2024年プレミア12 台湾代表選手名鑑


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第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/11/3

▼目次 – 台湾代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】
【不参加、選考漏れ】

◇先発
12 江國豪 ジャン・グオハオ(富邦ガーディアンズ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1997年12月29日生/出身地:台湾 彰化県元林市
 コントロール難に陥っていた昨季とは一転、今季は先発リリーフ両方で活躍した。もともとはサークルチェンジとスライダーが武器の先発投手だったが、100km/h台後半のスローカーブを投げるようになった。

20 陳柏清 チェン・ボーチン(台鋼ホークス)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1998年10月25日生/出身地:台湾 南投県鹿谷郷
 新興チーム・台鋼ホークスの期待の若手左腕。威力のある速球とスライダー、チェンジアップが持ち球。昨年秋のアジアプロ野球チャンピオンシップに台鋼からただ1人代表選出され、オーストラリア戦では自己最速の149km/hをマークした。

 小学校の途中まで右投げだったが、コーチの助言で左投げに転向した。

45 林昱珉 リン・ユーミン(アリゾナ・Dバックス傘下)
21歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
2003年7月12日生/出身地:台湾 台東県
 大学卒業後に国際FAでダイヤモンドバックスに入団した有望株左腕。年々期待値が上がっており、今年の開幕前のメジャー公式有望株ランキングでは全体74位にランクイン。9月には3Aに昇格した。

 持ち球はカーブやスライダー、シンカー、パームの握りで投げるチェンジアップと多彩。両腕に立派なタトゥーを入れている。

Embed from Getty Imagesオシャレなアンダーシャツを着ているな~と思いきや…

69 黄子鵬 ファン・ズーポン(楽天モンキーズ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投左打
2000年10月19日生/出身地:台湾 高雄市
 大柄だがアンダースローで投げる先発右腕。2018年のCPBL(台湾プロ野球)一軍デビュー以来、安定した成績を残している。2022年にはCPBL(台湾プロ野球)トップの防御率2.33を記録し、最優秀防御率のタイトルが8年連続で外国人の手に渡るのを阻止した。

 野球をやり始めた時からサイドスローで投げるようになっていたという。中学に上がる頃には身長が180cm近くになっていて、上背を生かそうとした野球部のコーチにオーバーハンドに矯正されかけたが、郭源治 (元中日ドラゴンズ)の指導で元に戻してもらった。

75 郭俊麟 クォ・ジュンリン(統一ライオンズ)
32歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1992年2月2日生/出身地:台湾 新竹市
 2015~19年に西武ライオンズに在籍していた右投げ投手。古林睿煬が代表入りを辞退したため追加召集された。

 西武時代は”郭泰源2世”と期待されたが故障がちで大成できず。2020年からは台湾でプレーしているがよく打たれている。

◇リリーバー
17 陳冠宇 チェン・グァンユウ(楽天モンキーズ)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1990年10月29日生/出身地:台湾 台南市
 かつてDeNAと千葉ロッテに所属していたリリーフ左腕。2021年に台湾に帰国後はCPBL(台湾プロ野球)入り。初年度は先発登板のたびに打ち込まれていたが、リリーフに転向してからは安定するようになり、特に今季は好成績を残した。

 千葉ロッテ在籍中に台湾人の一般女性と結婚。大嶺祐太の結婚式とバッティングしてしまったため、残念ながらマリーンズのチームメイトを呼ぶことができなかった。

18 林凱威 リン・カイウェイ(味全ドラゴンズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1996年3月19日生/出身地:台湾 花蓮県
 アメリカのマイナーリーグでプレーした後、独立リーグを経て昨季から台湾で投げているリリーフ右腕。味全ドラゴンズにクローザーとして迎え入れられ、期待に違わぬ活躍をしている。昨年は8月の杭州アジア競技大会には代表に選ばれるも利き手でない側の指をケガしたことを理由に辞退したが、その大会期間中にリーグ戦に復帰して物議を醸した。

 メジャーレベルと評されるスライダーと150km/h超の速球は威力充分。ただ、他に3つある変化球を上手く使えず実質2球種だけで組み立てる状態に陥りがち。台湾でも対左打者には苦戦している。

