2024年プレミア12 アメリカ代表選手名鑑


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第3回プレミア12 (2024年) トップページへ
最終更新日:2024/11/3

▼目次 – アメリカ合衆国代表選手一覧
【先発】
【リリーバー】
【捕手】
【内野手/ユーティリティ】
【外野手】
【監督/主なコーチ/GM】

◇先発
トゥーキ・トゥーサント (FA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1996年6月20日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州ペンブロークパインズ
 2018年から毎年のようにメジャーと3Aを行ったり来たりしている先発投手。2022年はエンゼルスに在籍したため、日本のTV放送の日にたまに登板していた。

 生まれはフロリダ州だが、幼少期は両親のルーツであるハイチに住んでいた。

サム・ベンショーター (シンシナティ・レッズ傘下AAA)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
1998年3月17日生/出身地:アメリカ合衆国 ミシガン州アナーバー
 シンシナティ・レッズのマイナー上位で投げている先発右腕。投げる直前までテイクバックを取らない、かなり打ちにくそうな投球フォームをしている。

 今季は2A~3Aでリリーフ登板が多かったが、基本今後も先発として育成される模様。

ザック・グロッツ (メキシコ:モンクローバ)
31歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発 右投右打
1993年2月17日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンマテオ
 2019~20年にシアトル・マリナーズで投げていた元メジャーリーガー。マイナーでは先発で投げているが、マリナーズ時代はブルペン待機が多かった。近年はMLB球団と契約できずにメキシカンリーグを主戦場にしている。

ゼイン・ミルズ (セントルイス・カージナルスAA)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:先発、リリーフ 右投右打
2000年7月4日生/出身地:アメリカ合衆国 オレゴン州ポートランド
 セントルイス・カージナルス傘下のマイナーでプレーしている先発投手。今季は1A+~2Aでプレーし、リリーフも経験した。先発時とリリーフ登板のときで別人のような投球スタイルになる。

◇リリーバー
リッチ・ヒル (FA)
44歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1980年3月11日生/出身地:アメリカ合衆国 マサチューセッツ州ボストン
 今季がメジャー20年目だった大ベテラン投手。かつてはシカゴ・カブスの先発ローテーションで投げていたが、ケガばかりして一時期MLBから消えかけた。だが、時折サイドスローで投げる幻惑投法を覚えるとリリーバーとして復活し、いつの間にか現役最年長プレイヤーになっていた。

Embed from Getty Images135km/h前後の速球でメジャーに食らいついているのは見事

アンソニー・ゴーズ (FA)
34歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1990年8月10日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州ベルフラワー
 外野手としてメジャーで3年ほどプレーしてからピッチャーに転向し、6年かけてメジャー再昇格を果たした左腕投手。恐ろしく身体能力が高く、高校生の段階で最速97マイル(156km/h)を投げた。

 今年で34歳とは思えないほど身体が若い。今シーズンは2年ぶりにメジャーに昇格、打ち込まれはしたが速球は100マイル近くを計時していた。

ダン・アルタビラ (FA)
32歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1992年9月8日生/出身地:アメリカ合衆国 ペンシルベニア州マッキーズポート
 シアトル・マリナーズ時代に5年メジャーで投げていたリリーフ専任投手。ベテランになってもファストボールは常時155km/hを計時するが、スライダーに頼りがち。

 2021年にトミー・ジョン手術を受けた影響でしばらく投げられず、今季は3年ぶりにメジャーに復帰したがシーズン初回に6失点と打ち込まれた。

 イタリア系アメリカ人であり、第4回WBCのときにイタリア代表入りのオファーが来たことがあった。

ディラン・コビー (FA)
33歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投右打
1991年8月14日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州グレンデール
 メジャー通算100試合登板、一時期台湾の楽天モンキーズにいた元先発投手。貧打が酷かった暗黒期のホワイトソックス時代によく登板していたため、3年間で6勝29敗とボロボロだった。

 高校生のときにドラフト1巡目(全体14位)で指名されているが、身体検査で1型糖尿病が見つかり破談に。サンディエゴ大学に進み、3年後のドラフト4巡目指名を受けてプロ入りした。

