【確定版】WBC2026 プエルトリコ代表 選手名鑑


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最終更新日:2026/2/22

【寸評】過去2度の準優勝を誇る古豪国。伝統的に捕手と遊撃手にスターを多く輩出してきたが、今回はその象徴と言えるポジションに世代交代の波が押し寄せる。さらに影を落としているのが”保険問題”。リンドーア、コレア、バイエズの3大ショートがいずれも不出場が決まった(バイエズは保険以外の問題だが…)。デプスの浅い先発陣もベリオスがリーグ戦には帯同せず、理想形とは程遠い編成になった。

 ネット上でも「今回は厳しい」という声は少なくない。それでもプエルトリコは野球熱が桁違いの国。アレナド召集という明るい話題もあり、熱量そのものが最大の武器になるかもしれない。

▼目次 – プエルトリコ代表選手一覧
【先発】
エルマー・ロドリゲスホセ・エスパーダセス・ルーゴエデュアルド・リベラホゼ・デレオン

【リリーバー】
ジョバニ・モランエドウィン・ディアスルイス・キニョネスリカルド・ベレスホルヘ・ロペスアンヘル・レイエスリコ・ガルシアフェルナンド・クルーズガブリエル・ロドリゲスヤクセル・リオスレイモンド・ブルゴス

【捕手】
クリスチャン・バスケスマーティン・マルドナド

【内野手/ユーティリティ】
ダレル・ハーネイスエンマニュエル・リベラノーラン・アレナドルイス・バスケスエドウィン・アローヨ

【外野手】
MJ・メレンデスウィリー・カストロマシュー・ルーゴエディ・ロサリオエリオット・ラモスカルロス・コルテスブライアン・トーレス

【指名投手枠】
ホゼ・ベリオスジョナサン・バルミューデスアレクシス・ディアス

【不参加、選考漏れ】
キケ・ヘルナンデス / フランシスコ・リンドーア、カルロス・コレア、エミリオ・パガン、ビクトル・カラティーニ / ハビエア・バイエズジャック・カグリオーン

【監督/主なコーチ/GM】
ヤディア・モリーナアレックス・シントロンエドガー・マルティネスホアン・ゴンザレス

――――――――――――――――――――――――
【参考1:過去の名選手】
ロベルト・クレメンテイバン・ロドリゲスカルロス・ベルトランハビエア・バスケスベニト・サンティアゴ、ホルヘ・ポサダ、ハビ・ロペス、サンディ・アロマーJr.、モリーナ3兄弟ほか多数アレックス・コーラ

【参考2:日本に来た助っ人外国人】
フェリックス・ミヤーン / カルロス・ポンセ / ペドロ・バルデス / レオ・ゴメス / ディッキー・ゴンザレス

 
◇先発
67 セス・ルーゴ (カンザスシティ・ロイヤルズ)
36歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打
1989年11月17日生/出身地:アメリカ合衆国 ルイジアナ州シュリーブポート
オールスターx1 ゴールドグラブx1 WBC2017
 プエルトリカンの祖父を持つアメリカ人先発右腕。技巧派の部類に入る投手で、2種類のファストボールの球速はメジャー平均以下。だが、若手時代よりコントロールに磨きがかかり、スピン量の多いカーブとの組合せがメジャーで通用するようになった。

 メッツでは次第にリリーフでしか使われなくなったが、2023年に退団を機に先発へ再転向。よほど先発へのこだわりが強かったのか、2024年には16勝9敗・防御率3.00とキャリアハイの成績を残し、初のオールスターとゴールドグラブ受賞を果たした。

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18 エルマー・ロドリゲス (ヤンキース傘下AAA)
22歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投左打
2003年8月18日生/出身地:プエルトリコ トルヒージョ・アルト
 プロ入り当初は Elmer Rodriguez-Cruz の名前でプレーしていた有望株右腕。レッドソックスからドラフト4巡目で入団し、2024年あたりから急激に評価が上がってきている。