 昔、小学校に入学するはずの年に幼稚園に通ってしまい、1年進級が遅れたせいで小中高の最高学年の公式戦に出場できなかった。

19 張奕 ジャン・イー(富邦ガーディアンズ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1994年2月26日生/出身地:台湾 花蓮県万栄郷
 オリックス・バファローズと西武ライオンズの2球団に在籍した元NPB戦士。外野手として来日したが途中で投手に転向し、FAの森友哉の人的補償によってライオンズに移籍した。日ハムと巨人にいた陽岱鋼の従兄弟としても知られている。

 日本時代はウエスタンの試合で最速158km/hを計測し、ブレイク間近と思われたが昨オフ台湾に帰国。CPBLでは当初は二軍戦で2回持たず11失点の大炎上を喫したが、夏のドラフトで富邦ガーディアンズに指名されると1軍に定着した。

21 呉俊偉 ウー・チュンウェイ(中信兄弟)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1998年12月31日生/出身地:台湾 屏東県瑪家郷
 中信兄弟の勝利の方程式を担い続けている右のリリーバー。2022年にシーズンを通じて投球フォームを崩したが、翌年復活した。幼少期~中学生ぐらいまでの間は相当な悪ガキだったらしい。

59 陳冠偉 チェン・グァンウェイ(味全ドラゴンズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1996年10月28日生/出身地:台湾 台中市
 昨春のWBCにも出場した安定感抜群のリリーフ右腕。2022年にCPBL(台湾プロ野球)の新人王を獲得し、味全ドラゴンズの不動のセットアップマンに成長した。

 かなり高い位置のリリースポイントから投げ下ろす独特な投球フォーム… これはまさに”台湾の栗林良吏”。140km/h台前半のフォーシームと落差の大きい無回転フォークのコンビネーションで攻める。コマンドは今ひとつだが与四球で崩れるシーンは少ない。

64 王志煊 ワン・ジーシェン(楽天モンキーズ)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
2001年9月5日生/出身地:台湾 新竹市
 サイドスローに転向して活路を見出したリリーフ左腕。左打者殺しのスライダーとチェンジアップで左右に揺さぶる、変則左腕の王道といえるピッチングが持ち味。

 2022年半ばにチームからサイドスローへの挑戦を提案され、この時は断ったが、翌年の春季キャンプ中に現役時代横手投げだった川岸強(中日→楽天)コーチとともに本格的にフォーム改造に乗り出した。結果はすぐに現れ、2023・24年と連続で防御率1点台前半をマークするまでになった。

71 荘昕諺 チュアン・シンイェン(楽天モンキーズ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2000年10月19日生/出身地:台湾 澎湖県馬公市
 台湾と中国の間に浮かぶ澎湖諸島出身のリリーバー。先発かリリーフか定まっていなかったが今季からリリーフ専任になり、50試合に登板した。

 テイクバックが小さい投球フォームのせいか、球速は140後半~150km/hもそれ以上にスピードが出ているように見える。左打者を抑えられる球種が欲しい。

39 黄恩賜 ホアン・エンスー(中信兄弟)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1996年5月17日生/出身地:台湾 花蓮県瑞穂郷
 当初発表の代表メンバーに辞退者が出たため追加召集されたリリーフ右腕。好調時はファストボールの球速150km/h台中盤を計時する。昨季までは平凡な先発投手だったが、今シーズンからリリーバーに転向してブレイクした。

 12歳のときにTVドラマに出演したことがある。田舎の弱小野球部を舞台にした内容で、エースピッチャー役を演じた。

◇捕手
4 吉力吉撈鞏冠 ギリギラオ・ゴングァン(味全ドラゴンズ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1994年3月13日生/出身地:台湾 台中市
 コロナがなければメジャーリーガーになっていたかもしれない打撃型キャッチャー。以前は台湾人っぽく朱立人(Li-Jen Chu)と名乗っていたが、2019年に自身のルーツであるパイワン族の名前”吉力吉撈鞏冠”に変更した。ギリギラオなのかジリジラウなのか発音が難しいが、5ちゃんねるにチリチラと呼んでいる住人がいる。

 大学在学中の2012年にクリーブランド・インディアンスと契約。2019年に3Aまで到達すると、2020年のプレシーズンには招待選手として春季キャンプに招かれた。オープン戦でタイムリーを放つなど大いにアピールし、開幕ロースター入りもあり得るところまで迫ったが、新型コロナの影響で開幕戦の延期が決定。先行きが見えない中、台湾プロ野球がどの国よりも早くシーズン開始に漕ぎつけていたため、帰国して野球を続けることを決断した。

