2024年プレミア12 オーストラリア代表選手名鑑


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第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/10/22

▼目次 – オーストラリア代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】

◇先発
ワーウィック・サーポルド (オーストラリア:パース)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1990年1月16日生/出身地:オーストラリア 西オーストラリア州パース
 MLB3年・82試合登板実績のある先発右腕。三振を奪うタイプではなく、どちらかというと軟投派の部類に入る。

 2020年にハンファ・イーグルス(韓国)を退団して以降は夏のプロリーグの球団に属さず、現在まで母国オーストラリアでプレーを続けている。

Embed from Getty ImagesMLBではデトロイト・タイガースで3年プレーした

ルイス・ソープ (メキシカンリーグ:チワワ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 左投右打
1995年11月23日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州メルボルン
 2022年の途中までミネソタ・ツインズに所属していた27歳のサウスポー。2015年のメジャー公式の有望株100位以内にランクされ、2018年にはフューチャーズゲーム(マイナーの球宴)にも選ばれた元有望株だが、相次ぐケガがソープの成長を阻んだ。メジャーデビューこそ果たしたものの、通算24登板に終わっている。2022年に3Aでのシーズン初登板を2回途中8失点を喫して即DFAとなってからは、独立リーグを経由してメキシコでプレーを続けている。

 昨季のWBCには間に合わなかったが、2024年秋のプレミア12には代表メンバーに選出された。ここからメジャー返り咲きを狙ってほしい。

 以前、メルボルンの自宅にカンガルーを飼っていたらしいが、今はどうしているだろうか?

ミッチ・ニューンボーン (フィラデルフィア・フィリーズ傘下AA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1997年6月27日生/出身地:南アフリカ共和国 ヨハネスブルグ
 南アフリカ出身、隠れた二刀流選手でもある先発兼ロングリリーフ。2020-21年の豪州リーグで新人王を獲得した。140km/h後半の速球とナックルカーブのほぼツーピッチで三振を奪う。

 一時期渡米してアイオワ州にあるコミュニティカレッジに通っていた。大学生で構成するサマーリーグに1年だけ参加し(2018年)、93打席に立って打率.291・9本塁打・OPS1.071の好成績を残している。

ティム・アサートン (オーストラリア:シドニー)
35歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1989年11月7日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州ケンプシー
 オーストラリア代表の投手のリーダー的存在のベテラン先発右腕。2015年までマイナーリーグでプレー経験がある。

 2008年にツインズに入団。最初は外野手としてプレーしていたが、2010年のシーズンオフに南半球のオーストラリアでプロ野球リーグが再設立されることになり、アサートンは帰国してフルタイムの投手に転向した。アメリカに戻るとマイナー下位を順調に昇格するようになった。

 しかし、2014年に初めて上がったトリプルAでは1イニング6失点の大炎上。即日降格させられて以降はチャンスらしいチャンスが無いままクビになり、その後は拠点をオーストラリアに移した。母国ではエース級の先発投手として毎年活躍し続けている。

ダニエル・マグラス (オーストラリア:アデレード)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投左打
1994年7月7日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州メルボルン
 WBCに2大会連続で選ばれている頼れるサウスポー。昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップにもオーバーエイジ枠で選ばれている。メルボルン・エースの主力投手。190cm超の長身に高いレッグキックと球持ちの長い投球フォームは打ちづらいが、ファストボールの球速が常時130km/h台しか出ない。球威の無さを持ち前のコントロールと高評価のチェンジアップなどの変化球で補う。

 ボストン・レッドソックス傘下の3Aでプレーしたことがあるが、2020年の新型コロナ流行によりマイナーリーグが開催されず、オーストラリアへ帰国する決断をした。

スティーブン・ケント (オーストラリア:メルボルン)
35歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1989年5月8日生/出身地:オーストラリア キャンベラ
 17歳の時からオーストラリアの代表に選ばれ続け、WBCには3大会連続で出場したベテラン先発左腕。マネーピッチはカーブ。アトランタ・ブレーブスのマイナーにいたことがあり、2A時代では好投していた。