 現在はヤンキースに在籍し、球団内で3番目の有望株とランクされている。昨シーズン後にメジャー40人枠に入れられており、早ければ今季中のメジャーデビューもありうる。

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35 ホセ・エスパーダ (オリオールズ傘下AAA)
29歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1997年2月22日生/出身地:プエルトリコ ポンセ
 2024年に東京ヤクルトスワローズに在籍したプエルトリカン右腕。マイナー時代はスウィングマンだったが、スワローズではリリーフ専任で起用された。イースタンでは防御率0点台と圧倒したものの、一軍では防御率5.00に終わった。

 スワローズ退団後の昨季はメジャーで1試合だけ登板。ヤンキース相手に3イニングを無四球・無失点に抑えた。シーズン終盤の敗戦処理ではあったが、なんとか爪痕を残した。

75 エデュアルド・リベラ (レッドソックス傘下AA)
22歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、リリーフ 左投左打
2003年6月13日生/出身地:プエルトリコ サンファン
 身長2メートル超、体重も余裕で100kgを超す大型サウスポー。球威はメジャー平均以上だが、時折コントロール不能になるのが課題。

 プエルトリコのウィンターリーグでは好投するが、レギュラーシーズンに入ると制球難で期待を裏切る…というのを毎年繰り返している。いい加減リリーフに転向した方がいいのではないか?

87 ホゼ・デレオン (FA(前レッドソックス))
33歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1992年8月7日生/出身地:プエルトリコ イザベラ
WBC2023
 マイナー時代、2016~17年に有望株ランキングで各種媒体から全体30位前後にランクされる元有望株だった。だがメジャーデビュー後にヒジやら背中やらを立て続けに痛めて、気づけばベテランの域に入ってしまった。

 2023年には自身2度目のトミー・ジョン手術を受け、再起を図っている。大会前にはあの保険問題で出場不可になりかけたが、一転して2大会連続の代表入りが決まった。

 誕生日が8月7日であるため、背番号87に強いこだわりを持っている。WBCでも前回同様、87番が割り当てらている。これまでメジャーで87以外の背番号を付けたことがなかったが、昨季は心機一転(?)78番をつけて登板していた。

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◇リリーバー
39 エドウィン・ディアス (ロサンゼルス・ドジャース)
31歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1994年3月22日生/出身地:プエルトリコ ナグアボ
オールスターx3 最優秀救援x3 WBC2017 WBC2023
 前回WBC準々決勝で勝利し、歓喜の輪の中で負傷退場――あの衝撃シーンは今も記憶に新しい。

 100マイル近いフォーシームとスライダーの威力を前面に出すという、プエルトリカンらしくない投球スタイルをしている。シーズンによって好不調の差が大きいが、マリナーズ時代と比べると一段上のクローザーに成長した。

 今季からドジャースにFA加入。日本でのディアス関連の露出激増が見込まれる。



16 ジョバニ・モラン (ボストン・レッドソックス)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1997年4月24日生/出身地:プエルトリコ マヤグエス
WBC2023
 左右問わず空振りが獲れるチェンジアップが生命線のリリーフ左腕。球持ちの長い理想的な投球フォームをしているだけでなく、細身なスタイルも良き。

 2021年にメジャーデビューし、翌年は防御率2.21とブレイク。2023年も春先WBCで好投し波に乗ったが、レギュラーシーズン後半にヒジの靭帯をやってしまった。昨季はメジャー2試合にとどまったが、今冬のウィンターリーグでは圧巻のピッチングを披露していた。

 トミー・ジョン手術からの再起をかけてウィンターリーグで猛アピールし、保険会社に出場拒否されるも一転して代表選出・・・前回WBCからの流れはデレオンとまったく一緒だ。

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63 フェルナンド・クルーズ (ニューヨーク・ヤンキース)
35歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投両打
1990年3月28日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
WBC2023
 スプリッターとスライダーで勝負するベテランリリーバー。遅咲きの苦労人として知られる。

