2024年プレミア12 パナマ代表選手名鑑


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第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/11/10

▼目次 – パナマ代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】

◇先発
ハイメ・バリア (ハンファ・イーグルス)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、ロングリリーフ 右投右打
1996年7月18日生/出身地:パナマ パナマシティ
 昨季までロサンゼルス・エンゼルスで谷間の先発投手を務めていたスイングマン。2018年に10勝を挙げながらも翌年は大炎上。それ以降はイニング跨ぎのロングリリーフやスポットスターター役でメジャーに踏みとどまっていたが、今季はメジャー登板が見込めずシーズン中に韓国へと渡った。

 通算134試合・62先発。持ち球全てが球威に欠け、空振りを奪える球も持っていなかったせいか、豊富な実績のわりにエンゼルスファンからの評価がやけに低かった。

スティーブン・フエンテス (メキシコ:ハリスコ)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1997年5月4日生/出身地:パナマ プエルトアルムエエス
 ワシントン・ナショナルズ傘下のマイナー時代、球団内有望株ランキング11~20位くらいにランクされていた元ミドル・プロスペクト。期待値はそれなりに高かったが3Aでボコボコに打たれ、メジャー到達前にリリースされた。

 ピッチングは2シームを主体に打たせて取るグラウンドボーラー。スライダーとチェンジアップで空振りを奪う能力も持っている。

ダリオ・アグラサル (メキシコ:ユカタン)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1994年12月28日生/出身地:パナマ アグアドゥルセ
 2019年にピッツバーグ・パイレーツで15試合に登板した元メジャーリーガー。この時はシーズンの半分ほど先発ローテーションを守ったが、翌年の新型コロナによってシーズン開幕が遅れると、トレードに出されたうえに解雇されてしまった。

 意図的に球速を抑えているのか、コントロール重視のピッチングをする。与四球も奪三振数も少ない。

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ウィルフレッド・ペレイラ (セントルイス・カージナルス傘下2A)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1999年4月26日生/出身地:パナマ プエルトアルムエエス
 セントルイス・カージナルスの有望株といわれて久しいマイナーリーガー。新型コロナ前にRookieリーグや1Aで好投したため有望視されてきたが、2Aに上がるとなかなか結果が出ないまま今季まで足踏み状態が続いている。

 持ち球はブレーキの良く効いたチェンジアップがマネーピッチ。素材的には良いものを持っているだけに、2026年のWBCにはエースになって登場してほしい。

ブライアン・カセレス (ワシントン・ナショナルズ傘下1A+)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
2000年2月19日生/出身地:パナマ ダビッド
 ワシントン・ナショナルズのマイナー下部に所属している先発右腕。元阪神のスコット・アッチソンのような小さなテイクバックが特徴的。

ケビン・ミランダ (トロント・ブルージェイズ傘下2A)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1998年11月14日生/出身地:パナマ ドレガ
 トロント・ブルージェイズ傘下にいる右投げ投手。投げた後に右足を大きくキックする、Dバックスのブランドン・ファートに似た投球フォームをしている。

 23歳までアメリカの大学に在籍していたため、プロ入り2年目だが既に3Aに昇格すべき年齢に達している。

アルベルト・ゲレーロ (メキシコ:レオン)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1997年12月13日生/出身地:パナマ パコラ
 昨春のWBCにも代表入りしていた巨漢の元マイナーリーガー。立ち投げのようなロー・スリークォーターから155km/h前後の高速シンカーを多投する。マイナー時代に課題の制球力が改善されず、メジャーには上がれなかった。

ケニー・ヘルナンデス (メキシコ:プエブラ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 左投左打
1998年6月24日生/出身地:パナマ ダビッド
 昨年までアリゾナ・Dバックスなどでメジャーを目指していた左腕投手。3Aの壁を打ち破れず、今季はMLB球団と契約できなかった。

 これまで先発投手としてキャリアを歩んできたが、今年のシーズン中にチームから先発失格の烙印を押され、短いイニングでの登板が多くなった。投球フォームや持ち球がオリックスの田嶋大樹に似ている。

◇リリーバー
アルベルト・バルドナド (読売ジャイアンツ)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1993年2月1日生/出身地:パナマ コロン
 2023年途中に来日し、読売ジャイアンツのクローザーに座っている巨漢左腕。マイナー時代に99マイルを記録している速球派だが、ストライクが入らず不穏な空気になるシーンを今年何度か見た気がする。