 2019年に当時所属先のキャンベラとDeNAベイスターズの間に交流があり、DeNAの春季キャンプに参加した。

トッド・バンスティーンセル (オーストラリア:アデレード)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1991年1月14日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州シドニー
 ファウルラインを絶対に踏まないポリシーを持っているリリーフ右腕。ツインズ傘下のAAでプレーしたほか、独立リーグやメキシカンリーグ、オランダで過ごしたこともある正真正銘のジャーニーマンでもある。昨春のWBCでは大谷翔平から三振を奪い、燃え尽きたのか引退をほのめかしていた。事実、北半球のオンシーズンはプレーしなかったが、今回も代表チームに選ばれた。

 ピッチングスタイルは、元巨人のマット・シューメイカー激似の投球フォームから150km/hに迫る速球とスライダーで三振を奪う。ただ30代も半ばに差し掛かって球威に衰えが見られ、球数がかさむイニングが増えつつある。

 10年前に接触プレーを巡って大乱闘を引き起こしたり、同じくWBC代表のルーク・ウィルキンスと遠征先でバスケをやっている最中に肩を脱臼し、シーズンを棒に振ったりとお騒がせをしてきた選手でもある。闘志を前面に押し出すスタイルは変わらないが、昨年のWBCでは丸くなったように感じた。

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ルーク・ウィルキンス (オランダ:アムステルダム)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1989年12月27日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州シドニー
 シドニー生まれのリリーフ兼先発右腕。オーストラリアの大学を卒業後に渡米してコミュニティカレッジに入りなおしたが、メジャーのドラフトにはかからなかった。

 豪州リーグがオフの間、アメリカの独立リーグでプレーしていたことはあるがMLB傘下の球団は未経験。現在、豪州リーグ3球団目のアデレードで先発投手を務めている。

◇リリーバー
ブレイク・タウンセンド (ピッツバーグ・パイレーツ傘下AA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
2001年4月5日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州トララルゴン
 身長193cmに110kgを超える体重の恵まれた体格をしているリリーフ左腕。2019年からマリナーズ傘下のマイナーでプレーしており、2022年には1A+から3Aに飛び級昇格した。今季途中でリリースされてしまうが、ピッツバーグ・パイレーツに拾われ2Aの試合で登板した。

カイ=ノア・ウィンヤード (テキサス・レンジャース傘下1A)
22歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2002年6月22日生/出身地:オーストラリア クイーンズランド州レッドクリフ
 テキサス・レンジャーズのマイナーリーガー。クイーンズランド州出身。2023年にシングルAで41.2イニングを投げて防御率2.38・WHIP1.08の好成績をマークし、球団の有望株ランクに名前が載った。今季は1試合だけ2Aの試合を経験、着実にメジャーに近づいている。

サミュエル・ホランド (オーストラリア:ブリスベン)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1990年1月16日生/出身地:オーストラリア クイーンズランド州ブリスベン
 昨春WBC代表に選ばれ、アジアプロ野球チャンピオンシップでもオーバーエイジ枠で代表入りしているリリーフ右腕。地元ブリスベンのチームでプレーする。サイドスロー。豪州リーグで最も安定感のある投手と言っても過言ではない。

 2010年代前半にU-18代表で投げていたところをサンディエゴ・パドレスのスカウトの眼に留まり渡米。2013~17年にマイナーリーグ下位でクローザー候補として育成されていた。最高位は2Aまで昇格した。

コーエン・ウィン (オーストラリア:シドニー)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1999年1月25日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州ウエストミード
 昨年のWBCでは追加招集ながら中国戦で好投した長身リリーフ右腕。シドニー・ブルーソックスのエース的存在だが、アリゾナ州のグランドキャニオン大学では公式戦すべてリリーフ登板だった。プレミア12でも後ろに回るか。

ジョシュ・ガイヤー (オーストラリア:シドニー)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1994年5月27日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州タムワース
 豪州リーグのシドニー・ブルーソックスで10年以上投げている右投げ投手。年によってピッチングフォームが定まらず、特にコンディション不良のシーズンはストライクが入らない弱点がある。そのせいか起用法も先発とリリーフを何度も配置転換させられている。

 20代前半のときにミネソタ・ツインズ傘下のRookieリーグで3年間プレー経験があるが、シングルAに昇格できなかった。U-18,21,23代表や前回のプレミア12(2019年)では主力投手として起用され、昨春のWBCの代表にも選ばれている。

