チャーリー・モートン


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Charlie Morton (フルネーム/Charles Alfred Morton)

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1983-11-12生|196cm98kg|先発 右投右打

出身地/アメリカ合衆国 ニュージャージー州フレミントン

ドラフト/2002年ATL3巡目(全体95位)指名

メジャーデビュー/2008-6-14
■選手紹介

30歳を過ぎてから球速が増した、リーグでも有数の頼れる先発右腕。パイレーツで投げた若手時代は2勝12敗のシーズンを経験するなど苦労したが、いまや若手投手のお手本のような存在になっている。プレーオフの経験も豊富で、チャンピオンリングを2つ獲得している。アストロズ在籍時の2017年には、ワールドシリーズ第7戦で6回から登板し、最後まで投げて優勝投手になった。

モートンは2002年のドラフト3巡目でブレーブスに入団し、2008年に24歳でメジャー初登板。翌2009年にオールスター外野手のネイト・マクロースのトレード要員でパイレーツに移籍。2015年まで在籍した。弱小球団のパイレーツでは、メジャーレベルのスターターが常時不足していて、多少打たれても先発陣の一角として起用され続けた。2010年は開幕後10試合で1勝9敗・防御率9.35を記録する苦しいシーズンを送った(最終的に2勝12敗を記録)が、ロイ・ハラデイの投球フォームを完コピして立ち直り、翌年初めて規定投球回をクリアしての10勝・防御率3点台をマーク。2016年にフィリーズに移籍するまでの7年間で142試合・801イニングに先発登板した。

フィリーズではケガのため4試合登板に終わったモートンだったが、2017年にアストロズが2年1400万ドルの好待遇で獲得した。この頃のアストロズはスピンレートの高いカーブを持ち球とする投手を掻き集めたり、データを活用して球種の割合を変えて投手をブレイクさせていた。パイレーツ時代は91~94マイルのツーシームがメインだったモートンにフォーシームを多く投げさせるようにすると、なぜか急に球が速くなった。本人曰く、速い球を投げようと思ったら自然とスピードが出たとのこと。35歳にして95~97マイルを投げるようになり、MAXは99マイルにも到達。2017年のフォーシームの被打率.221はクリス・セールやジェイコブ・デグロームを抑えてメジャーベストの数字だった。2017~18年の2年間で29勝10敗・防御率3.36の素晴らしい成績。17年のワールドシリーズでは優勝投手となった。

2019~20年はレイズに所属。モートンはフロリダにある自宅から通えることを重視して契約を決めたが、レイズにとっては優勝請負人になることを期待して2年3000万ドルで迎え入れた。2021年は引退も選択肢にあったがモートンだったが、キャンプ地が自宅に近いこともありブレーブスと契約。2008年にメジャーデビューを果たした古巣に13年ぶりの復帰となった。ブレーブス復帰1年目はエース左腕のマックス・フリードに勝るとも劣らない成績を残し、プレーオフでも好投。ワールドシリーズでの腓骨を骨折しながら投球はチームを鼓舞し、ワールドチャンピオンに貢献した。

投球内容はキャリアの前後半で大きく違っている。パイレーツ時代はツーシームを低めに集めるピッチングで、評価の高かったカーブとチェンジアップに、並のスライダーを投げていた。グラウンドボーラーで、あまりホームランを食らわない投手として評価されていた。しかし、アストロズではフォーシームの投球割合を増やし、横の変化量が極めて大きいカーブとスプリッターで打者を圧倒するパワーピッチャーに変貌。以前のような究極のグラウンドボーラーのイメージはなくなった。また、キャリアを通じてデッドボールを与えることが多く、2021年までで4度リーグ与死球王になっている(投稿時点での12与死球も2022年ア・リーグワースト)。

なお、2021年9月にブレーブスから、レギュラーシーズン中に関わらず2022年の年俸2000万ドル+クラブオプション1年2000万ドルの契約延長を与えられている。投稿日(22/7/24)の投手成績だと前年より悪くなりそうで、ブレーブスが2023年のクラブオプションを破棄したうえで契約交渉をする可能性がある。その場合、モートンにはまだ小さい子供が4人おり、ここ何年か引退かを検討しているだけに、今年が最後と思ってモートンのピッチングを見た方が良いかもしれない。

寄稿日:2022-07-24 最終更新日:2022-07-24
オールスター:2回(18,19)

主な表彰:ALL-MLB 2nd1回(19)

タイトル:なし

▼4回をリリーフし、ワールドシリーズ優勝投手になったモートン

▼ワールドシリーズ第1戦で腓骨を骨折しながら投げるモートン

▼レギュラーシーズン個人成績

年  チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB

2008 ATL 16 4 8 0  6.15 74.2 80 51  9 41 2 48 1.62 1.17

2009 PIT 18 5 9 0  4.55 97.0 102 49  7 40 5 62 1.46 1.55

2010 PIT 17 2 12 0  7.57 79.2 112 67 15 26 7 59 1.73 2.27

2011 PIT 29 10 10 0  3.83 171.2 186 73  6 77 13 110 1.53 1.43

2012 PIT  9 2 6 0  4.65 50.1 62 26  5 11 2 25 1.45 2.27

2013 PIT 20 7 4 0  3.26 116.0 113 42  6 36 16 85 1.28 2.36

2014 PIT 26 6 12 0  3.72 157.1 143 65  9 57 19 126 1.27 2.21

2015 PIT 23 9 9 0  4.81 129.0 137 69 13 41 12 96 1.38 2.34

2016 PHI  4 1 1 0  4.15 17.1 15  8  1  8 0 19 1.33 2.38

2017 HOU 25 14 7 0  3.62 146.2 125 59 14 50 13 163 1.19 3.26

2018 HOU 30 15 3 0  3.13 167.0 130 58 18 64 16 201 1.16 3.14

2019 TB  33 16 6 0  3.05 194.2 154 66 15 57 12 240 1.08 4.21

2020 TB  9 2 2 0  4.74 38.0 43 20  4 10 4 42 1.39 4.20

2021 ATL 33 14 6 0  3.34 185.2 136 69 16 58 17 216 1.04 3.72