 味全ドラゴンズに入団すると主砲として活躍。2022~23年に2年連続ホームラン王を獲得、今季もスティーブン・モヤに次ぐリーグ2位の23本塁打を放った。

Embed from Getty Imagesメジャーデビューしていれば 何て読むかわからないMLBプレイヤーとして話題になっていたことだろう

27 ライル・リン/林家正 リン・ジャージェン(アリゾナ・Dバックス傘下AA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1997年6月26日生/出身地:台湾 新北市
 マイナーリーグの1A+~2Aでプレーしている台湾人キャッチャー。アメリカでは「ライル・リン」の名前で通っている。強豪のアリゾナ州立大学在籍中にドラフト14巡目指名で入団し、MLBのドラフトにかかった初の台湾人選手になった。

 MLB昇格にはバッティングが課題となっている。現在はDバックス傘下2Aの60日負傷者リストに入った状態だが、プレミア12には出場する予定。

95 戴培峰 ダイ・ペイフォン(富邦ガーディアンズ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投左打
2000年1月7日生/出身地:台湾 台中市
 WBCでは代表入り最終選考まで残った若手キャッチャー。安定したスローイングのほか守備の評価が高い。今季台湾でゴールドグラブを受賞したが、今大会のロースターでは出番は限られそう。

◇内野手/ユーティリティ
9 張政禹 チャン・ジェンユイ(味全ドラゴンズ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手、中堅手、左翼手 右投左打
2000年6月8日生/出身地:台湾 屏東県
 高い守備力を誇るアベレージヒッタータイプの遊撃手。今季は先輩選手たちとポーカーをやってしまい、罰金と出場停止処分を受けた。

 今回代表メンバーに正ショートの江坤宇がいるため、張は内野のユーティリティとして起用されるだろう。

25 李凱威 リー・カイウェイ(統一ライオンズ)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手 右投右打
1997年9月11日生/出身地:台湾 高雄市
 今年CPBLのゴールデングラブを受賞した伸び盛りのイケメン二塁手。もともと選球眼が良いうえに今季は初めて打率を3割台(.319)に乗せた。成長著しいが、台湾代表に準三冠王の林立がセカンドに回る予想のため、出番が限られる可能性大。

35 潘傑楷 パン・ジェーカイ(統一ライオンズ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投左打
1994年2月3日生/出身地:台湾 台東県
 ヒッティングツールに秀でた中堅選手。サードでの出場が多いが内野手のユーティリティとして起用できる。

58 岳東華 ユエ・ドンファ(中信兄弟)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:ユーティリティ 右投左打
1995年10月19日生/出身地:台湾 宜蘭県大同郷
 プレミア12には2大会連続で選出となった内野のユーティリティ。もとは遊撃手だったが同じく代表入りの江坤宇とのレギュラー争いに敗れ、ユーティリティに転身した。

 岳3兄弟の長男として知られている。3兄弟ともポジションが異なり、次男の政華(チェンファ)は俊足強肩の外野手、三男の少華(シャオファ)は投手。

 2021年に大学を卒業した少華が富邦ガーディアンズに入団し、台湾球界史上3組目の3兄弟が誕生。今年6月の試合では一塁にランナーの政華を置き、マウンドに少華、打席には東華が立ち「3兄弟が同時にダイヤモンドでプレー」する珍記録が誕生した。

83 林立 リン・リー(楽天モンキーズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、外野手 右投右打
1996年1月1日生/出身地:台湾 花蓮県寿豊郷
 台湾が誇るスタープレイヤー。「台湾の山田哲人」と呼ばれる二塁手だがチーム事情にしたがって外野でも出場する。

 2019年にレギュラーを掴み取ると、2022年にいずれもリーグトップの打率.335・83打点と最多タイの14本塁打を記録し”準”三冠王を達成。今季も打率.353で首位打者獲得とトッププレイヤーの位置をキープしている。

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85 朱育賢 ジュウ・ユイシェン(楽天モンキーズ)
32歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 左投左打
1991年11月26日生/出身地:台湾 新竹市
 2019年の台湾プロ野球MVPの獲得歴があるスラッガー。WBCやオリンピックといったメジャーな国際大会に出ていなかったため日本での知名度は低いが、台湾で輝かしいキャリアを積んできている。MVPのほかにホームラン王2度、オールスター5度、月間MVP7度といった実績が光る。

