■選手紹介エンゼルスから2020年ドラフト1巡目(全体10位)指名を受け、先発ローテーション入りを期待されているサウスポー。強豪ルイビル大卒。イリノイ州ノコミスで育ったデトマースは地元のノコミス高校でプレーすると無双状態で、バンダービルト大やミズーリ大など多くの強豪校からオファーが殺到。最終的にルイビル大に入ることを約束し、高校最終学年によりレベルの高いグレンウッド高校に編入した。ミズーリ大1年次こそ防御率4.85に終わったがオフに投球フォームを見直し、2年次にエースに昇格。3年次は新型コロナの影響で試合数が限られたが4先発して3勝無敗・防御率1.23。22イニングに対して48個も三振を奪い、ドラフトの注目選手として取り上げられるようになった。エンゼルスに入団して初年度の2021年、いきなりAAからスタートして防御率3点台をキープ。大学時代に引けを取らないほど三振を奪い、フューチャーズゲーム(マイナーリーグのオールスター)にも選出された。7月末のトレードデッドライン間際に、エンザルスは先発ローテーション投手のアンドリュー・ヒーニーを放出。同時に、AAAで先発登板の準備をしていたデトマースを取りやめさせ、メジャーで投げさせる方針を固めた。AAAではまだ1試合しか投げておらず昇格が早すぎるのでは?との疑問の声もあり、現地では賛否両論聞かれる。フォーシームの球速は89~92マイル程度と遅いが、それを補って余りある変化球と制球力を持ち合わせる。3種類の変化球はどれも一級品。特にカーブはスピンレート2,600~2,700の高回転を誇り、70マイル台前半で縦方向に割れる。右打者には80マイルのチェンジアップを外角低めに落とし、左打者には70マイル台後半の横滑りするスラーブを混ぜる一貫性のあるピッチングをする。速球系はツーシームも取り入れている。なお、大学野球部の"ルイビル・カージナルス"は近年特に強くなっていて、ここ数年の勝率7割台。2015年以降7年間で8人がドラフト1巡目指名でプロ入りし、2021年はヘンリー・デービスが全体1位指名を受けた。寄稿日:2021-08-01 最終更新日:2021-08-01 |