ケイシー・ローレンス (シアトル・マリナーズ傘下AAA)
37歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1987年10月28日生/出身地:アメリカ合衆国 ペンシルベニア州マクシェリーズタウン
 ⇒広島東洋カープ(2000年以降)参照

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エバン・シスク (カンザスシティ・ロイヤルズ傘下AAA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 左投左打
1997年4月23日生/出身地:アメリカ合衆国 サウスカロライナ州チェスター
 メジャー昇格目前の変則リリーフ左腕。明らかに意識してやっているであろう、極端なクロスステップ投法が特徴的。

 今季3Aのチームのクローザーを務め、58試合・防御率1.57と好成績を残した。メジャーからコールアップこそなかったが来年デビューの可能性が高い。

デビン・スウィート (デトロイト・タイガース傘下AAA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ、先発 右投両打
1996年9月6日生/出身地:アメリカ合衆国 ノースカロライナ州グリーンズボロ
 Rookieリーグ時代から奪三振能力が高いメジャー経験者。ファストボールの威力は平均以上、そしてチェンジアップの評価が高い。今シーズンは通年を3Aで過ごし、非常に高い奪三振率を記録した一方でコントロールを乱した。

アントニオ・メネンデス (タンパベイ・レイズ傘下AA)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1999年3月11日生/出身地:アメリカ合衆国 バージニア州レストン
 プロ入り時は無名だったが今季2Aでわりと抑えており、メジャー昇格が現実味を帯びてきたリリーバー。大柄な右投手だが、実際は上手投げやサイドスロー、アンダースローを気まぐれに使い分けるザ・変則投法をする。

オースティン・バーノン (タンパベイ・レイズ傘下AA)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1999年2月8日生/出身地:アメリカ合衆国 ノースカロライナ州ローリー
 身長2メートル超、体重120kgの大型リリーバー。メネンデスと同じ2021年ドラフトでタンパベイ・レイズに入団。バーノンの方が早く指名されているが、今季の2Aではメネンデスの方が好投しており、評価が逆転しつつある。

エリック・アドラー (シカゴ・ホワイトソックス傘下AA)
24歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
2000年10月12日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州メルボルン
 100マイル超の剛速球を持つ荒れ球投手。ホワイトソックスのマイナー下部でクローザーとして育てられている。

スペンサー・パットン (メキシコ:タバスコ)
36歳 ※プレミア12開幕時点 本職:リリーフ 右投右打
1988年2月20日生/出身地:アメリカ合衆国 イリノイ州アービーナ
 横浜DeNAベイスターズに4年間もいた元NPB戦士。昨季メジャーで12試合にリリーフ登板したが、今季は契約に漕ぎ着けずメキシカンリーグでプレーした。

◇捕手
ドレイク・バルドウィン (アトランタ・ブレーブス傘下AAA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投左打
2001年3月28日生/出身地:アメリカ合衆国 ワイオミング州マディソン
 2022年にドラフト3巡目指名の打撃型キャッチャー。主要媒体のプロスペクトランキングTOP100入りはならなかったが、チーム内では10番以内にランクされており、今夏のフューチャーズゲーム(マイナーの球宴)にも選出された。

 今季は3AでOPS.891を記録。以前から定評のある選球眼とパワーをしっかりアピールしており、来季中のメジャーデビューは確実。

ウィリー・マカイバー (コロラド・ロッキーズ傘下AAA)
28歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1996年10月28日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州プリサントヒル
 こちらもメジャー昇格待ったなしの強打のキャッチャー。新型コロナ明けの2021年にフューチャーズゲーム(マイナーの球宴)に出場。2022年から3Aでの打撃成績をシーズンごとに向上させており、来年はケガがなければメジャーデビューしているはず。

 学生時代からキャッチャーが本職だが、ワシントン大学在学中は1学年先輩のジョーイ・モーガンが4番に君臨していたため、サードに回って出場していた。ちなみにモーガンはドラフト3巡目でプロ入りしたものの既に野球を辞めている。

