ブライアン・ウー


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Bryan Woo (フルネーム/Bryan Joseph Woo)

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2000-01-30生|188cm93kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州オークランド

ドラフト/2021年SEA6巡目(全体174位)指名

メジャーデビュー/2023-6-3
■選手紹介

ノビのあるファストボールに自信を持つ右投げ先発投手。ドラフト6巡目だがポテンシャルを高く評価され、プロ入りから2年足らずでメジャーの舞台にたどり着いた。名前のとおり中華系がルーツと思われるが正確な情報は知れ渡っておらず、詳細が待たれる。

ウーはカリフォルニアのベイエリア、オークランド近くの小さな町アラメダで生まれ、サンフランシスコ・ジャイアンツファンとして育った。5~6歳から野球を始めて内野をメインに守ってきたが、地元アラメダ高校3年生のときにチーム事情で投手を任される。エースになったウーは8勝2敗・防御率1.25を記録し、アラメダ高校をリーグ優勝に導き自身もMVPに選ばれた。ただ投手としては遅咲きだったために注目度は高くなかった。

ウーのもとには複数の大学から奨学金付きの誘いが来たが、その中で(二刀流でなく)投手専任でオファーしてきた唯一の大学だったカリフォルニア州立工科大学サンルイスオビスポ校に進学した。大学では先発兼ロングリリーフの役割で出場した。ジュニア(3年生)の公式戦で右ヒジを負傷し残りのシーズンを欠場、2021年4月にトミー・ジョン手術を受けた。3ヶ月後、ドラフトでシアトル・マリナーズから予想外の6巡目(全体174位)指名を受けて入団した。

リハビリ中の状態でプロ入りしたウーだったが、翌年ルーキーリーグに初めて登場すると高い奪三振能力と安定した投球内容を見せ、マイナー下位を早々に卒業する。2023年開幕を迎えたダブルAでも9試合に先発登板し44回・防御率2.05・被安打27・奪三振59の優秀な成績を残し、6月にトリプルAを飛び越えてメジャーにコールアップされた。限られた球数のなかで次第に6回前後まで投げる試合を増やし、コンテンダーの先発ローテーションの座を勝ち取った。

【投球スタイル】
ややシュート回転が掛かりながら浮き上がるフォーシームが一番の持ち球で、コースを狙わず思い切り投げ込むこともある。横方向に滑るシンカーとともに平均95マイル超を計時し、この2つの速球を70%前後投げている。ほかにカットボールとスライダー、チェンジアップを使う。スライダーとチェンジアップの精度は低く、特にチェンジアップは思い通りにコントロールできておらず、メジャー昇格後の対左打者の対戦成績が今季(2023年)被打率3割台・被OPS.900超えと打ち込まれている原因になっている。マイナー下位でプレーした2022年も左打者に派手に打たれていたが、翌年のAAでは大きく改善させた実績があるだけに、チェンジアップの制球力を磨けばローテーションの上位を任せることも可能だ。

【その他】
2021年に6巡目でプロ入りしたウー。この年のマリナーズはモックドラフト(ドラフトの事前予想)と乖離する指名を幾度となく繰り出し、1~3巡目に全員高校生を指名する傍ら4巡目以降にはポテンシャル重視の大学生を集めるジェリー・ディポト編成部門長の意思のこもったドラフトが展開された。まだ2年しか経っていない段階だが、23年5月にもウー以上にギャンブル要素が高かったブライス・ミラー(21年4巡目)が一足先にメジャーデビューしている。またWBCイギリス代表として活躍した1巡目のハリー・フォードも順調に評価を高めており、21年ドラフト組は大豊作となる雰囲気が漂っている。

寄稿日:2023-09-11 最終更新日:2023-09-11
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼祖父母や元同級生たちが見守るなかジャイアンツ相手に好投するブライアン・ウー

▼大谷翔平に18号HRとなる弾丸ライナーを浴びるブライアン・ウー

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

(~2022年メジャー経験なし)