Kyle Schwarber (フルネーム/Kyle Joseph Schwarber)Embed from Getty Images1993-03-05生|183cm104kg|左翼手、指名打者 右投左打出身地/アメリカ合衆国 オハイオ州ミドルタウンドラフト/2014年CHC1巡目(全体4位)指名メジャーデビュー/2015-6-16 |
■選手紹介アダム・ダンを超える極端な打撃成績を残すメジャー屈指のスラッガー。2022年に打率.218ながら46本塁打を放って自身初のホームラン王に輝くと、翌23年はさらに打率を下げ.197となるもキャリア最多の47本塁打・104打点・126四球・215三振とスタッツを進化?させた。2010年にマーク・レイノルズ(三振のメジャー記録を更新したことがある大型扇風機として知られていた)がマークした打率.198・32本を大きく超える、"打率2割未満の最多本塁打"記録となった。また、シーズン100打点を打率2割未満で達成したのもメジャー初の珍記録だった。2023年WBCアメリカ代表としてプレーし、決勝でダルビッシュ有からホームランを放った。【球歴】 シュワーバーはオハイオ州生まれのためシンシナティ・レッズファンとして育った。地元ミドルタウンの高校に通い、野球とアメフトをこなすアスリートだった。野球では高校通算18本塁打・打率.408、アメフトでもラインバッカーとしてオールオハイオ2ndチームに選出されるなど実績を残したが、ドラフトで指名されなかった。進学したインディアナ大学ブルーミントン校でキャッチャーと外野手を務め、打撃で大きな成功を収めた。入学してすぐにレギュラー入りすると、ソフモア(2年生)の時にOPS1.102をマークして"インディアナ・ホージャーズ"を初めてカレッジワールドシリーズに導く。自身はこの年全米大学野球記者協会からオールアメリカの1stチームに、また翌年のジュニア(3年生)ではOPS1.124でジョニー・ベンチ・アワードの最終選考選手に選ばれる大活躍を見せた。2014年のドラフトで全体4位指名を受けてシカゴ・カブスに入団。翌15年までにマイナーすべての階級で打率3割・OPS.950超えの猛打を振るい、同年6月にメジャーリーグデビューを果たした。デビュー2年目の2016年の開幕カード3戦目、レフトの守備に就きフライを追った際に味方と衝突するアクシデントによって左ひざを故障した。前十字靭帯と外側側副靭帯を断裂しており、レギュラーシーズンを全休する大ケガだった。復帰は翌シーズンになると思われたがカブスは躍進し71年ぶりにワールドシリーズに進出。シュワーバーをロースター入りさせると打率.412・OPS.971を記録してビリー・ゴートの呪いを解いた。なお、この年は負傷離脱する前まで無安打だったため、ワールドシリーズでのみヒットを打った史上初めての選手となっている。2019年に38本塁打の好成績を残したが翌年.188・OPS.701と大不振に終わり、ノンテンダーFAとなってカブスを追われた。FAイヤーでもあった21年は単年契約を結びナショナルズ入り。6月に入るとシュワーバーのバットは火を噴き、同月は月間16本塁打をマーク。7月はケガのため辞退したものの自身初のオールスターに選出され、トレード期限の迫るなかコンテンダーのボストン・レッドソックスにトレードされた。移籍後も好調を維持し、年間を通じての打撃成績は32本塁打・OPSは初めての9割超えとなる.928だった。シーズンオフに4年総額7900万ドルの大型契約を得てフィラデルフィア・フィリーズに入団した。フィリーズでは冒頭の通り2年続けて低打率・40本塁打と期待以上の結果を残している。全体4位でキャッチャー登録での入団ではあるがプロ入り前から守備面に大きな疑問符を付けられ、メジャー2年目以降はほとんどレフトしか守っていない。外野の守備範囲も非常に狭く本来ならDHで起用したいが、ブライス・ハーパーがトミー・ジョン手術から回復途上のままでの出場のため、多くのイニングで守備に就いた。打撃ではもとは広角打法を評価されていて、長打力はプロ入り前の期待以上に成長した一方、ここまで酷い(極端な)アダム・ダン型になるとは想像できなかった。なお、2022年夏頃から1番打者に起用されるようになっているが、単に四球が多いというだけでなく同じ左打ちのハーパーが3番固定なので連続しないように打順を組んでいる。【その他】 父親は警察官だが叔父が元マイナーリーガー(最高位はダブルA)。カイル自身は以前から救助隊員に敬意を表し、彼らをサポートする慈善事業を夫婦で積極的に活動している。ロベルト・クレメンテ賞の有力候補であり、2023年は実際にノミネートされた。 2023年のWBCではアメリカ代表としてプレー。前年のナ・リーグ優勝決定シリーズではダルビッシュ有から豪快なホームランを見舞ったが、WBC決勝でもダルビッシュから似たような打球を放ち、侍ジャパンに一矢を報いた。寄稿日:2023-10-17 最終更新日:2023-10-17 |
オールスター:2回(21,22)主な表彰:ALL-MLB 2nd1回(22), シルバースラッガー賞1回(22), タイトル:ホームラン王1回(22), ▼ダルビッシュから豪快なHRを放つシュワーバー |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打2015 CHC 69 232 57 6 1 16 43 36 4 77 3 .246 .355 .4872016 CHC 2 4 0 0 0 0 0 1 0 2 0 .000 .200 .0002017 CHC 129 422 89 16 1 30 59 59 5 150 1 .211 .315 .4672018 CHC 137 428 102 14 3 26 61 78 1 140 4 .238 .356 .4672019 CHC 155 529 132 29 3 38 92 70 5 156 2 .250 .339 .5312020 CHC 59 191 36 6 0 11 24 30 3 66 1 .188 .308 .3932021 WSH 72 265 67 9 0 25 53 31 5 88 1 .253 .340 .5702021 BOS 41 134 39 10 0 7 18 33 1 39 0 .291 .435 .522 |