 2007年にプロ入り後は三塁手としてプレーしていたが、2011年頃に投手にコンバート。その後何年も独立リーグを渡り歩き、32歳でメジャーデビューを果たした。ここ3年間で176登板、奪三振率は1イニングあたり13.9個という圧巻の数字を残している。

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52 リコ・ガルシア (ボルティモア・オリオールズ)
32歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1994年1月10日生/出身地:アメリカ合衆国 ハワイ州ホノルル
 ハワイ・ホノルル生まれのリリーフ右腕。2019年のメジャーデビュー当時は90マイル前後しか出ていなかったので、ちょっとメジャーでは厳しいかなという感じだった。しかし、コロナ後に球速が5マイル以上もアップ。今では頻繁に95マイル超を投げていて、メジャーでも勝負できるリリーバーに変貌した。

 昨季はキャリアハイの29試合に登板。ルーツがプエルトリコ系だとあまり知られていなかったので、代表入りはサプライズ感があった。

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41 ルイス・キニョネス (ツインズ傘下AAA)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1997年7月2日生/出身地:プエルトリコ アレシボ
 昨季までブルージェイズ傘下で投げていた元ロー・プロスペクト。先発投手だったが2024年からリリーバーに転向し、そのシーズンに3Aで防御率5.15・与四球率6.3ながら11勝無敗という奇妙な成績を残し、現地でちょっとした話題になった。

 昨季は故障で長期離脱し、公式戦はRookieリーグでのリハビリ登板のみ。シーズン後に解雇されたが、今冬のウィンターリーグでの好投が代表選出に繋がった。

75 ヤクセル・リオス (カブス傘下AAA)
32歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1993年6月27日生/出身地:プエルトリコ カグラス
WBC2023
 155km/hの速球とスライダーが武器のパワーリリーバー。メジャーで投げたシーズンは6年あるが、2023年は3試合で防御率37.80と大炎上。それ以降は1度もメジャー昇格できずにいる。

 ただし前回WBCでは4試合をリリーフし、無失点・与四球なしと完璧に抑えている。なんとなく短期決戦に強そうなタイプではある。

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44 リカルド・ベレス (レンジャース傘下AA)
27歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1998年8月21日生/出身地:プエルトリコ ラハス
 昨季マイナーで好成績を残しながらFAになっていた実戦向きのリリーバー。今季はレンジャースとマイナー契約を結び再スタートする。

 WBCは初選出だが、ほかの国際大会やカリビアンシリーズではメンバー入りの常連になっていて、結構抑えている。今冬のウィンターリーグでも好投していた。

51 アンヘル・レイエス (メキシカンリーグ)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1997年10月17日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
 2024年までデトロイト・タイガース傘下に在籍した元マイナーリーガー。昨季はメキシカンリーグで投げていた。

79 レイモンド・ブルゴス (メキシカンリーグ)
27歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1998年11月29日生/出身地:プエルトリコ リオグランデ
 2024年に1試合だけメジャーで登板した細身のリリーフ左腕。ドラフト18巡目から這い上がった。

 昨季は3Aで打ち込まれていたが、ウィンターリーグでは持ち前の制球力をアピールしていた。

 ちなみに”ブルゴス”姓のメジャーリーガーはレイモンドが史上5人目だが、歴代全員がピッチャーである。

69 ガブリエル・ロドリゲス
26歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1999年4月9日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
 今冬のプエルトリコ・ウィンターリーグで圧倒的な成績を残し、代表入りを勝ち取った。ロッキーズ傘下などでプレーし、最高位はシングルA。

 課題の制球難はずっと解消されず、近年は独立リーグでもコントロール難に苦んでいる。

48 ホルヘ・ロペス (FA(前ナショナルズ))
33歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1993年2月10日生/出身地:プエルトリコ カグラス
オールスターx1 WBC2017 WBC2023
 先発からリリーフ転向が大成功し、一時は勝ち試合を任される有能リリーバーへと成長。・・・したはずだったが、2024年5月、大谷翔平に被弾した試合で退場処分を受け、怒りのあまりグラブを客席へ投げ込む騒動を起こしたうえ、球団(メッツ)やチームメイト批判とも受け取られかねない発言で物議を醸した。

