2024年プレミア12 キューバ代表選手名鑑


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第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/10/27

▼目次 – キューバ代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】

◇先発
リバン・モイネロ (福岡ソフトバンクホークス)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1995年12月8日生/出身地:キューバ ピナール・デル・リオ
 SBホークスで長く優秀な成績を残してきた生え抜きのサウスポー。2017年に育成入団後、パ・リーグを代表するリリーバーに成長。今季から先発に転向して規定投球回を達成し、11勝5敗・防御率1.88といきなり文句なしの結果を残した。

ダリオ・サルディ (福岡ソフトバンクホークス)
18歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
2005年11月12日生/出身地:キューバ
 ポスト・モイネロと期待されている18歳の若者。ソフトバンクホークスの育成契約を結び、今年1月にチームに合流した。

 来日時点では線が細かったが、夏場に体重90kg台半ばまで増量に成功。3軍の試合でも実戦登板を経験しており、上々の1年目を過ごした。

ユスネル・パドロン=アルティレス (北米独立リーグ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1997年11月12日生/出身地:キューバ ハバナ
 小柄だが強靭な足腰を持つ右投げ投手。持ち球は自信のあるカーブ以外にチェンジアップやスライダー、速球もカット気味のフォーシームやツーシームと多彩。

 2018年からボストン・レッドソックスのマイナー下部で投げていたが、2022年オフのカリビアンシリーズの試合中にヒザの靭帯を断裂してしまい、2023年を全休。レッドソックスとの契約も切られてしまった。

 今季はケガも癒え、フロンティア・リーグ(独立リーグ)のケベックに在籍。ここから歴代でも希少な”名前にハイフン入りのメジャーリーガー”を目指す。

ヨエニス・イエラ (メキシカンリーグ:タバスコ)
35歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1989年10月18日生/出身地:キューバ マタンサス
 キューバ国内リーグで長年活躍する左のベテラン先発投手。身長170cmに満たないが制球が良く、ときにナックルボールを投げる。2022年にはメキシカンリーグでプレーし、ノーヒッターを達成している。

ヘオネル・グティエレス (キューバ国内リーグ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1994年4月10日生/出身地:キューバ
 キューバ国内リーグひと筋の先発左腕。2011-12年シーズンに誕生したカサドレス・デ・アルテミサに17歳にして入団し、ほとんどのシーズンを先発投手として過ごしている。今年30歳になったばかりだが監督かコーチのような貫禄がある。

レイモンド・フィゲレド (イタリア セリエA)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1998年6月19日生/出身地:キューバ
 たまに国際大会の代表に選ばれている先発右腕。少し前からオンシーズンをイタリア・セリアAでプレーするようになっている。今季は7勝2敗・防御率2.14を挙げ、パルマ・クリマのリーグ優勝に貢献した。

フランク・メディーナ (イタリア セリエA)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1987年10月1日生/出身地:キューバ
 キューバ国内リーグで投げていたベテラン投手。2022年からはイタリア・セリエAでプレーしている。

ロナルド・ボラニョス (FA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1996年8月23日生/出身地:キューバ サンタ・クルス・デル・ノルテ
 メジャー通算18試合に登板実績のある先発右腕。150km/h台のファストボールに自信を持っている。

 MLBで最後に投げたのは2022年。昨オフの冬季リーグからメキシコでプレーするようなった。ただし今季はメキシカンリーグ3球団からシーズン途中にクビになる苦難のシーズンとなった。

◇リリーバー
ライデル・マルティネス (中日ドラゴンズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1996年10月11日生/出身地:キューバ ピナール・デル・リオ
 2024年まで中日ドラゴンズのクローザーを務めた安定感抜群のリリーバー。昨季はWBCでも一緒に戦った同僚のジャリエル・ロドリゲスが亡命する出来事があったが、ライデルはドラゴンズでの契約を全うした。

 今オフはFAとなっており、どこと契約するのか注目されている。

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フランク・アルバレス (中日ドラゴンズ)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1999年1月16日生/出身地:キューバ
 2022年から中日ドラゴンズに派遣されているキューバ人投手。ライデルのような成長曲線を期待されているが、ウエスタンでの成績は防御率3.38→5.56→6.64 と下降しており、残留に黄信号が灯る。

 昨春は熱望していたWBCにキューバ代表として出場。準決勝のアメリカ戦では、野次る観客にボールを投げつけ物議を醸した。

ヨアン・ロペス (メキシカンリーグ:ラグナ)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1993年1月2日生/出身地:キューバ ヌエバ・ヘローナ
 2023年に読売ジャイアンツに在籍した元MLBリリーフ投手。すべてリリーフ登板のメジャーでの実績は通算121試合。

