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ラーズ・ヌートバー


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Lars Nootbaar (フルネーム/Lars Taylor-Tatsuji Nootbaar)

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1997-09-08生|191cm95kg|外野手 右投左打

出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州エルセグンド

ドラフト/2018年STL8巡目(全体243位)指名

メジャーデビュー/2021-6-22
■選手紹介

WBC日本代表の出場資格があると報じられ、日本でにわかに知名度が上がった外野手。オランダ系の珍しい苗字を持つヌートバーは父親がオランダ、イギリス、ドイツ系アメリカ人で母親が日本人、上の兄弟は日本で生まれている(ラーズはカリフォルニア生まれ)。両親ともに秀才なだけあってラーズは野球IQが高いプレーをすると評価されていて、南カリフォルニア大学での学業も優秀だった。青木宣親の打撃フォームに少しだけ似ている。

なお、ラーズには姉1人と兄1人がいるが、兄ナイジェルも2012~14年に南カリフォルニア大に通い、オリオールズから12巡目で指名された元マイナーリーガー。2年間プレーしたがストライクが入らず戦力外になり、独立リーグの2チームでプレーしたのちユニフォームを脱いでいる。父方の曾祖父ハーバートは著名な実業家で108歳まで生きた。

ヌートバーは地元のエルセグンド高校に4年間通い、リーグMVPを3度受賞し、2012~14年に3年連続で打率.450前後を記録。オール・カリフォルニアにも3度選ばれた。同時に、フットボールでもクォーターバックとして活躍し、2013・14年に2度リーグMVPに輝いている。カリフォルニア大学デービス校とフォーダム大学からフットボールの奨学生の誘いを受けていたが、高校2年の時からリクルートされていた南カリフォルニア大学に進学した。高校までは内野手だったが大学では外野に転向し、主に1番・センターで出場した。ちなみに南カリフォルニア大野球部には曾祖父ハーバートが多額の寄付をしていて、"Herbert V. Nootbaar Baseball Office & Hall of Fame Complex"と名付けられた建物がある。

2018年に8巡目でセントルイス・カージナルスに入団。2021年6月にメジャー昇格するまでチームの有望株ランキングの30位以内に1度も入らなかったが、着実に実力をつけて昇格していった。2020年は新型コロナの影響でマイナーの公式戦が開かれなかったため、航空宇宙工学の会社の作業員として働いた。

2021年6月に初めて昇格してしばらくの間は、珍しい名前の選手という印象しかなくあまり注目されていなかった。しかし、終盤の点差が無い局面で何度か好守備を見せ、打撃でも8月に初めてのサヨナラヒット。打率は.239に終わったが出塁率を3割に乗せ、得点圏打率.346・2アウト時の打率.385を記録し、クラッチプレイヤーであると認識されるようになった。2022年は打撃成績を向上させ、深いカウントまで粘るわりに三振が少ない、相手投手からは厄介なバッティングを続けている。

日本では2022年8月、『栗山ジャパン、WBCで真のドリームチーム結成か 〝隠れ侍〟日系メジャー選手抜擢も含めた構想を披露』という記事が上がり、メジャーに詳しくない人にもヌートバーが知られつつある。ライバルが多いカージナルスで定位置確保は容易ではないが、チームカラーに見合う頭の良さを持っており、レギュラーを勝ち取ってほしい人材であることは確かだ。

寄稿日:2022-08-28 最終更新日:2022-08-28
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼アロンソの大飛球を好捕し、3ランHRを阻止するヌートバー

▼8回表一死一塁・1点リードの大事な場面でチームを救う好守のヌートバー

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2021 STL 58 109  26  3 1  5 15 13 0 28  2 .239 .317 .422


フランバー・バルデス


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Framber Valdez (フルネーム/Framber Valdez)

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1993-11-19生|180cm108kg|先発 左投右打

出身地/ドミニカ共和国 サン・クリストバル州サバナ・グランデ・デ・パレンケ

プロ入り/2015年3月HOU契約

メジャーデビュー/2018-8-21
■選手紹介

強豪アストロズの投手陣の柱になりつつあるドミニカ共和国出身の先発左腕。上背は無いが(180cm)メジャー平均より速いシンカーを制球よく投げ、年々安定感が増してきている。2022年は初めてオールスターに選出された。守備は苦手。

バルデスが本格的にピッチャーを始めたのは16歳からで、アストロズと初契約を結んだのが21歳だった。ラテンアメリカの選手が国際FAとして16~17歳で入団するケースが多い中、21歳での入団はオールドルーキーといえる存在である。アストロズがバルデス獲得を決めた日、ドミニカ駐在スカウトが上司のエリアスカウトにバルデスを見せる予定だったが忘れていて、慌てて近くの町にバルデスを呼び寄せて投球練習をさせた。夕日も暮れ始めるなか車のヘッドライトでマウンドを照らし、速球とカーブをそれぞれ2~3球だけ見て獲得を決めた。年齢が高いうえ無名だったため契約金は1万ドルとリーズナブルだった。