 メッツをDFA後、カブスでは持ち直したものの、昨季は再び不調。能力的にはまだ一線級でプレーできるはずで、今季の復調に期待したい。

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◇捕手
10 クリスチャン・バスケス (FA(前ツインズ))
35歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投右打
1990年8月21日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
WBC2023
 攻守両面で所属チームを支えてきた有能キャッチャー。レッドソックスの正捕手を長く務め、投手陣からの信頼が厚かった。生涯レッドソックスを望んでいたが、チームが空中分解した2022年にトレードに出され、涙を流した。

Embed from Getty Imagesレッドソックスファンにとってバスケス放出は近年あった辛い出来事の1つとして刻まれている。

15 マーティン・マルドナド (FA(引退))
39歳 ※WBC開幕時点 本職:捕手 右投右打
1986年8月16日生/出身地:プエルトリコ ナグアボ
ゴールドグラブx1 WBC2013 WBC2023
 守備力と投手操縦術に定評があった大ベテラン。日本人的には名プレイヤーというよりも、大谷さんに砂を掛けたり嫌がらせした悪いイメージが強いかも。

 昨年プエルトリコ代表の一部メンバーが先行して発表された際、その中に”マルドナド”の名前が載っていた。昨オフ引退を表明し、今回のWBCでは40歳になっているため、リリーフ右腕のアンソニー・マルドナドが選ばれたか・・・と思ったらこっちのマルドナドだった。

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◇内野手/ユーティリティ
28 ノーラン・アレナド (アリゾナ・ダイヤモンドバックス)
34歳 ※WBC開幕時点 本職:三塁手 右投右打
1991年4月16日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州ニューポートビーチ
オールスターx8 ゴールドグラブx10 シルバースラッガーx5 プラチナゴールドグラブx6 ホームラン王x3 打点王x2 WBC2017 WBC2023
 昨季まで通算353本塁打、10年連続ゴールドグラブ受賞など輝かしい実績を誇る本物のスター選手。今年に入ってからダイヤモンドバックスにのトレードが急転直下に決まった。

 プエルトリコは主力の辞退や出場不許可が相次ぐ中で、アレナドの代表入りは数少ない明るいニュース。

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2 ダレル・ハーネイス (オークランド・アスレチックス)
24歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手 右投右打
2001年8月3日生/出身地:プエルトリコ サンファン
 一昨年にメジャー未経験ながら開幕ロースター入りを勝ち取った若手内野手。勢いそのままに定着を狙っていたが、同年5月の試合で一塁駆け抜け時に左足首を重度捻挫。長期離脱を強いられた。

 守備はうまいが打撃面で苦戦中。ショートの守備力がウリだが、昨季は超有望株ジェイコブ・ウィルソンが順当にレギュラーに収まり、アスレチックスでは厳しい立場に追い込まれている。

26 エンマニュエル・リベラ (FA(前オリオールズ))
29歳 ※WBC開幕時点 本職:三塁手、一塁手 右投右打
1996年6月29日生/出身地:プエルトリコ マヤグエス
WBC2023
 左投手に滅法強い三塁手。前回WBCではサードに入るはずだったカルロス・コレアが辞退したことでスタメンの座が巡ってきた。今大会ではアレナドがいるので一塁に回る。

56 エドウィン・アローヨ (シンシナティ・レッズ傘下AAA)
22歳 ※WBC開幕時点 本職:三塁手、二塁手 両投両打
2003年8月25日生/出身地:プエルトリコ アレシボ
 レッズ傘下の走攻守そろった有望株。遊撃手を中心とした内野守備とスピードだけでなく、打撃も評価されており弱点が少ない。

 マリナーズに入団後、エース右腕ルイス・カスティーヨ獲得の大型トレードの1人としてレッズへ移籍した。世にも珍しい両投げ選手であるが、公式戦で披露する日は来るのか?