 昨季巨人での成績は8試合・防御率4.05にとどまった。今季は自身初めてのメキシカンリーグで49試合・防御率1.18、打高投低のリーグの中で好成績を収めた。

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レオダン・レイエス (キューバ国内リーグ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2000年2月15日生/出身地:キューバ
 日米のスカウトから高い評価を受けていた右のリリーフピッチャー。レベルの高いスライダーとカーブ、チェンジアップを織り交ぜ、ファストボールも150~155km/h台を計時していた。

 2022年のオフシーズン中にドミニカ共和国に亡命し、MLB球団と交渉を開始。ワシントン・ナショナルズと仮契約まで済ませていたが、メディカルチェックで右ヒジに異常が発覚したため契約は白紙になってしまった。現在はキューバに戻っており、亡命前には日本の球団からも興味を示されていたため、いずれ来日の可能性も。

アンディ・バルガス (キューバ国内リーグ)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1999年6月21日生/出身地:キューバ
 ファストボールの球威と制球力を併せ持つ若手リリーフ右腕。複数のMLB球団からスカウトを受けている。

ジャンケル・マリウス (カナダ独立リーグ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1996年1月2日生/出身地:キューバ
 昨季までキューバ国内でプレーしていたロングリリーフメインの投手。今季から知名度の低いカナダ独立リーグのキッチナー・パンサーズでプレーしている。

◇捕手
アンドリス・ペレス (キューバ国内リーグ)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
2001年2月9日生/出身地:キューバ
 キューバ国内リーグでプレーする若いキャッチャー。強肩の評価が高く、今季は打撃でも長打を増やした。

 昨春のWBCにも選ばれており、今回のプレミア12ではレギュラー捕手を務めるもよう。

アンディ・コスメ (キューバ国内リーグ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手、三塁手 右投右打
1994年1月6日生/出身地:キューバ
 どちらかというと打撃型捕手に分類される30歳のキャッチャー。キューバ国内リーグでもたまにサードで起用される。

◇内野手/ユーティリティ
アリエル・マルティネス (北海道日本ハムファイターズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手、捕手 右投右打
1996年5月28日生/出身地:キューバ マタンサス
 中日→日ハムでプレーしている打撃が魅力の捕手兼一塁手。投高打低の傾向があった今季のパ・リーグのなかで、13本塁打と最低限の存在感を示した。

 ファーストネームのアリエルはキューバ史上最高のキャッチャー、アリエル・ペスターノから取って付けられている。

エリスベル・アルエバルエナ (キューバ国内リーグ)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手 右投右打
1990年3月25日生/出身地:キューバ シエンフエゴス
 史上初めて亡命しながらキューバ国内リーグに復帰した遊撃手。メジャーデビューは果たしたものの、契約問題で揉めて不完全燃焼に終わった。

 2014年にドジャース傘下のマイナーでプレーを始めると、シーズン中にメジャーへスピード昇格。しかし、翌年以降は年俸枠の都合で意図的に再昇格を見送られ、2度と彼をメジャーで見ることは無かった。3Aでは大乱闘や規律違反で1年間の出場停止処分を受けるなど扱いづらい印象もついてしまい、マイナーでの塩漬け生活を余儀なくされた。

 2019年にキューバ政府より帰国&復帰を認められ、現在まで国内リーグやメキシカンリーグなどで活躍を続けている。なお、正しいスペルはArruebarruena だがメジャーでは誤記のまま登録されてしまいArruebarrena でプレーした。

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ヨアン・モンカダ (シカゴ・ホワイトソックス)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:三塁手、二塁手 右投両打
1995年5月27日生/出身地:キューバ シエンフエゴス
 昨年のWBCに引き続き代表入りすることになった現役メジャーリーガー。今季はケガで出場試合数が大幅減だったが、プレミア12出場選手の中では1番の大物選手かもしれない。

 亡命する前のキューバ国内リーグ時代から活躍し、多くのMLB球団が目をつけていた超人気物件だった。2014年の国際FA解禁後に激しい争奪戦が繰り広げられ、ボストン・レッドソックスが獲得。各種媒体の有望株ランキングの1ケタ台にランクされていたが、クリス・セールとの1対4の交換トレードのメインピースとなって現在のシカゴ・ホワイトソックスに移籍した。

 移籍後にレギュラーを獲得し、2019年には打率.315・25本塁打・OPS.915と大ブレイク。だが、その後は相次ぐケガによって低調なシーズンが続いている。野球と同じくらい?歌が好きで、同郷の歌手とともに”Desastre Personal”というシングルをリリースした。