2015年のプロ入り後は、ドミニカにいた頃から"ビッグリーグの球だった"と評されたカーブを武器にマイナーを駆け上がり、2018年8月にメジャー昇格が決まった。昇格前のトリプルAでは防御率4点台にとどまっており、バルデス自身は予想外に早いメジャー昇格に驚いたが、アストロズはバルデスのピッチングを高く評価していた。8月21日、左打者が多いマリナーズを相手に先発に抜擢されたバルデスは4回1/3を被安打2・無失点に切り抜けた。1ヶ月早くメジャーデビューしていた同じ左腕のシオネル・ペレスを差し置いての起用だった。

短縮シーズンとなった2020年に先発ローテを崩さず防御率3.57を記録したため、2021年は開幕からフル稼働を期待された。同年の開幕直前のオープン戦で利き手薬指に打球を受けて骨折し、シーズンを台無しにする可能性もあるアクシデントに見舞われた。しかし、2ヶ月と経たないうちに復帰すると、限られた先発機会(22試合)の中で11勝をマーク。プレーオフでも好投を見せ、1人の先発投手として大きな成長を感じさせるシーズンとなった。

2022年はさらに安定感が増したピッチングを披露。初めてオールスターに選ばれ、投稿時点(2022/8/20)で20試合連続クオリティスタートを継続中。同一シーズン中の20連続QSは過去に7人しか達成していない好記録だが、そのうち6人がそのシーズンのサイ・ヤング賞を受賞している。22年は同僚のジャスティン・バーランダーや球宴先発登板のシェーン・マクラナハンら複数の壁が立ちはだかるが、期待を抱かせる快投を続けている。

"Framber"と綴るファストネームの選手はメジャーリーガーはおろか、マイナーリーグにもこれまで1人も存在したことがないレアな名前だ。また、フランで始まってスで終わるメジャーリーガーはフランバー・バルデスのほかにフランキー・モンタス、フランミル・レイエスがいるが、3人とも同じような時期にメジャーデビュー・主力として活躍し始めたので勘違いする野球ファンが続出?!したのではないかと筆者は思っている。

寄稿日:2022-08-21 最終更新日:2022-08-21
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼2022年エンゼルス相手の開幕戦を無失点に抑えるフランバー・バルデス

▼初めてのオールスターで3回に登板、3人で打ち取るフランバー・バルデス

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2018 HOU  8 4 1 0  2.19 37.0 22  9  3 24 4 34 1.24 1.42

2019 HOU 26 4 7 0  5.86 70.2 74 46  9 44 4 68 1.67 1.55

2020 HOU 11 5 3 0  3.57 70.2 63 28  5 16 5 76 1.12 4.75

2021 HOU 22 11 6 0  3.14 134.2 110 47 12 58 11 125 1.25 2.16


ベン・ジョイス


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Ben Joyce (フルネーム/Benjamin Alan Joyce)

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2000-09-17生|196cm102kg|リリーフ 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 テネシー州ノックスビル

ドラフト/2022年LAA3巡目(全体89位)指名

メジャーデビュー/メジャー経験なし
■選手紹介

テネシー大学在学中に105.5マイル(169.8km/h)をマークして話題が先行している豪腕投手。2022年のドラフトでエンゼルスに入団した。室伏広治の始球式のような投げ方で計時する100~103マイルのスピードガン表示は魅力的だが、まだ何も結果を残しておらず話題先行感が否めない。日本でも野球専門メディアのF●ll-Countが頻繁に煽り記事を上げ、アクセス数を稼いでいる。

テネシー州出身のジョイスは地元の高校で野球をしていたが、ジュニア(3年生)になるまで成長痛のため登板できなかった。そのため、高校卒業後は2年制大学で登板実績を作り、その後強豪校に編入する計画で、地元テネシー州にあるウォルターズ州立短大に入学した。入学直後に右ヒジを疲労骨折したためソフモア(2年生)で大学デビューし、最速100マイルのファストボールを投げた。2年制修了後、強豪のテネシー大学へ編入を果たしたが、今度は秋の練習中に右ヒジの靱帯を痛め、トミー・ジョン手術を受けて2021年のシーズンを全休した。

TJから復帰直後の2022年、ウエイトトレーニングを中心に努力を怠らなかったジョイスはパワーアップしてグラウンドに戻ってきた。ファストボールは常時100マイルを超すようになり、迎えた5/1のオーバーン大学戦で大学野球史上最速の105.5マイルを計測。メジャーに広げても新人時代のアロルディス・チャップマンが2010年に計時した105.8マイルに迫る速さで、瞬く間に全国ニュースとなった。この試合以外でも投球数の80%以上の球が103マイルを超えたことがあった。

