Tyler Wells (フルネーム/Tyler Austin Wells)Embed from Getty Images1994-08-26生|203cm116kg|先発、リリーフ 右投右打出身地/アメリカ合衆国 オクラホマ州タルサドラフト/2016年MIN15巡目(全体453位)指名メジャーデビュー/2021-4-4 |
■選手紹介ルール5ドラフトの成功例になった長身右腕。トミー・ジョン手術明けの2021年はリリーフとして活躍したが、2022年からは本来のスターターとして投げる。背丈が6フィート8インチあるので「6-8モンスター」と呼ぶ人がいる。オクラホマ州タルサで生まれたウェルズだったが、4歳の時に白血病で母親を失う。そこから祖母の後押しもあって野球に打ち込んだ。ウエストバージニアに移り住んだ後、父親の再婚相手がカリフォルニア州の病院に勤務することになったため、高校生のときに同州ユカイパの高校に転校した。また、高校2年から3年にかけて身長が20cm近く伸び、高校卒業後はユカイパの町に近い大学に奨学金付きでの進学を決めた。カリフォルニア州立大学サンバーナディーノ校でプレーしたウェルズは、ツインズから15巡目指名で入団。2018年にツインズの有望株ランキング30位(MLB Pipeline)にギリギリランクインした。しかし2019年5月にトミー・ジョン手術を受け、2020年は新型コロナの流行により、丸2年公式戦でピッチングができなかった。オフに40人枠から外されルール5ドラフトの対象になり、オリオールズからのメジャーフェーズの2巡目指名によって新天地へ移ることになった。スプリングトレーニングの結果はイマイチだったが、弱小オリオールズでは居場所があり、敗戦処理として開幕メジャー入りを果たした。古巣ツインズとの対戦となった6月2日に3イニングを完ぺきに抑えてメジャー初勝利を挙げると、そこから急に打ち取れるようになり、ブランドン・ハイド監督からの信頼が徐々に大きくなっていった。ウェルズは平均95マイルのファストボールにスライダーとチェンジアップを軸に、カーブやシンカーを織り交ぜるスタイルを確立。チームが実績のある中継ぎをクローザーに起用してもことごとく炎上し、シーズンも後半に入るとハイド監督はついに新人ウェルズをクローザーに据えことにした。最終的に110敗するチームだけあってビハインドの試合展開が続き、9月に入ってようやく初セーブを記録した。この試合は地区優勝争い中のヤンキース相手にアーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントン、アンソニー・リゾを打ち取って挙げた、価値ある初セーブだった。オリオールズはルール5ドラフトに積極的で、2006年以降は毎年必ず指名し続けている。2020年までの間に22人指名されたが、翌年のWARがプラスだった選手はT.J.マクファランド(2012年)ただ1人。成功例のアンソニー・サンタンダーでも戦力になったのは指名後3年目だった。オリオールズとしては2001年にWAR0.9を記録したジェイ・ギボンズ以来、20年ぶりにルール5で当たりを引いたのだった。寄稿日:2022-07-04 最終更新日:2022-07-04 |
オールスター:なし主な表彰:なしタイトル:なし▼ブルージェイズの強力打線を抑え込むタイラー・ウェルズ |
▼レギュラーシーズン個人成績年 チーム 試 勝 敗 セ 防御率 イニング 安 責 本 四 死 三振 WHIP K/BB2021 BAL 44 2 3 4 4.11 57.0 40 26 9 12 1 65 0.91 5.42 |