エンリケ・ブルゴス (FA)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1990年11月23日生/出身地:パナマ パナマシティ
 右のオーバーハンドから150km/h前後の速球と高速スライダーで攻める速球派投手。メジャー経験者で通算73試合にリリーフ登板している。

 パナマ人では唯一の親子メジャーリーガーでもある。父親のエンリケ・ブルゴス氏もリリーフ投手だったが、息子と違って左投げだった。

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セベリーノ・ゴンザレス (メキシコ:ハリスコ)
32歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1992年9月28日生/出身地:パナマ サンティアゴ
 パナマ代表の国際大会でよく出てくる元メジャーリーガー。MLB通算34試合。かつては先発投手だったが、20代後半に入ってからリリーフ専任になった。

アブディエル・メンドーサ (トロント・ブルージェイズ傘下2A)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1998年9月19日生/出身地:パナマ チトレ
 いったん沈みながらロー・スリークォータースローの独特なフォームで投げる右腕投手。2Aでは及第点の結果を出しており、来季メジャー昇格の可能性を秘めている。

ケビン・ロドリゲス (ワシントン・ナショナルズ傘下1A+)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2000年8月13日生/出身地:パナマ パナマシティ
 ワシントン・ナショナルズのマイナー下部にいるリリーバー。細身の体格からサイドスローに近いフォームで投げる。

ミゲル・ゴメス (ワシントン・ナショナルズ傘下1A+)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2001年9月10日生/出身地:パナマ パナマシティ
 この人もワシントン・ナショナルズのマイナーにいる細身のリリーフ右腕。今季A+で好成績を収めており、今後はマイナー上位でどれだけ通用するか注目される。

ジルベルト・チュー (カナダ独立リーグ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 左投左打
1997年11月19日生/出身地:パナマ パナマシティ
 ゆったりとした投球フォームから変化球で打ち取るスタイルの左腕投手。以前はワシントン・ナショナルズのマイナー下部に所属していた。目立った成績を残せなかったが、継投ノーヒッターに2度絡んだことがある。

 パナマには中華系移民の子孫が多く住んでおり、名前からして明らかにアジアにルーツを持っていそうだが詳細は不明。

◇捕手
フェルナンド・ゴンザレス (サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下Rk)
22歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
2001年12月2日生/出身地:パナマ パナマシティ
 生まれはパナマだが学生時代にアメリカに移住、今年のドラフトで入団した新人選手。ジョージア大学では強打のレギュラー捕手だった。

 MLBのドラフトといえば昔は選手を大量に指名し、50巡・1000人以上がコールされることが当たり前にあった。しかし新型コロナ以降はドラフト20巡までで打ち切る方針となり、ゴンザレスはギリギリ20巡目で指名を受けてプロ入りした。

マリオ・サンフール (パナマ:オシデンテ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1995年12月23日生/出身地:パナマ チリキ
 デトロイト・タイガースやロサンゼルス・エンゼルスのマイナーにいた守備型キャッチャー。エンゼルスのマイナー球団をクビになって以降は、パナマ国内のリーグの主力として活躍している。

ロベルト・ミューレン (カナダ独立リーグ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1996年5月23日生/出身地:パナマ パナマシティ
 知名度の低いカナダの独立リーグにいる強打のキャッチャー。2019年までオークランド・アスレチックスのマイナー下部でプレーしていた。

◇内野手/ユーティリティ
ヨハン・カマルゴ (パナマ:パナマメトロ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手、三塁手 右投両打
1993年12月13日生/出身地:パナマ パナマシティ
 レギュラーにはなれなかったがアトランタ・ブレーブスで根強い人気を誇った巧打の内野手。メジャー2年目に19本塁打を放って以降は打撃成績が下降し、出場機会が少なくなっていた。

 近年は日本プロ野球の球団からオファーが届いているとの噂があったが実現せず。今季はパナマ国内でプレーしている。

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ルーベン・テハダ (メキシコ:ユカタン)
35歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手 右投右打
1989年10月27日生/出身地:パナマ サンティアゴ
 ヨハン・カマルゴと並ぶパナマ代表の大物選手。俊足・好守を武器にMLB通算663試合出場の実績を持つ。また、”チェイス・アトリー・ルール”が生まれるきっかけになった悲運の選手でもある。

 ニューヨーク・メッツのショートの準レギュラーとして迎えた2015年の地区シリーズ第2戦。セカンドのベースカバーに入った際、一塁走者のアトリーがテハダ目掛けて激しいスライディングを浴びせ、足を払われたテハダは骨折。後にセカンドへの併殺崩しが目的の”純粋なスライディング”ではないプレーは禁止されることとなった。