2022年のドラフトでエンゼルスが3巡目で指名。いきなりAAからスタートしており、早期メジャー昇格の可能性がある一方、球速以外では制球力や変化球の精度はA~AAレベル。短大・大学の公式戦では52イニングしか登板経験がなく、ピッチャーとしてまだまだこれから。某野球専門ネットメディアは『エンゼルス170キロ右腕が新守護神? 異次元の剛速球に高まる期待「クローザー爆誕」』などという煽り記事を上げていたが、過剰な期待は禁物だ。

ちなみに、ベンには双子の弟ザックがいて、兄弟で一緒にウォルターズ州立短大からテネシー大に編入した経歴を持つ。短大時代には95マイル以上を投げるピッチャーだったがベンと同じくトミー・ジョン手術が必要なケガを負い、テネシー大卒業後は野球界とは別の仕事に就いている。

寄稿日:2022-08-20 最終更新日:2022-08-20
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

(~2021年メジャー経験なし)


ローガン・オホッピー


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Logan O'Hoppe (フルネーム/Logan O'Hoppe)

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2000-02-09生|188cm84kg|捕手 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 ニューヨーク州ウエストアイスリップ

ドラフト/2018年PHI23巡目(全体677位)指名

メジャーデビュー/メジャー経験なし
■選手紹介

エンゼルスがブランドン・マーシュと引き換えにフィリーズから獲得した将来の正捕手候補。ドラフト23巡目の低評価でプロ入りしているが、マイナーで瞬く間に評価を上げてきた。フィリーズファンからはこのトレードに批判的な声が聞かれる。トレード後の有望株ランキングでは球団1位に即ランクされたが、オホッピー自身は自分でコントロールできない他人の評価は気にしないよう努めているそうだ。

ニューヨーク州生まれのオホッピーは地元の高校で野球をしていた。2018年のドラフト3日目にローガン・オホッピーの名前がコールされたとき、すでに父親の母校でもあるイーストカロライナ大学に入学していた。23巡目ではあったが、名前を呼ばれて野球をやりたい気持ちが強くなり、メジャーリーガーを目指す決断を下した。

フィリーズに入団してすぐに守備で高い評価受けた。レシービングとボールブロックに長けているうえ、送球の正確さと素早さにも定評がある。バッティングも近年評価が急上昇。外角球の打ち方の改善に取り組み、2021年に三振率を大幅に減らした。シーズンオフのアリゾナ秋季リーグでは三振以上の四球を選び、攻守両面での予想外の活躍が認められて"ダーネル・ステンソン・スポーツマンシップ賞"を受賞した。

2022年はAAでOPS.900前後を維持したが、ブランドン・マーシュとの交換トレードでエンゼルスへの移籍が決定。フィリーズの正捕手J.T.リアルミュートの契約が2025年まで残っていたこともあるが、ドンブロウスキー球団社長には自分が獲得した選手でない有望株をすぐ放出する傾向があり、22年もその悪癖が炸裂した。

マーシュといえば新人とは思えないヒゲで日本でも注目を集め、某ニュース番組のスポーツキャスターがマーシュに直接インタビューするなど、大谷翔平のチームメイトとして人気が高かった。日本の大谷ファンからはマーシュの放出を悲しむ声が上がったが、エンゼルスにはマックス・スタッシの後継になりそうなキャッチャーに乏しい。マーシュも22年はファンを失望させる打撃が続いており、打者有利な本拠地で開花すれば、将来的にWin-winのトレードになる可能性がある。

寄稿日:2022-08-17 最終更新日:2022-08-17
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

(~2021年メジャー経験なし)


ミッキー・モニアク


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Mickey Moniak (フルネーム/McKenzie Matthew Moniak)

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1998-05-13生|188cm88kg|外野手 右投左打

出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州エンシニータス

ドラフト/2016年PHI1巡目(全体1位)指名

メジャーデビュー/2020-9-16
■選手紹介

2016年ドラフト全体1位指名でプロ入りした外野手。2020年にメジャーデビューするもフィリーズではメジャー定着が叶わず、22年途中にエンゼルスにトレードされた。外野の守備力と走塁には元々定評がある一方、入団当時から打撃がメジャーで通用するか一部スカウトから疑問を持たれていた。パワー不足は解消されつつあるが、粗く不確実なヒッティングツールは弱点のままだ。