 高校までは同年代1,2を争う有名なピッチャーだったが、大学時代に野手に転向した。

90 江坤宇 ジャン・コンユ(中信兄弟)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手 右投右打
2000年7月4日生/出身地:台湾 台北市
 中信兄弟が誇る若き主力選手。WBCでもスタメンで起用され、今や台湾を代表する正ショートになった。中信兄弟でも背番号90をつけている。

 高卒で2018年に中信兄弟に入団し、2020年にレギュラーの座を勝ち取ると今季まで5年連続ゴールドグラブ賞を受賞。ベストテンには4年連続選出、オールスターも3年連続と常連になっている。

◇外野手
14 邱智呈 チョー・ジーチェン(統一ライオンズ)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 左投左打
2000年11月26日生/出身地:台湾 新北市
 統一ライオンズに所属する身長170cm弱の俊足外野手。今季はリーグ最多の145安打、リーグ5位のOPS.845と好成績を残し、レギュラー定着に成功した。

 バッティングは慎重にボールを見極めながら広角に打っていくスタイル。脚が速く肩の強さにも定評があるが、外野守備はルート取りに難があり怪しい。

24 陳傑憲 チェン・ジェシェン(統一ライオンズ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手、遊撃手 右投左打
1994年1月7日生/出身地:台湾 高雄市
 台湾球界きってのイケメン外野手。台湾の俳優ニッキー・ウー(呉奇隆)激似と言われ高い人気を誇っている。プロ入り前は父親の薦めで日本に留学し、高校3年間を岡山共生高校(※西武ライオンズの呉念庭と同じ高校)で過ごした。

 かつてはショートを守っていたが拙守が続き、外野に転向後は3年連続ゴールドグラブを受賞。打撃面でも優れたヒッティングツールを持ち、今季もリーグ3位の打率.334、出塁率.421はユー・チャンに続くリーグ2位をマークした。当たり前のように三振を上回るフォアボールを選ぶ選球眼も健在。

32 曾頌恩 ツェン・ソンエン(中信兄弟)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手、一塁手 右投右打
2000年1月8日生/出身地:台湾 台北市
 あだ名はキングコングの長距離ヒッター。今年のレギュラーシーズンでキャリアハイの2ケタ本塁打をマークすると、台湾シリーズ(台湾プロ野球のポストシーズン)では21打数11安打・2本塁打と大暴れ。チームをリーグチャンピオンへと導き、自身もシリーズMVPを受賞した。

77 林安可 リン・アンクゥ(統一ライオンズ)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:右翼手 左投左打
1997年5月19日生/出身地:台湾 台南市
 一時は二刀流に挑戦していたスケールのデカい外野手。アルゼンチン人の母親を持ち、WBC予選のアルゼンチン代表入りのオファーを受けたことがある。大学卒業前に楽天イーグルスの入団テストを受けたが見送られ、現在の統一ライオンズに入団した。

 ルーキーイヤーだった2020年に32本塁打を放ち、新人王とホームラン王をダブル受賞。それ以降ケガに泣かされるシーズンが続いたが、今季はリーグ3位の20本塁打と復活を印象付けた。長打力に乏しい台湾代表では必要不可欠な長距離ヒッターといえる。

98 陳晨威 チェン・チェンウェイ(楽天モンキーズ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手、外野手 右投左打
1997年12月12日生/出身地:台湾 高雄市
 2022年から3年連続盗塁王を獲得している台湾のスピードスター。守備でも内外野全ポジションを守れる有用性がある。

 中学時代は身長が145cmしかなかったが、高校生の時に急激に伸び180cmに達した。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 曾豪駒 ツェン・ハオジュ
通算rWAR:-
 学生時代はコロッコロに太っていたため「トトロ」と呼ばれている元外野手。2014年から指導者になり、現在は楽天モンキーズの二軍ヘッドコーチを務めている。

ヘッドコーチ兼バッテリーコーチ 高志綱 ガオ・ジーガン
通算rWAR:-
 2023年のWBCでもヘッドコーチを務めたキャッチャー出身の指導者。現役時代は統一ライオンズの司令塔として14年ホームプレートを守った。

 TVドラマ版ののだめカンタービレに出演した玉木宏に似ていると話題になり、千秋真一の役だったことから「千秋王子」の愛称が付けられている。

投手コーチ 林岳平 リン・イエピン
通算rWAR:-
 前回のWBCでは監督に指名された元剛速球投手。2019年シーズン終盤から統一ライオンズの監督を務めている。

