2024年プレミア12 メキシコ代表選手名鑑


MLB名鑑.com 参加国紹介

第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/11/4

▼目次 – メキシコ代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】

◇先発
エイドリアン・マルティネス (FA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1996年12月10日生/出身地:メキシコ メヒカリ
 オークランド・アスレチックスの先発ローテ入りを期待されていた元有望株。2022、23年に先発やロングリリーフで投げていたが、3Aで開幕を迎えた今季は大不振。シーズン途中に戦力外になった。

 高速シンカーとチェンジアップを軸に組み立てるピッチングはポテンシャルを感じるが、腕のアングルとリリースポイントが不安定なせいで頻繁に制球を乱している。

Embed from Getty Images

フンベルト・カステヤノス (アリゾナ・Dバックス傘下3A)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1998年4月3日生/出身地:メキシコ テパチトラン
 なかなかメジャー定着できずに昇降格を繰り返している先発投手。今季は2年ぶりにメジャー昇格もすべて中継ぎ起用だった。

 投球フォームはサイドハンドに近いロー・スリークォータースロー。2シームとスライダー、チェンジアップを織り交ぜる。

テディ・スタンキウィッツ (台湾:味全ドラゴンズ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1993年11月25日生/出身地:アメリカ合衆国 テキサス州ケラー
 2021年の東京オリンピックでも代表入りしていたメキシコ系アメリカ人投手。140km/h後半のファストボールとスライダー、チェンジアップをメインに投げる。3A歴は長いがメジャーに届かず、ここ数年はメキシコ、台湾、米マイナーリーグを行ったり来たりしている。

 2012年にドラフト2巡目でレッドソックスから指名を受けたが、仮契約後に生まれつき右の胸筋が無いことが判明。レッドソックスの身体検査を受けるまで本人も知らず、契約金は110万ドル→90万ドルに減らされて本契約を結んだ。

マニー・バニュエロス (台湾:楽天モンキーズ)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投右打
1991年3月13日生/出身地:メキシコ ゴメスパラシオ
 10年以上前にニューヨーク・ヤンキースの有望株だった左腕投手。かつてMLB公式の有望株ランキング全体13位に載ったほど期待されたが、2012年のトミー・ジョン手術以降は輝きが失われてしまった。

 2021年の東京オリンピックのメキシコ代表に選出。2023年に楽天イーグルス、今季は楽天モンキーズ(台湾)でプレーした。

ルイス・ロドリゲス (ヒューストン・アストロズ傘下2A)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 左投左打
1999年9月10日生/出身地:メキシコ ティエラブランカ
 ヒューストン・アストロズ傘下のマイナーにいる左腕投手。今季は初めて2Aに昇格するも結果を残せず、マイナー下部卒業は来季に持ち越しとなった。

ウィルマー・リオス (メキシカンリーグ:モンクローバ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1994年3月3日生/出身地:メキシコ グアサベ
 やたらとブレーキの利いたスライダーが十八番の先発右腕。20歳の時にプロデビューしてからメキシカンリーグひと筋で投げ続けている。コントロールに優れており、試合を壊さない安定感がある。長髪がトレードマーク。

マルセロ・マルティネス (台湾:楽天モンキーズ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 左投左打
1996年8月10日生/出身地:メキシコ レイノサ
 手元になかなか来ないチェンジアップやカーブを駆使し、緩急自在のピッチングをする先発左腕。

 今シーズンは初めて台湾のチームと契約し、いきなり13勝3敗・防御率2.04の好成績を残した。2025年の日本プロ野球の助っ人外国人候補。

◇リリーバー
ビクトル・ゴンザレス (ニューヨーク・ヤンキース→FA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1995年11月16日生/出身地:メキシコ トゥスパン
 ルーキーイヤーの2020年にロサンゼルス・ドジャースに彗星の如く現れ、ポストシーズンの大事な場面で良く投げていたリリーフ左腕。今季はヤンキースで存在感を示したが、シーズン終盤にDFAとなった。

Embed from Getty Images

ルーベン・アラニス (メキシカンリーグ:モンクローバ)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1991年6月14日生/出身地:アメリカ合衆国 テキサス州マッカレン
 独特な腕の振りから95マイル超のファストボールを投げ込む元メジャーリーガー。新型コロナ前後にメジャーに昇格し、通算18試合に登板した。2023年からメキシカンリーグでプレーしており、今季はチームのクローザーに抜擢された。