モニアク家の家系では祖父(ビル)がレッドソックスのマイナーに6年所属し、父(マット)はプロ入りしていないがサンディエゴ州立大学でプレー経験がある。ミッキーはカリフォルニアで生まれ、地元のラ・コスタ・キャニオン高校でセンターのレギュラーとしてプレーした。2年生で打率.461・2本塁打・27打点を、3年生で打率.426・OPS1.062を記録。ドラフト直前の2016年には29試合の出場で打率.476・7本塁打・46打点・長打率.961・12三塁打(サンディエゴ地区新記録)の超人的な活躍をしてベースボールアメリカの年間最優秀選手、ゲータレード・カリフォルニア年間最優秀選手(野球部門)、サンディエゴ地区年間最優秀選手に選出された。

2016年のドラフトで全体1位指名権を持つフィリーズがモニアクを指名。イの一番で高校生外野手が指名されるのは2003年のデルモン・ヤング以来13年ぶりだった。モックドラフト(ドラフト予想)では全体2~5位あたりの予想が多く、全体1位で選ばれたもののスロットバリューの900万ドルを大きく下回る610万ドルで契約した。友人たちが多く進学予定だったUCLA(カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校)に進む選択肢もあったが、全体1位指名の栄誉を重視してプロ入りを決めた。なお、ドラフト前に親友と"全体10位以内に指名されたら尻にモニアクの名前のタトゥーを入れる"という賭けをしていて、結果、モニアクのサイン入りボールのような絵のタトゥーを入れることになった。

スカウトなどの評価ではクリスチャン・イエリッチのような選手への成長を期待されたが、モニアク自身はイエリッチほど打率を残せないとの理由でジャコビー・エルズベリーやカルロス・ゴンザレスが目指す選手だと語っている。

フィリーズ入団後は毎年マイナーの階級をひとつずつ上がったが、4年連続で3割前後の出塁率と100三振以上、マイナー通算のOPSも.650に満たず、全体1位としては残念な打撃成績が続いた。2020年にメジャーデビュー以降、上でも打撃が振るわず、22年のトレード期限前にノア・シンダーガードの交換要員としてエンゼルスに放出された。

エンゼルスでは5試合で2本塁打を放ち、悪くない滑り出しと思われたのも束の間、バントをした際に左手中指を骨折。移籍後しばらくはディズニーの町にミッキーがやってきた、と歓迎されているが、愛想を尽かされる前にヒットツールを向上させたい。

寄稿日:2022-08-14 最終更新日:2022-08-14
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼オープン戦は好調だった2022年のミッキー・モニアク

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2020 PHI  8  14  3  0 0  0  0  4 0  6  0 .214 .389 .214

2021 PHI 21  33  3  0 0  1  3  3 0 16  0 .091 .167 .182


加藤豪将


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Gosuke Kato (フルネーム/Gosuke John Kato)

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1994-10-08生|185cm91kg|二塁手、一塁手、三塁手 右投左打

出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州マウンテンビュー

ドラフト/2013年NYY2巡目(全体66位)指名

メジャーデビュー/メジャー経験なし
■選手紹介

プロ入り10年目にして念願のメジャーデビューを果たした、日米二重国籍を持つ二塁手。サンディエゴの名門ランチョ・ベルナルド高校卒業。2013年にドラフト2巡目指名されたヤンキースに高卒でプロ入りした。日本のプロ野球を経ずに日本人が直接ドラフトにかかるケースは少なく、それも高順位だったことで当時はかなり注目された。また、ドラフト指名時の顔写真がプロボクサーの内藤大助に似ているとしてネットが沸いた。

両親とも日本人の加藤が生まれたのはカリフォルニア州マウンテンビュー。シリコンバレーとして有名な地域にある。父親の仕事の都合で3歳の時に神奈川県に、5歳の時にサンディエゴに移った。以降はサンディエゴで生活し、地元のランチョ・ベルナルド高校に進み野球部に所属した。2年生でセカンドのレギュラーを確保した。同高が強豪校になったのは比較的最近だが、卒業生にはフィリーズなどで活躍した先発左腕のコール・ハメルズ、レンジャースの長距離砲だったハンク・ブレイロックのような大物がいる。筆者がニュースを知った当時は、ランチョ・ベルナルド高のような強豪で2年生からレギュラーを張れる日本人がいることに驚いたものだ。

高校卒業後はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)進学が内定していたが、2013年ドラフトでヤンキースから2巡目で指名され、高卒でプロ入りした。

入団してからは"猫のように素早い手の動きでゴロをさばく"と守備面を評価をされたものの、AAに昇格するのに丸5年かかった。特にパワー面の数字を伸ばせず、2019年終了時点でマイナー在籍期間が6年を超えたためFAとなってヤンキース傘下を追われた。2020年はマイアミ・マーリンズの傘下でプレーすると、同年オフに地元サンディエゴ・パドレスとマイナー契約。2021年のシーズンをAAAエルパソでプレーしたがメジャーに呼ばれることはなく、オフに再びFAとなった。