 現役時代は最速154km/h・常時140km/h後半を計時する快速球が魅力の右腕投手だった。2005~17年まで統一ライオンズ一筋でプレーし、台湾プロ野球の歴代最多セーブを記録した。

 2007年に心臓病が発覚して選手生命の危機に陥ったが、大手術を経て現役復帰を果たした経験を持つ。現ヤクルト監督の高津臣吾に似ていると専らの評判。

ブルペンコーチ 王建民 ワン・チェンミン
通算rWAR:12.5
 2000年代にニューヨーク・ヤンキースの先発ローテーションで2年連続19勝を挙げた、台湾人プレイヤー最高の成功者。現役時代は高速シンカーを多投する投球スタイルで、ある試合では103球すべて高速シンカーを投げたことがある。

 終わったと思われた元有望選手たちをブレイクさせてきた実績があり、コーチ歴はまだ浅いが名指導者になりつつある。また、今年台湾の野球殿堂入りを果たしている。

打撃コーチ 彭政閔 ポン・ジェンミン
通算rWAR:-
 親しみやすい見た目だが選手時代の実績がすごい。通算1090得点、954四球、出塁率.425は台湾プロ野球の歴代最高記録。デビューイヤーから16年連続で打率3割以上を打ち続け、一時期は4割に挑戦していたことから「火星人」のあだ名がつけられている。

 中信兄弟では昨季途中に元阪神タイガースの林威助(リン・ウェイツゥ)監督が更迭され、彭政閔が後任に就いた。

打撃コーチ 高国輝 ガオ・グオフェイ
通算rWAR:-
 昨季まで現役だった元スラッガー。かつてシアトル・マリナーズのマイナーでプレーしていた。最高で2Aまで昇格したがシーズン中に大腿骨を骨折する大怪我を負ってしまい、それ以降メジャーへの道が遠のいた。

 帰国後に加入したCPBL(台湾プロ野球)では実力を発揮。2014年は52試合しか出場していないのにホームラン王を獲得する珍記録を残し、翌年はCPBL単一シーズン記録(33本)を大幅に塗り替える39本塁打を放った。

◇不参加、選考漏れ
古林睿煬 グーリン・ルイヤン(統一ライオンズ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
2000年6月12日生/出身地:台湾 台中市
 脳内で「こばやし君」と変換したくなる若手豪球右腕。当初の発表ではロースター入りしていたが、腰の不調のため辞退となった。

 昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップの対日本戦に先発登板し、6回途中までパーフェクトピッチングを披露。日本で一躍有名になり、ネット掲示板には自分の贔屓チームに勧誘するコメントで溢れた。

 今季はさらに進化を遂げ、CPBL(台湾プロ野球)トップの防御率1.66をマーク。いま最も優秀な台湾人投手といっても過言ではなく、戦力ダウンが痛すぎる。

曾峻岳 ツェン・チュンユエ(富邦ガーディアンズ)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2001年11月7日生/出身地:台湾 台中市
 WBCにも出場した台湾No.1クローザー。4シームの球速はMAX158km/h、変化球の質も高い。今大会は肩の違和感により出場不可。

潘文輝 パン・ウェンフイ(フィラデルフィア・フィリーズ傘下A+)
22歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2002年9月19日生/出身地:台湾 桃園市
 最速100マイルを計時した、荒れ球系のマイナーリーガー。ここ最近台湾人プロスペクトを積極的に獲得中のフィリーズ傘下で育成されている。各媒体では2027年頃にメジャー昇格との予想。

ユー・チャン/張育成 チャン・ユーチェン(富邦ガーディアンズ)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1995年8月18日生/出身地:台湾 台東県東河郷
 曾豪駒監督曰く「招集できず最も残念だった選手」。最近までメジャーリーガーだった。プレミア12は指の負傷により代表入りが不可能だった。

 メジャー時代はレギュラーを奪うことはできなかったが、打撃と内野守備両面でしぶとく生き残ってきた。台湾に戻った今季は47試合で10本塁打を放ち、メジャー帰りは伊達ではないと印象付けていた。

 昨春のWBCではバッティングで大活躍。プールAのMVP、大会のベストナインに選ばれており、短期決戦には是が非でも招集したい選手だった。ちなみにWBCの時も本人は辞退を申し入れていたが、過去に兵役免除した恩を忘れたのかと迫られ、半強制的に参加させられた。