サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、オラクル・パーク。その特徴の一つとして挙げられるのが、太平洋の海を背景に広がるライト席後方の通称マッコビー湾に飛び込むホームラン「スプラッシュ・ヒット」だ。
開場から数えて20年以上が経過したこのボールパークで、歴代のスプラッシュ・ヒットを振り返ってみよう。
歴代スプラッシュ・ヒット本数ランキング(~2023年) | |||
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1位 | バリー・ボンズ | 35本 | |
2位 | ブランドン・ベルト | 10本 | |
3位 | パブロ・サンドバル | 8本 | |
4位 | マイク・ヤストレムスキー | 6本 | |
5位T | ディナード・スパン | 5本 | |
5位T | ラモンテ・ウェイドJr. | 5本 | |
7位T | ※ジョク・ピーダーソン | 4本 | |
7位T | ブランドン・クロフォード | 4本 | |
※ジョク・ピーダーソンはスプラッシュ・ヒットに限れば4本だが、ジャイアンツの対戦相手としても2本を記録。マッコビー湾に打ち込んだ本数はヤズと同数の6本を放っている。 |
ジャイアンツ以外の選手の本数ランキング(~2023年) | ||
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1位T | カルロス・デルガド アダム・ラローシュ マックス・マンシー |
3本 |
4位T | ブライス・ハーパー カルロス・ゴンザレス クリフ・フロイド カーティス・グランダーソン ジャック・スウィンスキー ルイス・ゴンザレス マイク・ムスターカス ジョク・ピーダーソン |
2本 |
まずは、歴代スプラッシュ・ヒットの本数ランキング。トップはやはりバリー・ボンズで35本を記録している。2位はブランドン・ベルトが現役最多の10本を放ち、パブロ・サンドバル、マイク・ヤストレムスキーと続いている。
5位タイにはリードオフマンのディナード・スパンがランクイン。キャリア終盤の2016年に加入したスパンはこの年初めて2桁本塁打(11本)をマーク。翌年も12本を放ち、投手有利なはずの旧AT&Tパークでホームランを打つようになったのは興味深い。
ジャイアンツ以外の選手で最も多いのはカルロス・デルガド、アダム・ラローシュ、マックス・マンシーが3本タイで並ぶ。マンシーは現役かつ同地区ドジャースに所属、単独首位に躍り出る可能性は充分にある。
さらに、スプラッシュ・ヒットにまつわるトリビアをいくつか紹介したい。
【1】スプラッシュ・ヒットはジャイアンツの選手が放った打球に限る。対戦相手の選手による打球は「Other Home Runs into McCovey Cove」として別扱いされている。
【2】スプラッシュ・ヒットと”Other Home Run into McCovey Cove” を両方放ったことがある選手はジョク・ピーダーソンとライアン・クレスコの2人だけである。
【3】ダイレクトに着水した打球に限るため、手前の道路からワンバウンドして入った打球はカウントされない。
【4】未だかつて右打席から流し打った選手はいない。
なお、メジャー公式のこのページから歴代スプラッシュ・ヒットの全打席を視聴できる。ぜひオラクル・パークの魅力を体感していただきたい。
<MLB名鑑.com専属コラムニスト>デッドボーラー