2022年はトロント・ブルージェイズのST(スプリングトレーニング)に招待選手として参加すると、そのまま開幕ロースター入りを勝ち取った。開幕3試合目に代走で途中出場の形でメジャー初出場。その後昇降格を繰り返す間に初ヒットを放ったが、5月初旬にブルージェイズをDFA。ウェーバー公示された加藤をニューヨーク・メッツがクレイムしたため、メッツ傘下のAAAシラキュースに移籍。一度だけメジャー26人枠に登録されたが出場機会がないままAAAに戻されている。ちなみに昇格時の背番号はメッツ在籍時の松井稼頭央と同じ25番だった。

2022年8月、日本ハム・ファイターズの新庄剛志監督が2022年オフのドラフト指名を示唆。アメリカではパワー面で劣ったが身長180cm後半・体重も90kgを超える。2019年にAAAで11本塁打を記録していて、NPBの中では非力な部類に入らないだろう。もともと守備と走塁を評価されていて選球眼にも秀でており、23年にはプロ野球の世界で人気・実力両面で貢献しているかもしれない。

寄稿日:2022-08-14 最終更新日:2022-08-14
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼加藤豪将のメジャー初安打

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

(~2021年メジャー経験なし)


トゥーキ・トゥーサント


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Touki Toussaint (フルネーム/Dany Gilbert Kiti Toussaint)

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1996-06-20生|191cm98kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 フロリダ州ペンブロークパインズ

ドラフト/2014年ARI1巡目(全体16位)指名

メジャーデビュー/2018-8-13
■選手紹介

特徴的な名前のハイチ系アメリカ人右腕。ドラフト1巡目でプロ入りし、ブレーブスでは先発ローテーション入りを期待されていたが叶わず。2022年シーズン途中にエンゼルスにトレードされた。"トゥーキ"は父Toussaintと母Kitiを合わせたニックネーム。

トゥーサントはフロリダ州でハイチ人の父とハイチ-ケニアのハーフである母との間に生まれ、生後3ヶ月のタイミングで家族はハイチに移住した。父がハイチの上院議員だったことで、有力な政治家の息子として守られた生活をしていた。8歳の時、母は父を残して息子たちを連れ再びフロリダに移り住んだ。渡米してからは"ごく普通の子供"として育った。家事など過保護な環境ではやらされなかった普通のことを、大きくなる前に経験できて感謝していると語っている。フットボールとホッケーもこなしつつ、高校では野球に専念。速球とキラーカーブで高校生ながらドラフト上位候補に名前があがった。

2014年のドラフトではダイヤモンドバックスが1巡目16位で指名。Dバックスは270万ドルを積んで名門バンダービルト大への入学内定を引き剥がしに成功。トゥーサントの誕生日である6月20日に正式契約した。2015年にフィル・ゴスリンとのトレードでブロンソン・アローヨとともにブレーブスに移籍(この日も6月20日だった)。高年俸ながらトミー・ジョン手術で投げられないアローヨの年俸負担とセットにしたとはいえ、1巡目で取ったばかりの有望株を簡単に手放すDバックスに疑問符の付くトレードだった。

ブレーブスでは制球力に課題を残すも将来のローテーション投手として期待され、2018年にはフューチャーズゲーム(マイナーリーグのオールスター)に選出。当時のフューチャーズゲームでは選手の出身地によってアメリカ代表と世界選抜に分けられており、長らくハイチ系選手の人材に乏しく、久々にハイチの国旗が掲げられたフューチャーズゲームとなった。

しかし、ブレーブスではなかなか制球力に成長が見られず、メジャー昇格しても先発テストで結果を残せず、マイナー昇降格を繰り返した。ブレーブスのスターターの頭数はそれほど多くなかったため、ポストシーズンでの登板機会もあったが(2018年に2登板で1勝を挙げている)、低迷期を脱したブレーブスに伸び悩む元ドラ1投手の居場所は次第になくなっていった。2022年には、素質は充分ながら脆いメンタル面で伸び悩んでいたカイル・ライトがついにブレイク。他にもスペンサー・ストライダーなどが控えており、シーズン途中にエンゼルスへ放出された。

ピッチングは2種類の速球、カーブ、スプリッター。速球は4シームより2シームが多め。ブレーブス時代に93~95マイルを投げていた球速はエンゼルス移籍後は91マイル台に低下。2020年に長期離脱を経験した右肩のケガが響いており、最速98マイルを投げていた頃の姿は望めないかもしれない。もう1つの課題だったチェンジアップをスプリッターに変えて使える球種にできただけに、新天地ではモデルチェンジを果たして遅咲きのスターターとして輝いてほしい。