フェルナンド・サラス (メキシカンリーグ:タバスコ)
39歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1985年5月30日生/出身地:メキシコ ワタバンボ
 メジャー通算495試合に登板実績のある元大物メジャーリーガー。主にセントルイス・カージナルスで活躍し、全盛期にはセットアップマンやクローザーを任されていた。

 来年40歳を迎える大ベテランだが未だ衰えを知らず、打高投低のメキシカンリーグで2年続けて防御率1点台前半をマーク。特に今年は28Sを挙げセーブ王に輝いた。

Embed from Getty Images

セサール・ゴメス (ヒューストン・アストロズ傘下2A)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投左打
1998年7月9日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州オンタリオ
 一緒に代表入りしたルイス・ロドリゲスと同じくアストロズ傘下に所属するリリーフ投手。先発も兼任しているためイニング跨ぎやロングリリーフも問題なし。

ジェフ・イバラ (メキシカンリーグ:ラグーナ)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1987年8月18日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州エスコンディード
 立ち投げのような独特な投球フォームの変則左腕。メガネが欠かせない。

エドウィン・フィエロ (メキシカンリーグ:メキシコシティ)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1993年8月30日生/出身地:メキシコ シウダードオブレゴン
 2シームとスライダーを軸に投げるリリーフ右腕。タンパベイ・レイズ傘下の3Aまで昇格したが、新型コロナ後はメキシカンリーグでプレーしている。

 ここ2年の投手成績は優秀。本人にその気があれば再びMLB球団と契約できそう。

ジョー・ライリー (メキシカンリーグ:モンクローバ)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1995年9月30日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州アラメダ
 ジョナサン・パペルボンに似たセットポジションが特徴的なメキシコ系アメリカ人。無名な大学にいたせいかドラフトにかからず、独立リーグを経てメキシカンリーグの球団にいる。

◇捕手
トレス・バレラ (メキシカンリーグ:ティファナ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1994年9月15日生/出身地:アメリカ合衆国 テキサス州イーグルパス
 昨季までメジャーの試合に出ていた守備のうまいキャッチャー。MLB通算57試合。今シーズンからメキシカンリーグでプレーすることを選択した。

ローガン・ムーア (メキシカンリーグ:モンクローバ)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投左打
1990年8月22日生/出身地:アメリカ合衆国 ペンシルベニア州スクラントン
 メキシカンリーグで活躍するガタイのいい強肩キャッチャー。長打力にも定評がある。以前はマイナーにいてフィリーズ傘下の3Aまで登り詰めた。

アレクシス・ウィルソン (メキシカンリーグ:キンタナロー)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1996年8月13日生/出身地:メキシコ ロスモチス
 以前セントルイス・カージナルスのマイナー下部でプレーしていた守備型キャッチャー。打撃はかなり苦手だが、プレート周りの能力と強肩どちらも高く評価されており、昨春のWBCでも錚々たるメジャーリーガーに混じってメキシコ代表に選出された。

◇内野手/ユーティリティ
アラン・トレホ (ロサンゼルス・ドジャース傘下3A)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1996年5月30日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス
 ロサンゼルス生まれの現役メジャーリーガー。コロラド・ロッキーズにいたときに活躍していたが、今季は打撃不振に苦しみ途中で放出された。

Embed from Getty Images延長12回にサヨナラ打を放ち、ゲータレードシャワーを浴びるアラン・トレホ

アレホ・ロペス (FA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手 右投両打
1996年5月5日生/出身地:メキシコ メキシコシティ
 本職のショートはもちろん内外野すべてを守れる優れたユーティリティプレイヤー。今季はアトランタ・ブレーブス傘下の3Aにいたがメジャー昇格できず、シーズン終了後にリリースされた。

ホセ・ロハス (FA)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、三塁手 右投左打
1993年2月24日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州アナハイム
 ショートは守れないがセカンドとサードで出場していた元メジャーリーガー。エンゼルスタジアムのあるアナハイムで生まれ、ドラフト36巡目でロサンゼルス・エンゼルスが指名。2021年にメジャー昇格を果たした。

アンドレス・アルバレス (ピッツバーグ・パイレーツ傘下3A)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1997年3月29日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州チュラビスタ
 今季は初めて3Aに昇格して爪痕を残した内野のユーティリティ。毎年ウィンターリーグに精力的に参加している。

カルロス・セプルベダ (メキシカンリーグ:メキシコシティ)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、遊撃手 右投左打
1996年8月27日生/出身地:メキシコ モンクローバ
 シカゴ・カブスの3Aまでたどり着いたことがある元マイナーリーガー。選球眼の良いアベレージタイプで、守備もユーティリティ性がある。2023年からメキシカンリーグでプレー。