ジョン・ケネディ (オーストラリア:キャンベラ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1994年9月20日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州メルボルン
 新型コロナ前に日本の独立リーグでプレーしていたメルボルンっ子の長身リリーフ左腕。身長は2mを超える。ブレーブスに縁があるのかアメリカではアトランタ・ブレーブス傘下に、日本では栃木ゴールデンブレーブスに所属していた。速球は140km/hほどだがコントロールに優れる。

 元マイナーリーガーの叔父が長年オーストラリアの野球の発展に貢献してきた人物であり、その叔父の紹介で大リーグを目指した。2Aまで昇格したが解雇され、2019年にBCリーグの栃木と契約を締結。勝ち試合に登板するリリーバーとして活躍し、契約延長を勝ち取ったが翌年の新型コロナ流行の煽りを受けて来日できず、メルボルンに帰ることになった。

◇捕手
アレックス・ホール (オーストラリア:パース)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投両打
1999年6月8日生/出身地:オーストラリア 西オーストラリア州パース
 昨季までミルウォーキー・ブリュワーズ傘下のマイナー下部に所属していた若いキャッチャー。シングルA+でプレーしていたが昨オフに放出された。

 2Aに昇格したことすらないが、2022年にメジャーに昇格して1試合だけベンチ入りを経験。試合前に正捕手オマー・ナルバエスが新型コロナの故障者リスト入りし、3Aの選手たちはビジターゲームに出ていたために取られた緊急措置だった。控え捕手の代役だったので出番はなく、いわゆる「幻のメジャーリーガー」の1人としてMLB史に名を残した。

 パース出身のため北半球のオフシーズンには豪州リーグのパース・ヒートの選手として出場している。2022-23年の豪州リーグではキャリアハイの8ホーマー・OPS1.000超えを記録する大活躍を見せた。

ロビー・パーキンス (オーストラリア:キャンベラ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1994年5月29日生/出身地:オーストラリア キャンベラ
 2018年までコロラド・ロッキーズ傘下の球団からメジャーを目指していたキャンベラ出身のイケメンのキャッチャー。2018-19年の豪州リーグでは、DeNAと提携を結んだ関係で参加した今永昇太とバッテリーを組み、6試合で4勝無敗・防御率0.51の好投を引き出した。

ライアン・バタグリア (オーストラリア:ブリスベン)
32歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1992年6月29日生/出身地:オーストラリア クイーンズランド州ブリスベン
 10年前から豪州リーグのブリスベンに所属している守備型捕手。元マイナーリーガーでインディアンス傘下に所属していた。最高位はシングルA+。2016年にはBCリーグの石川ミリオンスターズでプレーした。

 打撃はからっきし苦手で、豪州リーグでのシーズン最高打率は2018-19年の.241。昨季は.083に終わり、今季も.122だったので守備で完璧に貢献したい。

◇内野手/ユーティリティ
トラビス・バザーナ (クリーブランド・ガーディアンズ傘下1A+)
22歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手 右投左打
2002年8月28日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州ホーンズビー
 今季のMLBドラフトの栄えある全体1位指名を受けた期待の二塁手。通常のオーストラリアの選手は国際FAによって入団するが、バザーナはアメリカのカレッジベースボールで実績を挙げてプロ入りする道を決意。猛勉強の末にオレゴン州立大学への進学を勝ち取り、文武両道を貫いた。

 身長183cmと小柄だが、大学時代にドライブライン・ベースボールに通って急成長。お手本にしてきたホセ・ラミレスのような二塁手になれるか見守っていきたい。

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ロビー・グレンデニング (オーストラリア:メルボルン)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1995年10月6日生/出身地:オーストラリア 西オーストラリア州パース
 昨季までマイナーリーグに5年いた強打の内野手。2019年のプレミア12ではクリーンアップに君臨。昨春のWBCでも活躍、特にプールBの韓国戦では3ランのほか守備でも活躍した。守備は内野4ポジションすべて守れるが一塁以外の守備力の評価は低い。

 学生時代からメジャーリーガーを夢見てアメリカ留学をし、短大卒業後にマックス・シャーザーらを輩出した強豪ミズーリ大学に編入。ドラフト指名されてプロ入りしている。

Embed from Getty Images2023年のWBCプールBの韓国戦、二塁打を放って喜ぶ姜白虎(カン・ベッコ)の足がベースから離れたのを見逃さず、チャレンジの末アウトを奪ったプレーは大きな反響を呼んだ