寄稿日:2022-07-31 最終更新日:2022-07-31
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼ベアハンドキャッチを披露するトゥーサント

▼ブレーブス公式が公開している新人時代のトゥーサントのハイライト

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2018 ATL  7 2 1 0  4.03 29.0 18 13  1 21 2 32 1.34 1.52

2019 ATL 24 4 0 0  5.62 41.2 44 26  5 26 7 45 1.68 1.73

2020 ATL  7 0 2 0  8.88 24.1 27 24  7 16 5 30 1.77 1.88

2021 ATL 11 3 3 0  4.50 50.0 43 25 11 22 6 48 1.30 2.18


オースティン・ライリー


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Austin Riley (フルネーム/Michael Austin Riley)

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1997-04-02生|191cm109kg|三塁手 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 テネシー州メンフィス

ドラフト/2015年ATLラウンドA(全体41位)指名

メジャーデビュー/2019-5-15
■選手紹介

強打でブレーブスのワールドシリーズ制覇に貢献した若き主砲。デビューから2年間は走塁ミスやフリースインガーぶりが目立ったが、2021年に3割・30本・100打点をクリアしてシルバー・スラッガー賞を受賞。その力強いバッティングはブレーブスOBのチッパー・ジョーンズに、通算320本塁打のトロイ・グロースを思い出させると評された。2022年はオールスターに初選出。ホームランか打点王のタイトルを獲得できるポテンシャルがある。

ライリーはミシシッピ州の高校時代、投手兼遊撃手としてプレーすると同時にフットボールでもクォーターバックを務めていた。本人は野球に専念したいと直訴していたが、フットボールのコーチは退部を認めず、代わりに怪我のリスクが少ないパンターにコンバートさせた。卒業後はライリーの父親が勤めているミシシッピ州立大学への進学が内定していた。

2015年ドラフトで高校生ながら1巡目指名、またブレーブスから指名順位(41位)よりオーバースロットの160万ドルの契約金を提示されてプロ入りを決めた。実家や大学が本拠地からそれほど離れていないブレーブスに指名されたこともプロ入りを後押しした。担当スカウトが高校のコーチに、(投手兼遊撃手だったライリーが)どちらがより活躍するイメージを持てるか?と聞くと、バッティングと答えが返ってきたため、ブレーブスは三塁手として指名している。

プロ入り後は3年間マイナーリーグでプレーし、2019年5月にメジャーデビュー。同年はジョシュ・ドナルドソンと1年契約を結んでいたため、9割方を左翼手として出場した。初出場から16試合で8本塁打を放ち、ファンに大きな期待を抱かせたが、2ヶ月経つと空振りの多さや状況判断の悪さが目立つようになっていった。短縮シーズンとなった翌2020年はドナルドソンが退団し、自動的に三塁手のレギュラーに定着。本来のポジションに戻ったはずが守備難に苦しみ、WARはマイナスを記録した(fWAR-0.6)。

2021年は周囲の予想を大きく上回る活躍。常時3番に座り、いずれもナ・リーグ10位以内となる打率.303・33本・107打点OPS.898の堂々たる数字をマーク。ポストシーズンでも打撃は衰えず、ワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。MVP投票では7位に入り、初めてシルバースラッガー賞を受賞し、オールMLBチームの1stチームに選出と、一躍トッププレーヤーの仲間入りを果たした。

2022年も前年の活躍がまぐれでは無いことを証明するかのように長打を量産し、オールスターに初選出された。生え抜きでアメリカ南部生まれにブレーブスファン育ち、イケメン、パワーヒッターとライリーには人気者の要素が詰まっている。チッパー・ジョーンズの後継者を渇望するブレーブスファンには堪らない選手だけに、今後長きにわたっての活躍を期待したい。

寄稿日:2022-07-25 最終更新日:2022-07-25
オールスター:なし

主な表彰:ALL-MLB 1st1回(21), シルバースラッガー賞1回(21),

タイトル:なし

▼両親の前でメジャー初ホームランを打ったオースティン・ライリー

▼96マイルの速球をしばき延長戦に終止符を打つオースティン・ライリー

▼タイラー・マーリーの高めのハイスピン4シームをスタンドに叩き込むオースティン・ライリー

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2019 ATL 80 274  62 11 1 18 49 16 5 108  0 .226 .279 .471

2020 ATL 51 188  45  7 1  8 27 16 1 49  0 .239 .301 .415

2021 ATL 160 590 179 33 1 33 107 52 12 168  0 .303 .367 .531


カイル・ライト


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Kyle Wright (フルネーム/Kyle Hardy Wright)

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1995-10-02生|193cm98kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 アラバマ州ハンツビル