ビクトル・メンドーサ (メキシカンリーグ:モンテレイ)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 左投左打
1990年11月30日生/出身地:メキシコ オブレゴン
 2012-13年の冬季リーグからメキシカンリーグでプレーを続けるパワーヒッター。ファーストの守備もそれほど悪くない。

クリス・カーター (メキシカンリーグ:プエブラ)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 右投右打
1986年12月18日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州レッドウッドシティ
 通算158本、ホームラン王獲得実績もある元大物メジャーリーガー。弱かった頃のヒューストン・アストロズのクリーンナップを打ち、2016年にリーグトップの41本塁打を放った。しかし、タイトルを獲得したことで逆に年俸高騰を嫌われ、メジャー契約締結に苦労するシーズンが続いた。

 2017年を最後にメジャーの舞台から姿を消し、オンシーズンのみメキシカンリーグでプレーしている。37歳になっても桁外れのパワーは健在で、今でも日本の新外国人候補に名前が挙がる。

Embed from Getty Images

◇外野手
フリアン・オルネラス (メキシカンリーグ:メキシコシティ)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投左打
1996年12月28日生/出身地:メキシコ ティフアナ
 メキシコ国内でずっとプレーしている中堅外野手。5ツールに優れるだけでなく、人格者としても知られている。

アザエル・サンチェス (メキシカンリーグ:モンテレイ)
30歳 ※プレミア12開幕時点 本職:右翼手 右投右打
1994年3月4日生/出身地:メキシコ クアウティトラン
 今年30歳になったメキシカンリーグ専門の外野手。ゲイリー・シェフィールドには遠く及ばないが、常にバットを動かして打つ、あまり参考にしてはいけない打撃フォームをしている。

ランディ・ロメロ (メキシカンリーグ:タバスコ)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投右打
1999年8月10日生/出身地:メキシコ メヒカリ
 見るからに足の速そうなフォルムどおり、スピードが武器の韋駄天外野手。ピッツバーグ・パイレーツのマイナーにいたが1A止まりだった。

ホアン・ペレス (メキシカンリーグ:モンクローバ)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、外野手 右投左打
1991年11月1日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州ウィネットカ
 俊足と守備力がウリの元マイナーリーガー。30代になっても2年連続で30盗塁以上をマークしている。

 10年前に3Aでプレーした実績があるが、ここ数年はメキシカンリーグに籍を置いている。外野手登録されているがセカンドが本職。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 ベンジー・ギル
通算rWAR:2.8
 2021年の東京オリンピック、昨春のWBCに引き続きメキシコ代表の指揮を執る元MLB内野手。1990年代後半~20年代前半にレンジャースとエンゼルスの二遊間を守った。

 2000年に生まれた息子のマテオ・ギルは現在3Aにいる現役マイナーリーガー。2018年にドラフト3巡目でカージナルス入り後、ノーラン・アレナドの交換要員として移籍を経験している。

三塁コーチ アルフレッド・アメザガ
通算rWAR:3.2
 現役時代はバッテリー以外の7ポジションを守った元ユーティリティプレイヤー。MLB通算547試合に出場。最も多く守ったのがセンター、2番目がショートだったことからも分かるように、どこを守らせてもソツなくこなす器用な選手だった。

 ちなみにプロ入りは1999年のドラフト13巡目・全体401位指名で入団しているが、アメザガの直後の402位はアルバート・プーホルスだった。

投手コーチ ホセ・シルバ
通算rWAR:-0.9
 現在はサンディエゴ近辺で名投手コーチとして活動している、身長198cmの元リリーフ投手。元トッププロスペクト。1994年のBaseball America 有望株ランキング10位に挙げられるほど有望視され、メジャーでは通算7年・154試合に登板した。最後にMLBでプレーしたのは2002年だったが、そこから38歳になるまで10年以上メキシカンリーグなどでプレーを続けた。

 現役時代から投球メカニクスの分析に興味を持ち、臨床科学に基づいたトレーニングを研究。パイレーツ在籍時に公式戦で最速99マイル(159km/h)を計時し、30代半ばを過ぎたメキシカンリーグ時代も150km/h前後を継続的に投げていた。引退後も培ってきた知識を活かし、ユースからマイナーリーガーまで幅広いピッチャーたちのトレーニング指導を行っている。