リクソン・ウィングローブ (アメリカ独立リーグ)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 右投左打
2000年5月23日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州ニューカッスル
 196cm/117kgの見た目通りの長距離砲。一塁専任の左バッターで対左投手に弱く、空振り率・三振率がかなり悪い。ただし昨年のWBCでは準々決勝で元MLB左腕ロエニス・エリアスから特大2ランを放っている。

 昨季までフィラデルフィア・フィリーズ傘下に所属し、2Aまで昇格。今季はミネソタ・ツインズ傘下の1A・1A+のチームに年下たちと混じってプレーしたが、シーズン中にリリースされてアトランティック・リーグ(独立リーグ)行きとなった。

2023年のWBC準々決勝では2ランホームランを放った

リアム・スペンス (アメリカ独立リーグ)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1998年4月9日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州ジーロング
 強豪テネシー大学に留学しドラフト5巡目でプロ入りした内野手。昨季までシカゴ・カブスのマイナーに在籍しており、3Aで3試合だけプレーしたことがあるがほとんどのシーズンをシングルA~A+で過ごした。今季は独立リーグのアメリカン・アソシエーションの球団に所属していた。

 コンタクトヒッターで三振が少ないわりにフォアボールを選ぶ能力に優れている。だた、あまり強振せず長打を捨てたバッティングを心掛けているようにも見える。

ダリル・ジョージ (オーストラリア:メルボルン)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:三塁手 右投右打
1993年3月14日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州カールトン
 昨春のWBCではLet’s go George コールにスタンドが沸いたダリル・ジョージが再び日本に降り立つ。プレミア12でもかなりの声援を浴びることになりそう。

 かつてBCリーグのアルビレックス新潟とオリックスの二軍に在籍していた。肩も強いほかに高いユーティリティ性を持っていて、キャッチャーとセンター以外では何試合も守った経験がある。

ジャリッド・デイル (オーストラリア:ブリスベン)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手、二塁手 右投右打
2000年9月11日生/出身地:オーストラリア ビクトリア州メルボルン
 17歳の時からサンディエゴ・パドレスのマイナーでプレーしている遊撃手兼二塁手。二遊間の守備範囲は広い。外野両翼で出場する試合も多い。

 アメリカでは最高3Aまで昇格し、待ち球系の打撃スタイルで多くのフォアボールとその倍以上の三振を量産する。そして豪州リーグに戻ると、なぜか出塁率低めの早打ちに変身する不思議なバッター。決してパワーヒッターではなく長打はあまり期待できない。

ジェイク・ボウイ (オーストラリア:パース)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手、捕手 右投左打
1996年7月16日生/出身地:オーストラリア 西オーストラリア州パース
 ファーストがメインポジションだが、チーム事情によってキャッチャーとリリーフ投手も兼任する三刀流選手。昨季の豪州リーグで4試合にスタメンマスクを被り、今季は先発4試合&救援1試合と多くの役割をこなしている。

 2010年代半ばにアストロズ傘下のRookieリーグに2年だけ在籍し、それ以降は豪州リーグのパース・ヒートでプレー。打撃面で好成績を残しており、特に近年は昨年から2年連続でOPS.900前後をマーク。豪州代表の中では数少ないホームランが期待できるパワーヒッターである。

◇外野手
アーロン・ホワイトフィールド (アメリカ独立リーグ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1996年9月2日生/出身地:オーストラリア ブリスベン
 2020年にMLBデビューしている俊足好守の外野手。昨季は大谷翔平と同じエンゼルスでプレーしていたため日本でも知名度がある。

 オーストラリアで生まれ育ったが父親がニュージーランド人、母親がオーストラリア人。両親ともに母国のソフトボールの代表選手で、アーロン自身もソフトボールから野球に転身した。

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ソロモン・マグワイア (ピッツバーグ・パイレーツ傘下1A)
21歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投左打
2003年3月4日生/出身地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州ケリービル
 ピッツバーグ・パイレーツのマイナー下部でプレーしている俊足の外野手。今季は1Aの試合に56試合出場し、6ホーマーを放つ意外なパンチ力を見せた。ただしRookieリーグ時代から低打率に喘いでおり、今季の1Aでも打率は.175と大いに苦しんでいる。

