ジョー・ライアン


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Joe Ryan (フルネーム/Joseph Philip Ryan)

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1996-06-05生|188cm93kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンフランシスコ

ドラフト/2018年TB7巡目(全体210位)指名

メジャーデビュー/2021-9-1
■選手紹介

球速はメジャー平均ながらハイスピンのファストボールで空振りを多く奪うことができる若手先発右腕。メジャーフルシーズン1年目となった2022年は素晴らしいピッチングを展開した。21年には東京オリンピックのアメリカ代表に選ばれているが、来日した直後にトレードが決まってツインズ入りしている。高校生まで水球をやっていて、東京オリンピックでは水球代表の元同級生と日本で再会した。レイズ時代のタイラー・グラスノーとは年が離れているが、水泳競技繋がりでカリフォルニア育ちの共通点がきっかけで仲が良い。サンフランシスコ出身なので、好きな選手はジャイアンツ一筋で活躍したマット・ケイン。

カリフォルニア州サンフランシスコで生まれライアンは、父親が積極的にアウトドアスポーツに取り組ませ、小学生の頃は一緒に激しめのハイキングに行ったりマウンテンバイクやトレイルランのレースに出場したりしていた。他にもサーフィンをして育ち、夏の間は地元のビーチでライフガードとして働いた。また、学生のとき水球をやっていた父親の影響もあり、周りもチームに所属する友人が多くいたためジョーも水球をやるようになった。やっているうちに水球の動きが野球に役立っていることに気付き、高校に入っても水球を続けた。高校はサンフランシスコの北部にあるサー・フランシス・ドレイク高校に通い、地元球団のジャイアンツからドラフト39巡目指名を受けたが署名しなかった。

大学はカリフォルニア州立大ノースリッジ校に入ったが、在学中に広背筋を痛めてジュニア(3年生)シーズンを満足にプレーできなかった。シニア(4年生)に上がる前、翌年のドラフトを見据えてディビジョンⅡのカリフォルニア州立大スタニスラウス校に転学し、1年間だけ在籍して14先発登板・8勝1敗・防御率1.65の圧倒的な好成績を残した。ディビジョンⅡ所属のためドラフト上位指名とはいかなかったが、2018年に7巡目(210位)でタンパベイ・レイズに指名された。7巡目は同校史上最上位でのドラフト指名だった。

レイズのシングルA-からキャリアをスタートしたライアンは、マイナーを3年弱プレーした。シングルA+のシャーロットにいたとき、リリーフ右腕のハンター・ウッドがリハビリのためシャーロットに配属され、ライアンがキャッチボール相手になった。その時にウッドからカットボールの投げ方を教わったことで投球の幅が広がった。メジャーデビューイヤーとなる2021年はAAAで防御率3.41・奪三振率12.5・与四球率1.6の安定した投球内容を披露し、誰もが欲しがる有望株に成長した。

同年は7~8月に東京オリンピックに招集されたためチームを離れていたが、その間にミネソタ・ツインズへのトレードが決まった。帰国後ツインズ傘下のAAAで2試合投げたあと、初のメジャー昇格を果たした。翌22年はローテーションの軸としてフルシーズンメジャーに帯同し、チーム唯一の2ケタ勝利(9/25時点で12勝8敗)となる好成績を挙げた。

フォーシームの球速帯は92~94マイル。メジャー平均と同じぐらいだが、本人はスピードガンに興味が無く、ケガをするくらいなら100%の力で投げない方が良いと考えている。水球をやっていた影響でボールの回転数が高いこと、球離れが遅く低いリリースポイントから放たれるハイファストボールが非常にバットに当てにくいことで奪三振能力に優れている。まずはホゼ・ベリオス以来空席になっているツインズ先発投手陣の柱になることを目指す。

寄稿日:2022-09-25 最終更新日:2022-09-25
オールスター:なし

主な表彰:なし

タイトル:なし

▼体勢を崩しながらも投ゴロに仕留めるジョー・ライアン

▼7回まで無安打の好投をするジョー・ライアン

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2021 MIN  5 2 1 0  4.05 26.2 16 12  4  5 0 30 0.79 6.00