52 ルイス・バスケス (オリオールズ傘下AAA)
26歳 ※WBC開幕時点 本職:内野手 右投右打
1999年10月10日生/出身地:プエルトリコ オロコビス
 ショートを中心に内野全般を守るカブスの若手内野手。2019年に3Aに昇格して以降は足踏みが続いていたが、2024年に待望のメジャーデビュー。プロスペクトではなかったが、マイナー上位では打撃で好成績を残している。

 
◇外野手
22 エリオット・ラモス (サンフランシスコ・ジャイアンツ)
26歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打
1999年9月7日生/出身地:プエルトリコ ウマカオ
オールスターx1
 兄のヘンリー・ラモス以上の才能と評されてきた元トッププロスペクトで、2024年にオールスター初選出。また本拠地オラクルパークでは、史上初の右バッターが流し打ってのスプラッシュヒットを記録。期待通りの大物選手に成長した。

 前回大会では望まれながらも代表入りしなかったが、今大会は中心選手の立ち位置。大暴れする姿が目に浮かぶ。

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3 ウィリー・カストロ (コロラド・ロッキーズ)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:ユーティリティ 右投両打
1997年4月24日生/出身地:プエルトリコ リオピエドラス
オールスターx1
 二遊間と外野3ポジションを守れるユーティリティプレイヤー。2024年はキャリアハイの158試合に出場し、初のオールスターにも選出された。

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1 MJ・メレンデス (ニューヨーク・メッツ)
27歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手、捕手 右投左打
1998年11月29日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州デイトナビーチ
WBC2023
 昨季までロイヤルズにいた未完のスラッガー。強打の若手捕手として頭角を現したがレフトでの起用が増え、気づけば外野専任のような立ち位置に落ち着いた。

 2022年のデビューから18本→16本→17本と安定してHRを放っていたが、昨季は打率が1割を切る大不振。3Aでも打てず、今冬のウィンターリーグでも不調を引きずっており、メンタル面が心配。

 メジャー公式ではアメリカ出身になっているが、生まれはプエルトリコ。両親ともにプエルトリカンで、5歳の時にフロリダへ移住している。

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15 マシュー・ルーゴ (ロサンゼルス・エンゼルス)
24歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投右打
2001年5月9日生/出身地:プエルトリコ マナティ
 カルロス・ベルトランの甥っ子として知られる期待の若手外野手。幼い頃からベルトランの指導を受け、同氏が運営するベースボールアカデミーで育成された。

 昨季メジャーデビューを果たしたが、70打席立って24三振・四球ゼロと洗礼を受けた。血筋だけで終わるか、自分の名を刻むのか。

26 カルロス・コルテス (アスレチックス)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 両投左打
1997年6月30日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州デイトナビーチオーランド
 珍しい両投げとして名が知られている外野手。2018年ドラフト3巡目でメッツ入りし、2021年には球団組織内のベストナイン的な評価も受けた。

 アスレチックス移籍後の昨季にメジャーデビュー。コンパクトなスイングから広角に打ち分ける打撃技術があり、状況に応じたバッティングができる。プエルトリコ人選手に多い野球IQの高い選手だ。

39 ブライアン・トーレス (セントルイス・カージナルス)
28歳 ※WBC開幕時点 本職:ユーティリティ 右投左打
1997年7月2日生/出身地:プエルトリコ カグラス
 今季メジャーデビューがあるかもしれない苦労人。2021年にマイナー解雇→独立リーグを経て、2024年にカージナルスから拾われる形でマイナー契約。2Aで打率.331、昨季は3Aでも打率.328・OPS.905とさらに成績を伸ばした。

 最大の武器は打席での忍耐力。三振より多く四球を選び、球数を多く投げさせることができる。

 また守備面では本物のユーティリティプレイヤーで、投手と遊撃手以外の7ポジションで出場可能。数年前はキャッチャーでスタメン出場もしていた。これぞ雑草魂というべき選手だ。