 2015年までは常時メジャーで出場していたテハダだが、この大怪我が原因で居場所を失い、翌年から出場機会を求めて球団を転々とするジャーニーマンにならざるを得なかった。今季はメキシカンリーグで好成績を残している。

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ジョシュワン・ライト (FA)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、三塁手 右投右打
2000年11月9日生/出身地:パナマ チャングイノラ
 国際大会のパナマ代表チーム常連のユーティリティ内野手。今季途中までアスレチックス傘下のマイナー下部でプレーしていたが、故障からコンディションが整わず戦力外になった。

 セカンドとサードを中心に内野の複数ポジションを守れる。打撃ではコンタクト能力に秀でているが、パワーレスで恐さに欠けるのが弱点だった。

エドガー・ムニョス (チェコ:ドラシ・ブルノ)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手、二塁手 右投右打
1991年10月30日生/出身地:パナマ クリストバル
 走力を最大のウリとしている外野手。セカンドも守れるため今大会では内野手登録になっている。

 2010年代前半にピッツバーグ・パイレーツ傘下のドミニカンサマーリーグで3年過ごした後、1年だけRookieリーグでプレー。それ以降は独立リーグやメキシコなどを転々とし、今季はチェコの球団に途中加入した。

ザビエル・キロス (パナマ:チリキ)
38歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 右投右打
1985年11月30日生/出身地:パナマ チリキ
 パナマ国内で長くプレーを続けるベテラン一塁手。上背はそこまで大きくないが、どっしりとした下半身から長打を生み出す。WBC予選の代表に選出されていた。

エイブラハム・ロドリゲス (パナマ:パナマメトロ)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手、左翼手 左投左打
1999年3月9日生/出身地:パナマ サンミゲリート
 シカゴ・カブス傘下のRookieリーグで1年だけプレーしていた、パワーヒッティングが得意の選手。WBCよりランクが落ちる大会にたまに召集される。

◇外野手
ルイス・カスティーヨ (パナマ:チリキ)
35歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投両打
1989年5月15日生/出身地:パナマ アグアドゥルセ
 無名のルイス・カスティーヨ。2007~13年までタイガース傘下のマイナー下位でプレーしていた。

 ”ルイス・カスティーヨ”という名前の選手は多数存在する。ゴールドグラブ3度受賞のルイス・カスティーヨやマリナーズのエースのルイス・カスティーヨが有名だが、2022年にデトロイト・タイガースから第3のカスティーヨがメジャーデビュー。現在マイナーリーグにも4人のルイス・カスティーヨが在籍しており、混乱は必至。

ジョニー・サントス (パナマ:オシデンテ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1996年10月2日生/出身地:パナマ プエルトアルムエエス
 走塁と外野守備に定評がある元マイナーリーガー。2021年までマーリンズとアスレチックス傘下に所属していた。

ロドリゴ・オロスコ (フロンティアリーグ)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投両打
1995年4月2日生/出身地:パナマ パナマシティ
 父親もパナマ代表選手だった俊足外野手。2019年にサンディエゴ・パドレス傘下の3Aで好成績を残すも、翌シーズン以降はマイナーリーグを離れた。パワーはそれほどではないがコンタクト能力に長けている。

ホセ・ラモス (ロサンゼルス・ドジャース傘下2A)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
2001年1月1日生/出身地:パナマ チェポ
 外野3ポジションを守るドジャースの有望株。昨季から2Aで持ち前のパワーを見せつけてきたが、マイナー上位レベルの投手に苦戦が続いている。

 ここ数年のパナマ代表の野手は長打力がある選手が少なく、次のWBCでは4番を任せられるぐらいに成長してほしい。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 ホセ・マヨルガ
通算rWAR:-
 2010~15年にフィラデルフィア・フィリーズ傘下でプレーしていた元キャッチャー。最高で2Aまで昇格しているが1試合に出場したのみで、ほぼ1Aプレイヤーだった。

 引退後にフィリーズのブルペン捕手になると、そこからマイナー球団やパナマ国内リーグの監督を歴任。指導者歴のアップグレードを進めている。

ベンチコーチ ルイス・カバジェロ
通算rWAR:-
 昨春のWBCに引き続きパナマ代表のベンチコーチを務める指導者。新型コロナ以降の2021年からシアトル・マリナーズ傘下のRookie級チームの監督を任され、現在も継続して在任中。

 現役時代はショートやサードを守り、2015年に引退。最高位は2Aだった。