ジェイソン・ヘイワード


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Jason Heyward (フルネーム/Jason Alias Heyward)

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1989-08-09生|196cm109kg|外野手 左投左打

出身地/アメリカ合衆国 ニュージャージー州リッジウッド

ドラフト/2007年ATL1巡目(全体14位)指名

メジャーデビュー/2010-4-5
■選手紹介

若干20歳の頃から常時メジャーの試合に出続けているベテラン外野手。特に外野守備が抜群に優れ、5度のゴールドグラブ受賞歴がある。メジャーデビューした頃の注目度はホアン・ソトに匹敵するほど大きいものだったが、期待値や年俸に見合った打撃成績を残せず、批判を受けるシーズンが続いた。マイナー契約から出直した2023年は3年ぶりにOPS.800超をマーク。クラブハウスではリーダーシップも発揮し、名門ドジャースに欠かせないピースとなった。

ニュージャージー州で生まれ、間もなくアトランタ都市圏に引っ越したヘイワードは幼いころからアスリートとして非凡な才能を見せていた。高校から野球に専念し、2年までは投手を兼任していたが上腕のケガで野手専任に。外野手でプレーした3年次にオールアメリカンに選出された。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)への進学が内定していたが、地元アトランタ・ブレーブスからドラフト1巡目指名を受け、熟考の末プロ入りを決断した。

入団後マイナー3年間で毎年打率3割をマークし、もはやマイナーで勉強すべきことがなくなった。2010年4月、19歳でメジャーデビューすると初打席でホームラン。新人王投票では高校時代にジョージア州内のライバルだったバスター・ポージーにわずかに及ばなかったが、オールスターに出場、打率.277・18本塁打・OPS.849の好成績を収めた。

2年目に松井稼頭央以来メジャー2人目となる、デビューから2年連続初打席ホームランを放つが、この年から故障で万全のコンディションが整わないままプレーするキャリアが続くことになる。ブレーブスで5年、セントルイス・カージナルスで1年在籍後にFAとなり、シカゴ・カブスに8年1億8400万ドルの大型契約で入団した。入団会見の際に言葉が足りず、カージナルスに対してネガティブな発言ととらえられてしまい禍根を残すことになった。

カブスでは2016年に山羊の呪いを解く世界一に貢献。ワールドシリーズではリーダーシップを発揮していたと称賛されている。ただ数字の面では短縮シーズンの2020年以外、OPSが.750を超えたシーズンが1度(19年のOPS.772)しかなく、常連だったゴールドグラブ賞も2017年を最後に縁が無くなり、2021年以降は若手に出場機会を奪われていった。22年には右ヒザの炎症で夏場に故障者リスト入りしたままシーズンが終わり、契約を1年残してカブスを追い出された。

初めてスプリングトレーニングを招待選手の立場で迎えたヘイワードは、打撃改造が奏功し開幕ロースター入りを果たした。主に対右投手用のプラトーン要員の役割を担い、124試合に出場して打率.269・15本塁打・OPS.813をマーク。2ケタ本塁打は21本塁打を放った2019年以来4年ぶり。OPS.800超は短縮シーズンを除くとブレーブス時代の2012年以来となる11年ぶりのことだった。かつてはメジャートップレベルの優秀さだった走塁はさすがに30代中盤に差し掛かり下降線に入っているが、外野守備の指標はDRSやOAAがメジャー平均を大きく超え、いまだ一流であることを証明した。ヘイワードの復活はムーキー・ベッツの内野転向を後押しし、ドジャースの戦術にも好影響を与えた。

ところで、ヘイワードは高校時代に仲の良かったチームメイトを交通事故で亡くしたことで、彼の背番号22をプロ入りしてから継続して着用していた。ただし新天地のドジャースでは22番はクレイトン・カーショウが新人から背負っている番号だったため、仕方なく23を付けてプレーしている。

寄稿日:2024-02-26 最終更新日:2024-02-26
オールスター:1回(10)

主な表彰:ゴールドグラブ賞5回(12,14,15,16,17),

タイトル:なし

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 打席 安打 2B 3B 本 打点 四 死 三振 盗 打率 出塁 長打

2010 ATL 142 520 144 29 5 18 72 91 10 128 11 .277 .393 .456

2011 ATL 128 396  90 18 2 14 42 51 4 93  9 .227 .319 .389

2012 ATL 158 587 158 30 6 27 82 58 2 152 21 .269 .335 .479

2013 ATL 104 382  97 22 1 14 38 48 8 73  2 .254 .349 .427

2014 ATL 149 573 155 26 3 11 58 67 6 98 20 .271 .351 .384

2015 STL 154 547 160 33 4 13 60 56 2 90 23 .293 .359 .439

2016 CHC 142 530 122 27 1  7 49 54 5 93 11 .230 .306 .325

2017 CHC 126 432 112 15 4 11 59 41 3 67  4 .259 .326 .389

2018 CHC 127 440 119 23 4  8 57 42 2 60  1 .270 .335 .395

2019 CHC 147 513 129 20 4 21 62 68 5 110  8 .251 .343 .429

2020 CHC 50 147  39  6 2  6 22 30 2 37  2 .265 .392 .456

2021 CHC 104 323  69 15 2  8 30 27 3 68  5 .214 .280 .347