ドラフト/2017年ATL1巡目(全体5位)指名

メジャーデビュー/2018-9-4
■選手紹介

ドラフト全体5位の好素材ながら脆いメンタル面が課題と言われ続けてきた本格派右腕。同じドラフト1巡目スターターのイアン・アンダーソンがポストシーズンで大活躍するのとは対照的に、メジャーになかなか定着できずにいた。しかし2022年は開幕からエース級のピッチングを続け、オールスター前に11勝をマーク。少し時間がかかったが、ドラフト時からの大きな期待に応えつつある。

アマチュア時代のライトは強豪バンダービルト大学で3年間プレーし、2017年のドラフト前には全体1位指名候補に挙げられるほど高く評価されていた。最終的に全体5位でブレーブスが指名。ブレーブスは2016年にも全体3位で大学生のイアン・アンダーソンを指名しており、2年連続でエース候補の大学生の獲得となった。

プロ入り後、2018年にメジャーデビューすると2020年にチャンスを掴みかける。同年はシーズンが進むにつれて防御率が良くなり、ライトはポストシーズンの先発投手のメンバーに入った。地区シリーズ第3戦で6回無失点・7奪三振と好投し、地区シリーズ突破に導いた。しかし次の登板はある意味転機となる。ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦で先発マウンドを任されるが、2アウトしか取れずに7失点を喫し、その後ブレーブス投手陣は初回に11失点。歴史的な敗戦の戦犯となったライトは当然その後は登板機会が与えられなかった。

翌2021年は本人だけでなく、ブレーブスとファンも屈辱の敗戦を引きずっているかのようだった。ライトは1年のほとんどをAAAで過ごし、2回だけあった登板機会も2試合とも5回持たずに降板。球団から見切られたまま終わるかと思われたが、最後に奇跡が起きる。ワールドシリーズまで進んだブレーブスだったが、チャーリー・モートンが打球を足に受けて骨折。先発投手が足りなくなり、シリーズ第4戦でディラン・リーがオープナーとして登板するも1回持たずに降板。あとを継いだライトは初回のピンチを乗り切ると5回まで1失点と好投。その後逆転勝ちを収め、ブレーブスのワールドチャンピンへの大きな1戦となった。

2022年は開幕から先発ローテに食い込むと、前年の勢いそのままに好投を披露。以前はマウンド上で感情が顔に出すぎ、それがピッチングにも伝染してしまっていたが、もはや精神面の脆さは消え去ったようなマウンドでの振る舞いを続けている。ライトはオールスター前に11勝を挙げ、ブレーブスでは11年のジェア・ジャージェンス以来11年ぶりとなる快投を披露した。

2010年代のブレーブスには何年か暗黒期があったが、ドラフトでエースになれる人材をしっかり指名し、20年代に入って質の高い先発投手陣を築きつつある。一時はドラフト指名された時がピークなどと言われたこともあったライトが、その先発陣のエースに成り上がれるかは弱点だったメンタルが完全に克服できているか次第だろう。

寄稿日:2022-07-24 最終更新日:2022-07-24
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼11三振を奪いゲームを支配するカイル・ライト

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2018 ATL  4 0 0 0  4.50  6.0  4  3  2  6 0  5 1.67 0.83

2019 ATL  7 0 3 0  8.69 19.2 24 19  4 13 1 18 1.88 1.38

2020 ATL  8 2 4 0  5.21 38.0 35 22  7 24 0 30 1.55 1.25

2021 ATL  2 0 1 0  9.95  6.1  7  7  2  5 4  6 1.89 1.20


チャーリー・モートン


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Charlie Morton (フルネーム/Charles Alfred Morton)

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1983-11-12生|196cm98kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 ニュージャージー州フレミントン

ドラフト/2002年ATL3巡目(全体95位)指名

メジャーデビュー/2008-6-14
■選手紹介

30歳を過ぎてから球速が増した、リーグでも有数の頼れる先発右腕。パイレーツで投げた若手時代は2勝12敗のシーズンを経験するなど苦労したが、いまや若手投手のお手本のような存在になっている。プレーオフの経験も豊富で、チャンピオンリングを2つ獲得している。アストロズ在籍時の2017年には、ワールドシリーズ第7戦で6回から登板し、最後まで投げて優勝投手になった。

モートンは2002年のドラフト3巡目でブレーブスに入団し、2008年に24歳でメジャー初登板。翌2009年にオールスター外野手のネイト・マクロースのトレード要員でパイレーツに移籍。2015年まで在籍した。弱小球団のパイレーツでは、メジャーレベルのスターターが常時不足していて、多少打たれても先発陣の一角として起用され続けた。2010年は開幕後10試合で1勝9敗・防御率9.35を記録する苦しいシーズンを送った(最終的に2勝12敗を記録)が、ロイ・ハラデイの投球フォームを完コピして立ち直り、翌年初めて規定投球回をクリアしての10勝・防御率3点台をマーク。2016年にフィリーズに移籍するまでの7年間で142試合・801イニングに先発登板した。