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クリスチャン・ロドリゲス (中日ドラゴンズ)
22歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手 右投右打
2002年3月31日生/出身地:キューバ
 今季キューバから育成契約で加入した若手内野手。あだ名はファーストネームから”ディオール”。

 春のキャンプの段階で立浪元監督から気に入られ、開幕前に支配下登録&開幕スタメンに大抜擢。ところがいきなり平凡なフライやゴロを立て続けにエラーし、激しいバッシングを浴びてしまった。まだ若く挽回はいくらでも可能、レギュラー再獲得を目指して頑張ってほしい。

ロベルト・バルドキン (キューバ国内リーグ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1994年5月14日生/出身地:キューバ ラス・トゥーナス
 エンゼルスとカージナルス傘下に所属していた、出戻り組の元マイナーリーガー。ユーティリティプレイヤーであり、二遊間をメインに守っている。

 2022年には3Aまで昇格したが、同年オフにリリース。翌年キューバへの帰国が認められた。

ヤディル・ムヒカ (キューバ国内リーグ)
39歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投左打
1985年1月1日生/出身地:キューバ マタンサス
 来年1月1日に40歳を迎える大ベテラン。長打はないが優れたコンタクト能力と選球眼は健在。

 2010年に亡命しニューヨーク・ヤンキースと契約。3Aまでは辿り着いたがメジャー昇格できずに契約を切られると、台湾のノンプロやメキシコの下部リーグなどを転々とした末にキューバへの復帰が認められた。

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ジーン・ウォルターズ (アリゾナ・Dバックス傘下AA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投両打
2001年8月13日生/出身地:キューバ マタンサス
 アリゾナ・Dバックスのマイナーでメジャー昇格を狙うスイッチヒッター。セカンドを中心に内野をどこでも守れるが、今季は2Aで苦戦した。

ギジェルモ・アビレス (キューバ国内リーグ)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 左投左打
1993年1月20日生/出身地:キューバ グランマ
 キューバ国内リーグひと筋13年、ファーストを守るパワーヒッター。長打を期待できるがそれ以上に特筆すべき選球眼を持ち、通算出塁率は4割超。通算100個以上も三振を上回る数のフォアボールを選んでいる。

◇外野手
ヨエルキス・ギベルト (キューバ国内リーグ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:中堅手 左投左打
1994年8月29日生/出身地:キューバ パルマ・ソリアノ
 スピードと守備力の評価が高い中堅手。近年は独立リーグやメキシカンリーグでも活躍している。

ラザロ・アルメンテロス (FA)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1999年5月22日生/出身地:キューバ ハバナ
 最近までオークランド・アスレチックス傘下のマイナーにいた長打力が魅力の俊足外野手。有望株ランキングTOP100に入ったことはないが結構期待されており、「キューバのブライス・ハーパー」と呼ばれていた。ただ空振りが多すぎる打撃スタイルを改善することができず、今季途中にDFAとされた。

アルフレド・デスパイネ (キューバ国内リーグ)
38歳 ※プレミア12開幕時点 本職:指名打者 右投右打
1986年6月17日生/出身地:キューバ パルマ・ソリアノ
 日本でもおなじみの、あのデスパイネ。

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ロエル・サントス (キューバ国内リーグ)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 左投左打
1987年9月15日生/出身地:キューバ ニケロ
 2017年に千葉ロッテ・マリーンズにいたことがある韋駄天外野手。2017年のWBCでは走り打ちを披露して話題をさらった。37歳のベテランだが夏はメキシカンリーグ、冬も必ずどこかのウィンターリーグに参加している。

ヤディル・ドレイク (メキシカンリーグ:ユカタン)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:右翼手 右投右打
1990年4月12日生/出身地:キューバ マタンサス
 サントスと同じく2017年に日本でプレーしていた外野手。メジャーを目指して亡命したが夢叶わず、元中日のアレックス・ゲレーロに日本行きを手伝ってもらい、日本ハム入団が実現した。

 日本から出た後はメキシカンリーグでプレーし、2022年にキューバ政府から帰国を許された。現在も引き続きメキシカンリーグでプレーを続け、毎年OPS.900前後の好成績を維持している。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 アーマンド・ヨンソン
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 青年の島で生まれ育ち、現役から監督まで故郷のために過ごした元フランチャイズプレイヤー。1977~89年に外野手としてプレーし、引退後は監督に就任。2014年に解任されるまで実に25年間にも務めた。近年は昨春のWBCを含めて代表チームの監督を任されている。