クリス・オーキー (ロサンゼルス・ドジャース傘下AAA)
29歳 ※プレミア12開幕時点 本職:捕手 右投右打
1994年12月29日生/出身地:アメリカ合衆国 フロリダ州アルタモンテスプリング
 今季はドジャース傘下のマイナーに所属したが、昨季エンゼルスに在籍していたキャッチャー。エンゼルスの組織全体では3~5番手くらいの序列にいて、特に昨季は正捕手のマックス・スタッシが家庭の事情でシーズンを全休したため大きなチャンスだった。

 結局昨季は2試合しか起用されなかったが、今大会のアメリカ代表は野手に限るとオーキーしかメジャー経験者がいない。有望株揃いの野手陣のなかで存在感を示せるか注目したい。

◇内野手/ユーティリティ
マット・ショウ (シカゴ・カブス傘下AAA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:三塁手、遊撃手、二塁手 右投右打
2001年11月6日生/出身地:アメリカ合衆国 マサチューセッツ州スプリングフィールド
 昨季Rookieリーグから2Aまでとんとん拍子で昇格し、俄かに有望株ランキングに食い込んできたプロスペクト。今季の2AサザンリーグのMVPに選出され、初めての3Aでも変わらず好成績を残した。現時点のシカゴ・カブス球団内の有望株No.1。

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ティム・エルコ (シカゴ・ホワイトソックス傘下AAA)
25歳 ※プレミア12開幕時点 本職:一塁手 右投右打
1998年12月27日生/出身地:アメリカ合衆国 カンザス州ウィチタ
 長打力が一番のウリの一塁手。先日のアリゾナ秋季リーグでは11試合・4本塁打と絶好調だった。

カム・ダベイニー (カンザスシティ・ロイヤルズ傘下AAA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:内野手 右投右打
1997年4月13日生/出身地:アメリカ合衆国 ニューハンプシャー州ナシュア
 ショートを中心に内野全ポジションを守れ、打撃でも広角に長打を打てる有望株。空振りが多いのは弱点だが、それ以外は内野手としてバランスが取れている。

 ラストネームのスペルはDevanney。現地の放送では「ダベイニー」と発音しているように聞こえるが、日本の各種媒体はどう表記してくるだろうか?

ルーク・リッター (ニューヨーク・メッツ傘下AAA)
27歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、三塁手、一塁手 右投右打
1997年2月15日生/出身地:アメリカ合衆国 ミネソタ州ミネアポリス
 今季3Aで26ホーマーを放ち、長打力をアピールしたスラッガー。引っ張り系の打球が多く、空振り率も良くないのが課題。守備はショート以外の内野とレフトを守れる。

 ミネソタ・ツインズのお膝元ミネアポリスで生まれ育った。高校生のときにツインズからドラフト指名を受けたが、37巡目の低評価だったためウィチタ大学に進学を選んでいる。

カーソン・ウィリアムズ (タンパベイ・レイズ傘下AA)
21歳 ※プレミア12開幕時点 本職:遊撃手 右投右打
2003年6月25日生/出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンディエゴ
 アメリカ代表選手ではショウやジョンソンと並ぶトッププロスペクト。メジャー到達はまだ時間がかかりそうだが、長打力とショートの守備は高評価。

テルマー・ジョンソン (ピッツバーグ・パイレーツ傘下AA)
20歳 ※プレミア12開幕時点 本職:二塁手、遊撃手 右投左打
2004年6月11日生/出身地:アメリカ合衆国 ジョージア州アトランタ
 今回のアメリカ代表では最年少の超有望株。2022年ドラフトの1巡目・全体4位で指名され、メジャーでも主軸を担えるポテンシャルを秘めている。ただ今季は思ったほど打撃の粗さが抜けなかったのが気掛かりではある。

Embed from Getty Images全米の高校生の中からホームランダービー出場選手に選ばれた

◇外野手
コルビー・トーマス (オークランド・アスレチックス傘下AAA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:左翼手、右翼手 右投右打
2001年1月26日生/出身地:アメリカ合衆国 ジョージア州バルドスタ
 アスレチックス傘下でプレーするホームランヒッター。今季はマイナー上位で31本塁打を放ち、期待値が上昇している。