フィリーズではケガのため4試合登板に終わったモートンだったが、2017年にアストロズが2年1400万ドルの好待遇で獲得した。この頃のアストロズはスピンレートの高いカーブを持ち球とする投手を掻き集めたり、データを活用して球種の割合を変えて投手をブレイクさせていた。パイレーツ時代は91~94マイルのツーシームがメインだったモートンにフォーシームを多く投げさせるようにすると、なぜか急に球が速くなった。本人曰く、速い球を投げようと思ったら自然とスピードが出たとのこと。35歳にして95~97マイルを投げるようになり、MAXは99マイルにも到達。2017年のフォーシームの被打率.221はクリス・セールやジェイコブ・デグロームを抑えてメジャーベストの数字だった。2017~18年の2年間で29勝10敗・防御率3.36の素晴らしい成績。17年のワールドシリーズでは優勝投手となった。

2019~20年はレイズに所属。モートンはフロリダにある自宅から通えることを重視して契約を決めたが、レイズにとっては優勝請負人になることを期待して2年3000万ドルで迎え入れた。2021年は引退も選択肢にあったがモートンだったが、キャンプ地が自宅に近いこともありブレーブスと契約。2008年にメジャーデビューを果たした古巣に13年ぶりの復帰となった。ブレーブス復帰1年目はエース左腕のマックス・フリードに勝るとも劣らない成績を残し、プレーオフでも好投。ワールドシリーズでの腓骨を骨折しながら投球はチームを鼓舞し、ワールドチャンピオンに貢献した。

投球内容はキャリアの前後半で大きく違っている。パイレーツ時代はツーシームを低めに集めるピッチングで、評価の高かったカーブとチェンジアップに、並のスライダーを投げていた。グラウンドボーラーで、あまりホームランを食らわない投手として評価されていた。しかし、アストロズではフォーシームの投球割合を増やし、横の変化量が極めて大きいカーブとスプリッターで打者を圧倒するパワーピッチャーに変貌。以前のような究極のグラウンドボーラーのイメージはなくなった。また、キャリアを通じてデッドボールを与えることが多く、2021年までで4度リーグ与死球王になっている(投稿時点での12与死球も2022年ア・リーグワースト)。

なお、2021年9月にブレーブスから、レギュラーシーズン中に関わらず2022年の年俸2000万ドル+クラブオプション1年2000万ドルの契約延長を与えられている。投稿日(22/7/24)の投手成績だと前年より悪くなりそうで、ブレーブスが2023年のクラブオプションを破棄したうえで契約交渉をする可能性がある。その場合、モートンにはまだ小さい子供が4人おり、ここ何年か引退かを検討しているだけに、今年が最後と思ってモートンのピッチングを見た方が良いかもしれない。

寄稿日:2022-07-24 最終更新日:2022-07-24
オールスター:2回(18,19)

主な表彰:ALL-MLB 2nd1回(19)

タイトル:なし

▼4回をリリーフし、ワールドシリーズ優勝投手になったモートン

▼ワールドシリーズ第1戦で腓骨を骨折しながら投げるモートン

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2008 ATL 16 4 8 0  6.15 74.2 80 51  9 41 2 48 1.62 1.17

2009 PIT 18 5 9 0  4.55 97.0 102 49  7 40 5 62 1.46 1.55

2010 PIT 17 2 12 0  7.57 79.2 112 67 15 26 7 59 1.73 2.27

2011 PIT 29 10 10 0  3.83 171.2 186 73  6 77 13 110 1.53 1.43

2012 PIT  9 2 6 0  4.65 50.1 62 26  5 11 2 25 1.45 2.27

2013 PIT 20 7 4 0  3.26 116.0 113 42  6 36 16 85 1.28 2.36

2014 PIT 26 6 12 0  3.72 157.1 143 65  9 57 19 126 1.27 2.21

2015 PIT 23 9 9 0  4.81 129.0 137 69 13 41 12 96 1.38 2.34

2016 PHI  4 1 1 0  4.15 17.1 15  8  1  8 0 19 1.33 2.38

2017 HOU 25 14 7 0  3.62 146.2 125 59 14 50 13 163 1.19 3.26

2018 HOU 30 15 3 0  3.13 167.0 130 58 18 64 16 201 1.16 3.14

2019 TB  33 16 6 0  3.05 194.2 154 66 15 57 12 240 1.08 4.21

2020 TB  9 2 2 0  4.74 38.0 43 20  4 10 4 42 1.39 4.20

2021 ATL 33 14 6 0  3.34 185.2 136 69 16 58 17 216 1.04 3.72