ランキングTop100の常連だったが、メジャーではバッティングで苦戦。翌2024年はヒジの手術を受けて長期離脱し、以前より期待の声は聞かれなくなっていった。 今季はリハビリを終え、外野守備にも復帰しており、再浮上のきっかけをつかめるか注目したい。なお、ドジャース絡みのニュースで「トニー・ゴンソリンとのトレード要員に浮上」という”妄想”記事が出たが、マイナーオプションがまだ残っており、ヤンキースとしては価値が高いうちにトレードしたい選手かもしれない。 |
その他の選手 ホセ・アゾカー、エドワード・オリバレス |
◇参考2:日本に来た助っ人外国人 |
ボビー・マルカーノ (阪急ブレーブス1975~82, ヤクルトスワローズ83~85) |
ロベルト・ペタジーニ (ヤクルトスワローズ1999~02, 読売ジャイアンツ03~04, SBホークス10) |
アレックス・カブレラ (西武ライオンズ2001~07, オリックス・バファローズ08~10, SBホークス11~12) |
ロベルト・スアレス (SBホークス2016~19, 阪神タイガース20~21) |
エドウィン・エスコバー (日本ハムファイターズ2017→DeNAベイスターズ2017~23) |