20 エディ・ロサリオ
34歳 ※WBC開幕時点 本職:外野手 右投左打
1991年9月28日生/出身地:プエルトリコ グアヤマ
WBC2013 WBC2017 WBC2023
 2013年大会からずっと代表に選ばれているベテラン外野手。ツインズ時代にMVP投票で2年続けて得票するなど、全盛期は強打の外野手として活躍していた。

 俊足・強肩だが外野守備に不安があるという少し珍しいタイプ。フリースインガー気質の打撃スタイルは30代になっても変わらない。

 2021年にはブレーブスでワールドシリーズ制覇に大きく貢献したが、2022年に眼の不調で精彩を欠き、次第に40人枠から外れるようになった。今回大会の代表入りは当落線上だと思われていたが、4大会連続選出が決定。

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◇指名投手枠
ホゼ・ベリオス (トロント・ブルージェイズ)
31歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 右投右打
1994年5月27日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
オールスターx2 ゴールドグラブx1 WBC2013 WBC2017 WBC2023
 ツインズ時代にエースとして活躍したワークホース。2021年のトレードデッドライン間際にブルージェイズへ移籍し、7年の長期契約を結んだ。

 万年スターターが手薄なプエルトリコにとって、本来なら一番計算できる主戦投手。これまで3大会連続で選出されていたが、今回は決勝トーナメントから参加すると発表された。

 例の保険問題などで戦力が揃わない現状では、グループリーグ敗退もありえそうだが…。

アレクシス・ディアス (テキサス・レンジャース)
29歳 ※WBC開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1996年9月28日生/出身地:プエルトリコ ウマカオ
オールスターx1 WBC2023
 エドウィン・ディアスの弟として有名な若手リリーバー。兄貴とは投球フォームや持ち球が激似。

 前回大会では兄弟でブルペンを盛り上げたが、準々決勝では1死も奪えず敗戦投手となってしまった。

ジョナサン・バルミューデス (FA(前楽天モンキーズ))
30歳 ※WBC開幕時点 本職:先発 左投左打
1995年10月16日生/出身地:プエルトリコ コアモ
 2024年デビューのメジャー経験者。先発投手。

 
◇不参加、選考漏れ
キケ・ヘルナンデス (ロサンゼルス・ドジャース)
34歳 ※WBC開幕時点 本職:中堅手、二塁手、遊撃手 右投右打
1991年8月24日生/出身地:プエルトリコ サンファン
WBC2017 WBC2023
 打てるユーティリティの代表格のようなプレイヤー。二遊間と中堅手という難しいポジションをメインに出場する、そこら辺のユーティリティとは格が違う選手だった。

 どの選手よりもWBC出場に並々ならぬ意欲を示していたが、昨シーズン後に古傷の左ヒジを手術。残念ながら不参加となった。

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フランシスコ・リンドーア
カルロス・コレア
エミリオ・パガン
ビクトル・カラティーニ
 今大会を象徴することの1つが“保険問題”。故障歴のある高年俸選手に対し、保険会社がWBC出場の契約を拒否するケースが相次いだ。

 特に影響が大きかったのがプエルトリコ。一時ボイコットも辞さない姿勢を見せると多少緩和されたが、それでも主将のリンドーアは認められなかった。

ハビエア・バイエズ (デトロイト・タイガース)
33歳 ※WBC開幕時点 本職:遊撃手、二塁手 右投右打
1992年12月1日生/出身地:プエルトリコ バヤモン
オールスターx3 ゴールドグラブx1 シルバースラッガーx1 打点王x1 WBC2017 WBC2023
 リンドーアとコレアが参加不可となると、出られるのは健康なバイエズだけか・・・と思っていたら、前回WBC期間中にマリファナの陽性反応があり、今大会に関しては出場停止処分中であることが発覚した。プエルトリコが誇る3大ショートの誰1人も出れないWBCになるとは、想像もしていなかった。