ティム・ケネリー (オーストラリア:パース)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1986年12月5日生/出身地:オーストラリア 西オーストラリア州パース
 豪州リーグ歴代最多安打記録を持つチームの精神的支柱。アメリカでは主にフィリーズ傘下のマイナーに9年在籍し、内野手や捕手に加えて一時期投手も務めていた。2014年以降オーストラリアに拠点を移し、最近では外野手専任に落ち着いた。

 オーストラリア代表ではWBCをはじめ、多くの国際大会の代表チームのキャプテンを務めてきた。今回も37歳にして当たり前のように選ばれたが、世代交代が進んでいない実情を現しているとも言える。

ウリック・ボヤースキー (オーストラリア:パース)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1998年9月15日生/出身地:南アフリカ共和国 イーストロンドン
 南アフリカ生まれオーストラリア育ちのブンブン丸。2~3歳の頃に南アからパースに移住し13歳から野球をやり始めた。その後、デトロイト・タイガースのアジア担当スカウトに見い出されてアメリカに渡った。

 身体能力は抜群で速いスイングから放たれる打球速度はタイガースのマイナー随一だったが、あまりにフリースインガー過ぎてマイナー上位に引き上げることが出来なかった。

 昨オフにタイガースをDFAとされ、出戻った豪州リーグではうっぷんを晴らすかのようなバッティングを披露。38試合で打率.352・8本塁打・OPS1.031の凄まじい結果を残した。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 デーブ・ニルソン
通算rWAR:10.6
 ディンゴの登録名で中日ドラゴンズに1年だけ在籍した元捕手兼外野手。日本では18試合で打率.180・1本塁打に終わったがメジャーでの実績は凄い。ドラゴンズに来る直前まで6年連続2桁ホームラン、特に前年はキャリアハイの21本塁打・OPS.954の好成績を残していたが、2000年のオリンピックに出たいという理由でメジャー球団と契約せず来日した。

 日本ではさっぱり(そもそもやる気が無かった?)だったが同年秋のオリンピックで打ちまくり、4年後アテネオリンピックでは日本を2度破り初めての銀メダル獲得に貢献した。

 日本でダメ外国人のレッテルを貼られているが母国では英雄であり、2008年にイアン・ソープと一緒に国のスポーツ殿堂入りを果たしている。

投手コーチ ジェームズ・ベネット
通算rWAR:-
 2014-15年にパース・ヒートのコーチを務めた縁でオーストラリア代表の投手コーチを任されるようになったアメリカ人の指導者。大学卒業後にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結ぶも最高シングルA+の段階でクビになり、イタリアのプロリーグに渡ってから現役を引退。その後は指導者の道に進み、米独立リーグで監督を務めたことがある。

ブルペンコーチ グレアム・ロイド
通算rWAR:5.2
 1990年代からメジャーで10年活躍したリリーフ左腕。2メートルを超える大柄な体格を持ち、左殺しのスペシャリストとして活躍。ヤンキース時代に2度ワールドシリーズ制覇に貢献した。ヤンキースがロジャー・クレメンスを獲得した際にはトレード要員になった。

 2000年はグレアムにとって悲劇の年で、肩の故障でシーズンを全休し、プライベートでは奥さんを26歳の若さで失った。翌年メジャーの舞台に戻ったグレアムはトニー・コニグリアロ賞を受賞した。03年に引退後はオーストラリアに帰国して指導者となり、現在はメルボルンの投手コーチを務める。

アシスタントコーチ シェーン・ワトソン
通算rWAR:0.0
 ブリスベン・バンディッツとオーストラリア代表チームに長らく従事しているコーチングスタッフ。クイーンズランド州の連盟に所属し、ブリスベンでは三塁ベースコーチを担当している。

 選手としては2010年だけプレーした後は裏方に回ったが、2015年には緊急時の守備固めのため一時的に復帰し、実際にセカンドとサード、レフトの守備に就いた。

アシスタントコーチ ダミアン・シャナハン
通算rWAR:0.0
 2022年までサンディエゴ・パドレスのスカウトを15年やっていた裏方のオーストラリア人。ウィンターシーズンになるとメルボルン・エースのコーチとして参戦している。