Zach Plesac (フルネーム/Zach Robert Plesac)Embed from Getty Images1995-01-21生|191cm100kg|先発 右投右打出身地/アメリカ合衆国 インディアナ州クラウンポイントドラフト/2016年CLE12巡目(全体362位)指名メジャーデビュー/2019-5-28 |
■選手紹介メジャーデビュー当時は好投も成績下降と問題児化が目立つようになった先発右腕。クリーブランド・ガーディアンズでは先発ローテーション定着を期待されたが、プレー以外の離脱や4シームの球速低下が続き、信頼を取り戻せずにいる。投球フォームが特徴的で、身体を内側にひねる投げ方は見る方もクセになる。叔父のダン・プリサックはミルウォーキー・ブリュワーズの球団セーブ記録を持ち、歴代7位の通算1064試合登板、オールスター3度選出の名クローザーだった。【球歴】 インディアナ州クラウンポイントで生まれ育ったプリサックは、高校時代から複数のスポーツで才能を発揮。野球のほかにフットボール、バスケットボール、テニスもプレーしていた。卒業後はボール州立大学でプレーし、フレッシュマン(1年生)のときに12勝2敗・防御率2.11をマーク。だが学年が上がるにつれて成績を悪くし、ケープコッド・リーグ(大学生のサマーリーグ)でメッタ打ちにされたことやジュニア(3年生)シーズン中に右ヒジの手術を受けた影響で、2016年ドラフトでは12巡目の低順位でインディアンスに入団した。マイナーでは着実に力をつけ、2019年5月にコールアップ。3年と経たないうちにメジャーにたどり着いたプリサックは、そのまま先発ローテの座をゲット。9月にエンゼルス相手にキャリア初完封を達成し、トータルで21試合・8勝6敗・防御率3.81と上々のデビューイヤーとなった。 短縮シーズンとなった翌年、8試合を4勝2敗・防御率2.28と好成績を残したが問題児の片鱗を見せ始めていた。新型コロナウイルスに世間がパニックになっていた中、敵地でのホワイトソックス戦で勝利投手となった日の夜、無断でホテルを抜け出し友人たちとシカゴの街へ繰り出したことが発覚。MLB機構とチームの新型コロナ対策ガイドラインを破ったとして自宅に強制送還の後、謹慎処分を受けた。チームメイトに許しを得て、ファンに対しても謝罪のメッセージを公開したが、その動画が車を運転中に自撮りしたものだったことがプチ炎上を招いた。2021年は初の2桁勝利(10勝6敗)を達成。勝ち運はあったが防御率4.67と大幅に悪化し、利き手親指を骨折した影響で25先発に留まった。骨折の理由がノックアウトされ降板した直後に"荒々しく"シャツを脱ぎ捨て、勢い余ってベンチに指をぶつけてしまったからだった。またこれは彼のせいではないが、この年インディアンスはメジャーで初めて年間3度のノーヒッターを喫したが、なぜか3試合ともプリサックが先発登板した日に起こった。 翌2022年はことごとく白星に見放され3勝12敗・防御率4.31と大きく負け越し。8月下旬にはホームランを打たれた悔しさからマウンドを殴って右手を再び骨折。チームのプレーオフ進出がかかる大事な時期に2年続けての失態に大きな批判を浴びた。2023年は開幕からかつてないほどに不振を極め、5試合に先発して1勝1敗・防御率7.59。5月にコロナ外出事件以来のマイナー降格、翌月にはDFAとなるとメジャーに上がれず、シーズン後にFAを選択した。【ピッチングスタイル】 投球時に身体を内側に捻る、リリースポイントが見え辛いフォームが特徴。球種は4シームとVスライダー、チェンジアップ、カーブが持ち球。どの球種も横の変化量が小さく、パワーカーブはほぼ6-12時方向に変化する。4シームの球速がメジャー平均を上回ったのはデビューイヤーだけで、2019年に平均94マイルだった球速は毎年1マイル近く遅くなり続け、2023年は91.0マイルしか出ていなかった。球速低下がそのまま被打率に反映され、配球面でスライダーに依存する度合いが強まっている。制球力に関しては与四球が少なくコントロールが良い部類に入るが、球種ごとにかなりのレベル差がある。メインの4シームとスライダーはコーナーを正確に突く優れたコマンドを持つ一方、パワーカーブは制御不能。また、媒体によってグラウンドボールピッチャーと紹介されているが、2023年はゴロ率が高いスライダーを多投(全投球の50%超)したためで、むしろフライボール系のイメージが強く、被本塁打も多い。【その他】 前述のとおりダン・プリサックという偉大な叔父を持っているが、もう一人の叔父ジョー・プリサックも元投手で6年間マイナーリーグで投げていた。叔父らに影響を受けたザックは当たり前のようにピッチャーとしてプレーしてきたが、マイナーリーガーの頃に毎日試合に出たいからと二刀流への挑戦を願い出たがチームに認めてもらえなかったことがある。 当時のような野球への熱い情熱を取り戻してほしいと切に願っている。寄稿日:2023-11-12 最終更新日:2023-11-12 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なしイマキュレイト・イニングを達成するプリサック |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2019 CLE 21 8 6 0 3.81 115.2 102 49 19 40 3 88 1.23 2.202020 CLE 8 4 2 0 2.28 55.1 38 14 8 6 1 57 0.80 9.502021 CLE 25 10 6 0 4.67 142.2 137 74 23 34 7 100 1.20 2.94 |