ジャック・カグリオーン (カンザスシティ・ロイヤルズ)
23歳 ※WBC開幕時点 本職:先発、一塁手 左投左打
2003年2月9日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州タンパ
 強豪フロリダ大学でハイレベルに二刀流をこなし、メディアから”ジャックタニ”と持て囃された超有望株。ロイヤルズにドラフト1巡目(全体6位)指名で入団し、昨季メジャーデビューした。

 カグリオーンの父はイタリア系、母がプエルトリコ系。早くから勧誘を受けていたイタリア代表入りを選んだ。

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◇監督/主なコーチ/GM
監督 ヤディア・モリーナ
通算rWAR:42.1
ロベルト・クレメンテ賞 オールスターx10 ゴールドグラブx9 シルバースラッガーx1 プラチナゴールドグラブx4 WBC2006 WBC2009 WBC2013 WBC2017
 2022年シーズンをもって現役を退いたレジェンド捕手。モリーナ3兄弟の末っ子として早くから名捕手になると期待され、19年間カージナルス一筋でプレー。現役晩年の時点で将来のプエルトリコ代表監督になると言われ、予定通り2023年のWBCの新監督に就任した。MLB野球殿堂入りの有力候補。

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ベンチコーチ アレックス・シントロン
通算rWAR:-2.2
WBC2006
 2001~2009年にショートを中心にプレーした曲者系の元内野手。2017年にヒューストン・アストロズから雇われ、今季からレンジャースの打撃コーチを務める。

 2020年に死球を受けて怒るラモン・ロレアーノに向けて、母親を侮辱するヤジを発したことから大乱闘に発展。ロレアーノの6試合に対してシントロンには20試合出場停止の重い処分が下された。

打撃コーチ エドガー・マルティネス
通算rWAR:68.4
殿堂入り ロベルト・クレメンテ賞 オールスターx7 シルバースラッガーx5 首位打者x2 打点王x1
 

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打撃コーチ ホアン・ゴンザレス
通算rWAR:38.7
MVPx2 オールスターx3 シルバースラッガーx6 ホームラン王x2 打点王x1
 

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◇参考1:過去の名選手
 ロベルト・クレメンテ
通算rWAR:94.9
殿堂入り MVPx1 オールスターx15 ゴールドグラブx12 首位打者x4
 ピッツバーグ・パイレーツ一筋で活躍したMLBのレジェンド中のレジェンド。現役時代はライトを守り、卓越した守備力と強肩でゴールドグラブ賞を12度受賞。打撃でも生涯打率.317に通算3000本安打・240本塁打を積み上げた。オールスターに15度選出、1966年にナ・リーグMVP、1971年のチームの世界一制覇のときにはワールドシリーズMVPに選ばれ、数々の栄誉を手にした。

 クレメンテ自身はMLBでの成功をプエルトリコやラテンアメリカ全体の誇りと考え、積極的に慈善活動を行った。貧困に苦しむ人々や自然災害の被災者を支援し、とりわけ中南米の人々のために多くの時間と資金を注ぎ込んだ。

 しかし、1972年にニカラグアでの地震被災者に支援物資を届けるために乗った飛行機が墜落し、突然生涯を終えることとなった。クレメンテの死後、彼の功績を称えるためにロベルト・クレメンテ賞が創設された。この賞は毎年社会貢献活動に尽力する現役プレイヤーを対象にしており、選ばれればMVPと同等かそれ以上の名誉ある賞と位置づけられている。

 イバン・ロドリゲス
通算rWAR:68.7
殿堂入り MVPx1 オールスターx14 ゴールドグラブx13 シルバースラッガーx7 WBC2006 WBC2009
 メジャー史上最高のキャッチャーの1人と認められているプエルトリコのレジェンド捕手。1991年にテキサス・レンジャーズでデビューし、その後デトロイト・タイガース、フロリダ・マーリンズなど、多くのチームで活躍した。キャリアは21シーズンにわたり、通算で打率.296・311本塁打・2844安打の打撃成績を残した。