 ポジションは外野の両翼がメイン。昨季1Aにいた頃にセンターに挑戦したが、あえなく失敗に終わった。

ライアン・ウォード (ロサンゼルス・ドジャース傘下AAA)
26歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投左打
1998年2月23日生/出身地:アメリカ合衆国 マサチューセッツ州ウースター
 今季3Aのパシフィック・コーストリーグで33本塁打を放ち、ホームラン王に輝いたパワーヒッター。空振り三振が多すぎる粗さを嫌われ、メジャーには呼ばれなかった。

ジャスティン・クロフォード (フィラデルフィア・フィリーズ傘下AA)
20歳 ※プレミア12開幕時点 本職:中堅手 右投左打
2004年1月13日生/出身地:アメリカ合衆国 アリゾナ州フェニックス
 フィリーズ傘下のトッププロスペクト。タンパベイ・デビルレイズで活躍したカール・クロフォードを父に持つ。息子も元盗塁王の血を引き継いでいるようで、スピードとそれを生かした外野守備がアピールポイント。

Embed from Getty Imagesこのアングルのショットは父親にソックリ

チャンドラー・シンプソン (タンパベイ・レイズ傘下AA)
23歳 ※プレミア12開幕時点 本職:外野手 右投左打
2000年11月18日生/出身地:アメリカ合衆国 ジョージア州アトランタ
 今季1A+・2Aで110試合に出場、104盗塁を記録して注目された韋駄天外野手。マイナーでこれでけ走りまくって注目されたのは、2012年にビリー・ハミルトンが132試合中155盗塁をマークして以来。メジャー昇格は2026年頃か。

◇監督/主なコーチ/GM
監督 マイク・ソーシア
通算rWAR:26.1
 大谷翔平のメジャー最初のシーズンに監督だった名指導者。アナハイム・エンゼルスだった頃の2000年から2018年まで長きに渡ってエンゼルスの監督を務めていた。

 現役時代は正捕手としてロサンゼルス・ドジャースに13年間在籍。フェルナンド・バレンズエラのノーヒッターをリードし、ワールドシリーズ制覇にも貢献。エンゼルスで指揮官だった2002年にもチャンピオンになっているため、MLB史でも数少ない現役・監督の両方でワールドチャンピオン経験者となった。

ベンチコーチ ロン・レネキー
通算rWAR:2.9
 現役時代は外野を守っていた、メジャー球団で監督経験がある指導者。1度目の監督就任は2011年のミルウォーキー・ブリュワーズ。初年度こそ地区優勝を達成したが、2015年のシーズン中に7勝18敗となった時点で解雇された。

 2度目は2020年のボストン・レッドソックス。アレックス・コーラ監督がアストロズ時代のサイン盗みを主導した件で解雇され、代行監督に祀り上げられたのがレネキーだった。

ブルペンコーチ ラトロイ・ホーキンス
通算rWAR:17.8
 メジャー通算1042試合登板の元タフネスリリーバー。通算登板数から分かるように故障に強く、60試合以上投げた年が10シーズンもある。そのキャリアの多くがセットアップマンやクローザーの役割だった。また最初に所属したミネソタ・ツインズをFAになって以降は毎年チームが変わり、延べ12球団でプレーしたジャーニーマンでもあった。

 ホーキンスは同じアフリカ系アメリカ人のドック・エリスを学生時代から尊敬しているが、背番号に関してはマジック・ジョンソンの32番にこだわっていた。ほとんどの球団で32番をつけていたが、ニューヨーク・ヤンキースでは永久欠番になっていたため着用できなかった。

一塁コーチ ジャミル・ウィークス
通算rWAR:1.5
 兄のリッキー・ウィークスともども有望株と期待されていた元二塁手。俊足、守備力に優れたアスリート型には珍しい選球眼も優れた野手だったが、相次ぐケガのせいで大成できなかった。