 特に強肩と素早い送球は突出しており、盗塁阻止率はMLBで他者の追随を許さなかった。13度のゴールドグラブ受賞はキャッチャーでは最多記録である。1999年にはア・リーグMVPも受賞、オールスター選出も14度を数える。2003年のフロリダ・マーリンズのワールドシリーズ制覇では、若いチームのまとめ役としてリーダーシップが大きく評価された。2017年に文句なしの野球殿堂入り。

 カルロス・ベルトラン
通算rWAR:70.1
殿堂入り ロベルト・クレメンテ賞 新人王 オールスターx9 ゴールドグラブx3 シルバースラッガーx2 WBC2006 WBC2009 WBC2013 WBC2017
 プエルトリコ出身者では最高レベルの5ツールプレイヤーとして活躍したスイッチヒッターの元外野手。1998年にカンザスシティ・ロイヤルズで新人王を獲得後、長く外野のレギュラーとしてプレー。通算435本塁打・312盗塁を記録しただけでなく、ポストシーズンではさらに勝負強い打者になった。2004年のヒューストン・アストロズ在籍時にはポストシーズンだけ打率.435・8本塁打という驚異的な打撃を披露した。

 若い頃からずっと人格者として知られ、2017年のポストシーズンではユリエスキー・グリエルがダルビッシュに対して起こした人種差別騒動の際には、2人の仲裁に入ったと言われている。ただし、このとき既にベルトラン主導でゴミ箱を使ったサイン盗みが行われていた。2020年から自身初めてとなるニューヨーク・メッツの監督就任が決まった直後に発覚し、1度も指揮を執ることなく辞任へと繋がった。

 ハビエア・バスケス
通算rWAR:45.6
オールスターx1 WBC2006 WBC2009
 エクスポズやヤンキース、ホワイトソックスなどで活躍した先発右腕。通算rWARはプエルトリコ出身の投手ではダントツの45.6。野手を含めるとバーニー・ウィリアムズに肉薄する9位の数字である。

 主要なタイトル獲得はなくオールスター選出も1度。エースというよりは2~3番手のランクだったが、1998年のメジャーデビューから引退まで先発ローテーションをほとんど崩さず投げ続けた。MLB14年間すべてのシーズンで150イニング以上を投げ、規定投球回超えは12度。故障者リスト入りも顔面にデッドボールを受けた1度ぐらいで、シーズン平均203イニング消化という隠れた大記録を残している。

 ベニト・サンティアゴ、ホルヘ・ポサダ、ハビ・ロペス、サンディ・アロマーJr.、モリーナ3兄弟ほか多数
通算rWAR:0.0
 プエルトリコ出身選手からはベニト・サンティアゴやホルヘ・ポサダといった名選手や、卓越した守備力を誇る玄人好みのキャッチャーが多く生まれている。

 理由の1つがプエルトリコではスペイン語と英語両方を話しているため、投手とのコミュニケーションに役立っているからと言われている。あるいはイバン・ロドリゲスのようなスター選手の存在が憧れとなり、次世代のプエルトリカンたちに夢を抱かせているのかもしれない。

 アレックス・コーラ
通算rWAR:7.0
WBC2006 WBC2009
 ボストン・レッドソックスの監督を務める元内野手。通算rWARは7.0とスター選手ではなかったが、二遊間を中心に内野のユーティリティとして渋い活躍をしていた。

 プエルトリカンらしい野球IQの高いプレイヤーとして知られ、現役時代から将来的に監督になると言われ続けていた。2018年に就任したレッドソックスではいきなりワールドチャンピオンに導き、プエルトリコ人初の優勝監督となった。

◇参考2:日本に来た助っ人外国人
フェリックス・ミヤーン (大洋ホエールズ1978~80)
カルロス・ポンセ (大洋ホエールズ1986~90)
ペドロ・バルデス (ダイエーホークス2001~04)
レオ・ゴメス (中日ドラゴンズ1997~00, 01~02)
ディッキー・ゴンザレス (ヤクルトスワローズ2004~08、読売ジャイアンツ2009~12、千葉ロッテマリーンズ2013)